LOGINギャップに悩むエリート商社マン(受け)がハマった相手は年下大学生(攻め)だった。 容姿端麗、頭脳明晰、エリート商社マンの高嶺司は、今夜も好みの男性と熱い夜を過ごしていた。 けれど、彼が満たされることはない。 なぜなら、司には秘密にしている性癖があった。それは、攻めではなく〝受け〟だということ。 そんな時に出会った大学生の涼。 司は欲求を満たしてくれる涼との営みに次第に溺れていく。 しかし、涼にも秘密があって…… 過激な駆け引きの末、拗らせた2人が辿り着く結末とは?
View Moreここは高級ホテルの最上階。夜景を眺めながら高嶺司は、バーで出会った男性と甘い行為の真っ最中。
「司さん、んん、あぁぁっ///」
「んんっ、もっとだろ?」
俺は相手を煽る。
「……はい。もっと欲しいです……」
俺は、相手の唇を貪りながら、腰を激しく上下に振った。
「んんんっ、あぁぁぁっ///も、いくっ///」
相手の男性は気持ちよさそうに絶頂を迎えた。
「司さん、最高でした。また連絡してもいいですか?」
俺は返事をする代わりに微笑んだ。
「それでは俺は先に」
「気をつけて」
俺は男性を見送った。
「はぁー、しんどかった」
今日も言えなかった。俺は攻めではなく、受けなんだと。攻めるよりも、攻められたいんだと。
今夜も俺は満たされなかった。いつになったら、俺は最高の夜を過ごすことが出来るのだろうか。
「あはははっ、それでまた格好つけちゃったの?」
「笑うなよ。俺だって必死だったんだから」
次の日、俺は高校の同級生が営んでいるゲイバーを訪れ、いつものようにヤケ酒を煽った。
「確かに、司をみて受けと思う人は居ないかもね」
「そこなんだよ。人は見た目じゃない」
「でも、司みたいにワンナイトの人たちは、見た目重視になるしね。そろそろちゃんと恋愛したら?自分の性癖もさらけ出せるような人とさ」
確かにそれは一理ある。でも、俺は恋愛に時間をとられることが苦手だ。だからこそ、俺の性癖を瞬時に見抜いてくれるような相手を見つけたい。
「あー、俺はいつになったら満たされるんだ?」
「はいはい。もうそれ口癖になってるわよ」
「いっその事、俺とやるか?圭なら俺の性癖知ってるしさ」
「私は、客と寝ない主義なの。自分で探しなさい」
「やっぱりダメか」
「当たり前でしょ。簡単に出会えるなんて甘い考え捨てる事ね」
圭が俺に正論を放った時、その男性は現れた。
俺は決めた。今夜こそは、満たされてみせると。「いらっしゃい。久しぶりね。涼くん」
その男性は、涼というらしい。
「課題に追われてて。やっと落ち着きました」
会話の内容から大学生ってとこか。切れ長の目に、無造作にセットされた茶髪、スラッとしていて均一のとれている体型。まさに、俺好み。
彼に抱かれたい。俺は生唾を飲み込んだ。そして、俺はその男性に声を掛けた。
「きみ、一人?」
「はい。ナンパなら他当たってください」
この素っ気なさ。ますます俺の性癖にささる。
「あははっ、司が振られてるし」
「え、ママの知り合い?」
「そう。高校の同級生。司っていうんだけど、わるいやつじゃないから」
「おい、紹介の仕方が雑だぞ」
「そうだったんですね。すみませんでした。俺は涼って言います」
「涼くん、大学生?」
俺は尋ねた。
「はい、三年です」
「そっか、ここへはよく来るの?」
「月に二、三回くらいかな。寂しくなるとつい来てしまって」
「ってことは、今夜は寂しいんだね」
俺は涼に微笑みかけた。
「それをいうなら司さんもでしょ?」
「ん?俺?」
「寂しくて来たんじゃないの?」
涼はさりげなく俺の手に触れた。きっと、彼は慣れている。俺は様子をみるために、一旦、その手を離し、酒を追加で注文した。今夜の相手は彼で正解か。駆け引きが始まった。
「お酒強いんだね」
「人並みには。司さんは強そう」
「よく言われる」
「でもさ、見た目と違うことってあるよね」
その言葉に俺は敏感に反応した。 やっぱり、今夜の相手は彼がいい。本心は喰われたいが、喰うことになったとしても彼がいい。
「行く?この上」
「俺と寝たいの?」
涼が耳元で囁く。俺は何も言わずに、涼にホテルのカードキーを渡した。
「ふーん。司さん慣れてるね」
「そっちこそ」
「圭、ご馳走様。また来るよ」
「はーい。二人とも良い夜を」
俺たちはバーから出ると、ホテルの部屋へと向かった。
ピピピピピピ……起床を知らせるアラームが鳴った。時刻は6:00俺は隣で眠る涼を起こさないように、そっとベッドから出た。「おはよ、司さん」「わるい、起こしたか?」「ううん、俺も起きる」涼は起き上がり、歯を磨いている俺の背中に抱きついた。「朝から司さんに抱きつけるなんて幸せだな」「涼の寝起きって可愛いのな」「俺は可愛くなーい」やっぱり、可愛い。「司さん、朝ごはんは?」「いつも朝はコーヒーだけ」「おっけ」涼は俺から離れるとキッチンへ行き、コーヒーを煎れ始めた。「本格的なんだな」「カフェでバイトしたことがあってさ。コーヒーにはこだわりあるんだよね」「そうなのか」また涼の新たな一面を知った。「もう少しかかるからシャワー浴びてきていいよ」「それじゃあ、お言葉に甘えて」「うん、行ってらっしゃい」この朝の風景、俺は好きだ。シャワーから出ると、コーヒーのいい香りが部屋中を包み込んでいた。「いい香りだな」「でしょ」俺は髪を拭きながら涼の隣に立った。涼はコーヒーカップを2つ用意すると、ゆっくりと淹れたてのコーヒーを注いだ。「司さん、着替えてきたら?」「涼のこと見ていたくて」「見られてると恥ずかしい/」「それならもっと見る」「司さんは受けのくせに、たまにSっ気だしてくるよね」「涼のドSぶりには負けるよ」「やった、褒められた」他愛のない会話がとても落ち着く。俺は涼を後ろからそっと抱き締めた。「司さん、襲って欲しいの?」「そんなつもりじゃ//」「ふふっ、冗談だよ。コーヒー冷めないうちにどうぞ」「ありがとう/」俺は涼からコーヒーカップを受け取ると、じっくり味わうように一口飲み込んだ。「美味しい」「よかった」涼は俺に微笑みかけた。「司さん、何時に出る?」「7時には出ようかな。着替えてから仕事行きたいから」「了解。司さんは、時間までゆっくりしてて?」「うん、ありがとう」すると、涼はキッチンで何かを始めた。俺はその様子を眺めた。「もしかして、弁当作ってくれてる?」「うん。あ、でも、いらなかったら自分の分だけ作るから」手作り弁当なんて、学生の時に母親に作ってもらって以来だ。「嬉しいよ。涼の作ってくれた弁当食べたいな」「有り合わせになるけど、そこはごめんね」「ううん、とんでもない。作っ
俺は今、バイトの飲み会に参加している。さっきから、やたらとバイトの同僚の女子に連絡先を聞かれていた。 もちろん、教えるつもりはない。だが、気まずくなって、働きにくくなるのも避けたい。俺は愛想笑いを浮かべながらその場をやり過ごした。早く帰りたい。そろそろ司さんの仕事が終わる頃かもしれない。明日、会う約束はしているが、せめて声だけでも聞きたい。「ねぇ、涼くん」「ん?どうした?酔ってる?」「少し」そう言いながら、同僚が俺にもたれかかってきた。勘弁してくれ。俺にそんなことをしても何も意味がないのに。俺の想い人は、司さんただ一人。「涼くん、つまんなさそう。2人で抜け出そっか?」心底めんどくさいと思ったその時、俺のスマートフォンが震えた。ディスプレイに司さんの文字が見えた。なのに、この女が俺にもたれかかっているせいで電話に出られない。俺は怒りを抑え、冷静に言った。「ごめん、トイレ」俺は立ち上がり、なるべく静かな通路まで急いだ。そして司さんに電話をかけた。トゥルルルルル……「もしもし」「もしもし、司さん。さっきは電話に出られなくてごめん。仕事終わった?」「ああ。今、帰ってるところ」「お疲れ様」「ありがとう」司さんの声を聞きたいのに、ここは騒がしくて聞き取りずらい。 「今、外か?」「うん。バイトの飲み会で。でも、そろそろ帰ろうかなと思ってる」「どこで飲んでる?」俺は司さんに飲み会の場所を伝えた。「今から迎えにいく」 俺は予想外の返答に驚いた。「司さん疲れてるでしょ?」「それよりも涼に会いたい。明日まで待てない」え?今なんて言った?司さんが会いたいって言ってくれた。明日まで待てないって。俺だけじゃなかったんだ。「司さん……そんなこと言ってくれたら俺、泣くよ?」俺も早く司さんに会いたい。司さんも同じ気持ちだったことが嬉しくて、思わず目が潤んだ。「すぐに迎えに行くから待ってて」「分かった。着いたら連絡して?すぐ行くから」俺は電話を切ると、席に戻った。「涼くん、どこ行ってたの?」「すみません。迎えが来るんで、俺、先に帰ります。お疲れ様でした」俺はテーブルに会費を置くと、足早に店を出た。____________俺は店の前で司さんが来るのを待っていた。「あの、涼くん」振り返ると、俺の連絡先を聞いてきた同僚がいた。
コインパーキングから歩いて5分くらいの所に涼の住むマンションはあった。「ここの2階に住んでる」俺は涼の後に続いてエレベーターに乗った。 「ほんとに狭いから。俺の家のリビングが、司さんの家の風呂場くらい」 「それはさすがにないだろ」「いや、それがあるんだなぁ」そういいながら、涼は玄関の鍵を開けた。「どうぞ」「お邪魔します」俺は、靴が綺麗に整頓された玄関に革靴を並べた。部屋はワンルームだった。一人暮らしの学生が住むには十分な広さだ。「司さん、スーツ脱いで?シワになったら大変だから」「ありがとう」涼は俺から背広を受け取ると、丁寧にハンガーにかけた。「すぐに夕飯作るから、司さんはそこで休んでて」俺はベッドとテーブルの間に座った。「狭いでしょ」「でも落ち着く」「先にビール飲む?」 「飲みたい」「了解」俺は部屋の中を見回した。必要最低限なものしか置いていない所が涼らしい。「司さん、お待たせ」「ありがとう」俺は涼から缶ビールを受け取ると、一気に飲み干した。「あー、美味い」「今日もお疲れ様」キッチンで俺の夕飯を作りながら、涼が言った。「テレビつけてもいい?」俺はキッチンで料理を作る涼に問いかけた。 「いいよ。リモコン分かるかな?ベッドの上だと思う」「うん、あった」その時、ふと見慣れた表紙の本を見つけた。「涼もこの本読んでるのか?」「司さんが面白いって教えてくれたから。読んでみたら止まらなくてさ」「だろ?」俺はその本を手に取った。しおりは、物語の終盤に挟まっていた。この後の展開を語りたい衝動に駆られたが、俺はぐっと堪えて、テレビの電源を入れた。「お待たせ。出来たよ」「美味そう」涼はサラダそうめんを作ってくれた。「夜遅い時って、こういうさっぱりしたものが食べたくなるんだよな」「ほんと?よかった」「いただきます」「どうぞ」「涼もこっち来いよ。一緒に飲も」「うん。行く」涼が俺の隣に座った。「美味い」「ふふっ、なんかいいね。こういう時間」「そうだな」俺たちは微笑み合った。「ご馳走様でした。美味しかった」「よかった。ちょうど風呂も沸いたから、入ってきたら?」「そうだな」「ビール飲んでるし、今日は泊まっていくよね」「うん、でも、俺は床で寝るからお構いなく」さすがに、涼のシングルベッド
俺は今日も慌ただしく仕事をこなしていた。全ては明日の夜、涼との時間を作るため。こんなにも誰かと会える日を心待ちにしたことが今まであっただろうか?俺にとって涼との時間は癒しだ。できる人の仮面を外して、本来の俺で居られる時間。本当の俺を晒しても涼は笑顔で受け入れてくれる。それがどれほど幸せなことか。「高嶺さん、いつも以上に仕事早いですね。さすがです」「ありがとう」後輩社員が俺に声を掛けた。正直、今は誰かに構っている暇はないのだが、俺は愛想笑いを浮かべながら作業の手を止めた。「何かあった?」「高嶺さん、察しがいい。あの、この資料なのですが……」俺は後輩のフォローをしつつ、溜まっている仕事も片付けた。「終わった……」気づけば今日も21時を過ぎていた。早く涼の声が聞きたい。俺は会社の駐車場から涼に電話をかけた。トゥルルルル.........しかし、涼は電話に出なかった。すでに21時を過ぎている。風呂に入っている時間かもしれない。それとも、大学の課題をやっているのかもしれない。疲れて早めに寝ているのかもしれない。俺は涼の声を聞けない理由を考えながら、自宅まで車を走らせた。そして、今夜も夕飯を作る気力はなく、いつものコンビニに車を停めた。その時だった。ブーブー……俺のスマートフォンが震えた。相手は涼だ。「もしもし」「もしもし、司さん。さっきは電話に出られなくてごめん。仕事終わった?」「ああ。今、帰ってるところ」「お疲れ様」「ありがとう」電話の音が騒がしく感じた俺は涼に尋ねた。「今、外か?」「うん。バイトの飲み会で。でも、そろそろ帰ろうかなと思ってる」「どこで飲んでる?」俺は涼から飲み会の場所を聞いた。偶然にも、このコンビニから車で10分くらいの所にある店だった。「今から迎えにいく」「司さん疲れてるでしょ?」「それよりも涼に会いたい。明日まで待てない」「司さん……そんなこと言ってくれたら俺、泣くよ?」早く涼に会いたい。涼も同じ気持ちだったことが嬉しかった。「すぐに迎えに行くから待ってて」「分かった。着いたら連絡して?すぐ行くから」俺は電話を切ると、涼の元へと車を走らせた。涼に指定された居酒屋に着くと、彼は店の外で俺を待っていた。俺はハザードランプを点滅させ車を停めた。すると、俺に気づいた涼が車まで駆け寄ってきた。