『スコット・ピルグリム VS. ザ・ワールド』は、自分をヘタレだと思い込んでいる青年の成長を描いた傑作だ。主人公のスコットは自信がなく、現実から逃げがちな典型的な"へたれ"キャラ。でも、彼の恋愛やバンド活動を通じて、少しずつ自分と向き合っていく姿に胸を打たれる。
エドガー・ライト監督の独特なビジュアルスタイルと速いテンポの編集が、スコットの内面の混乱をユーモラスに表現している。特にゲームのボス戦のような恋敵とのバトルシーンは、現実逃避したい気持ちと向き合わざるを得ない状況のメタファーとして秀逸。最後のセルフリスペクトの選択は、全ての"大人になりたくない"人々へのエールだ。