遠くから見ても潮の匂いが伝わってきそうな海岸が多用されていて、千葉県の九十九里浜周辺で撮影されたカットが結構あると思う。長く伸びる砂浜や、背後に松林が続く構図が数シーンに見られて、そこは九十九里の特徴そのものだと感じた。海の表情を捉えるために低い位置からのショットや、
岸辺の地形を活かしたロングテイクが多かったのも記憶に残る。
自分は偶然にもロケ地付近を訪れたことがあり、地元の人が話してくれた裏話も聞いた。撮影隊が砂浜の管理や通行規制に気を使いながら短期間で撮影を進めていたらしく、地域と制作側のやり取りが作品のリアリティに寄与しているのが伝わった。そういう細部が好きな人には、千葉ロケ説をチェックしてほしい。