この言葉を聞くと、祖母が着物の襟を整えながら『今日はちょっと
余所行きでね』と呟いていた情景が浮かびます。普段着との違いを際立たせる表現で、特別な場所へ向かう際の装いや振る舞いを指すことが多いですね。
若い世代ではあまり使われなくなりましたが、冠婚葬祭や改まった席で『余所行きの服』と言えば、ジーンズやTシャツとは異なるフォーマルな服装を意味します。面白いのは地域によってニュアンスが変わる点で、関西では『よそゆき顔』というように、表情まで含めた全体の雰囲気を表すこともあります。
最近では『インスタ映えする場所』に向かうときの装いを、皮肉を込めて『余所行きコーデ』と呼ぶなど、現代的な解釈も生まれています。本来の丁寧さと、現代の軽妙な使い方の両方を見られるのが日本語の豊かさだと思います。