手に取った瞬間、考え方が揺さぶられた作品をまず挙げたい。
僕は感情の揺れをじっくり描く漫画が好きで、
寝取り要素が物語の核になっている作品も何冊か強くおすすめできる。まずは『Netsuzou Trap -NTR-』だ。表面的には青春の甘さと官能が混ざった関係が描かれているが、裏で描かれる心理のズレや後ろめたさが胸に刺さる。キャラクター同士の声にならない欲求が関係を蝕む過程が丁寧で、単なるスキャンダラスさ以上の読後感が残る。
もう一冊は『クズの
本懐』。ここでは寝取りや浮気が直接的な暴力ではなく、欲望や虚無の表現として扱われる。僕が特に評価するのは、誰が被害者で誰が加害者かが単純に割り切れない点で、読んでいると自分の倫理感がぐらつく。どちらも人間の弱さと選択の結果を抉るタイプの作品なので、寝取り要素を単なるショック要素や刺激で済ませたくない人に向いている。読む前に感情の揺さぶりを受け止める準備だけしておくといい。