科学コミュニティでは、『マイナスイオン』という概念そのものに批判的な見方が少なくありません。そもそも『マイナスイオン』は科学的に定義された用語ではなく、商業的なキャッチコピーとして普及した経緯があります。
2002年にアメリカ化学会が発表したレポートでは、『空気中の負電荷粒子が健康に影響を与える』という主張を検証した結果、統計的に有意な効果は確認されなかったと結論付けています。さらに、2013年の『Journal of Negative Results in Biomedicine』では、所謂マイナスイオン発生装置を使った臨床試験で、プラセボ群と実験群の間に差異がなかったことが報告されました。こうした研究は、効果を謳う商品の科学的根拠の脆弱さを浮き彫りにしています。
科学界では『マイナスイオン』という概念自体が曖昧で、明確な定義が存在しないのが現状だ。
日本で流行した『マイナスイオン商品』については、2003年に国民生活センターが空気清浄機を調査した結果、『科学的根拠に乏しい』と結論付けている。特定の製品が『リラックス効果がある』と謳っていても、それは単に風を当てているだけの可能性が指摘されている。
海外の研究を見ると、Harvard Medical Schoolが2018年に発表したメタ分析では、イオン発生装置とプラセボ効果の比較実験が行われ、統計的有意差は認められなかった。むしろ、オゾン発生のリスクを警告する報告の方が多いのが実情だ。