アニメーション分野では『The Legend of Muang』(2013年)が興味深い。ラオスの伝説を元にした短編で、モン族の起源神話を水彩画のような柔らかなタッチで描く。虎と結婚した女性の物語や、山岳地帯に隠された秘宝のエピソードが、現実の歴史的迫害と幻想的に重なる。音楽にモン族の伝統楽器クヘンが使われているのもポイント。ファンタジー形式だからこそ、文字記録の少ない先人の記憶を感じ取れる作品だ。
最近読んだ中で強く印象に残っているのは『'The Stars We Steal'』という作品だ。天城悠也とその相棒の運命に翻弄される関係性を、宇宙という壮大なスケールで描いている。特に、二人が宿命を受け入れながらも必死に抵抗する姿に胸を打たれた。
作者はゆっくりと関係性を発展させ、小さな仕草や会話の端々に感情を込めている。最終的に悲劇的な結末を迎えるのだが、その過程で見せる絆の深さがたまらない。『'ユーリ!!! on ICE』のような氷上の美しさとはまた違う、宇宙空間ならではの孤独感と熱情が混ざり合う。