さらに書痕学や紙・インクの科学分析も役立つ。署名の筆跡比較、紙や顔料の産地推定、あるいは文体の特徴をコンピュータで解析することで、伝聞や美談に流されがちな伝説部分を剥ぎ取り、実証的な輪郭を浮かび上がらせる。例えば私が参照するのは' Mémoires de Casanova'のような一次回想録と、当時の外交公文書の突き合わせだ。慎重に差異を積み重ねることで、ぼんやりした像が少しずつ鋭くなるのを感じる。
まず一次資料の真正性を問う。偽署名や後世の脚色が混入していないか、書体や用語、年代に合致する紙を使用しているかを調べる。次に、同時代の新聞や公的記録を突き合わせるのが肝心で、私は特に'Gazette de France'などの新聞記事をよく参照する。記事は脚色が入る場合もあるが、出来事の発生日や関係者の名前に関する手掛かりになり得る。
私が重要視するのは当時の知識人や批評家の反応だ。例えば'Correspondence of Voltaire'に散見される記述は、事実認識の手掛かりになることがある。ヴォルテールのような公共圏に影響力を持つ人物がどう記述しているかで、その人物の振る舞いがどの程度公的なものだったかが透けて見える。そうした断片を集め、矛盾を洗って提示するのが私なりのやり方だ。それでだいたいの輪郭が見えてくることが多い。
真っ先に挙げたいのは、劇中で印象に残るカバー曲だ。特にあの場面で流れる' Kingsman: The Golden Circle 'のアレンジは、原曲の持つ郷愁を残しつつ映画のトーンにぴったり溶け込んでいる。迫力あるアレンジとシーンのコントラストが秀逸で、単体でも心に残る一曲だと感じる。
次に注目してほしいのは、オーケストラ主体のメイン・テーマ的なトラックだ。ヘンリー・ジャックマンの手腕が光る重厚なストリングスとブラスの扱いが、物語のスケール感を一気に引き上げる。サントラで通して聴くと、映画のテンションが何度でも立ち上がる瞬間として何度も鳥肌が立つ。
最後は、コメディ要素やキャラクター性を反映した短い挿入曲。短いながらも遊び心があって、聴くたびに場面が浮かんでくるタイプのトラックだ。シーンを思い出しながら繰り返し聴くことで、新しい発見があると思う。自分は通勤や作業中にランダム再生して楽しんでいる。