イバラに関する伏線や謎を一元化して扱うと見落としがぐっと減る。私は長い物語を追うとき、まずチャプターごとのメモをスプレッドシートにまとめる習慣がある。列は『話数/ページ』『引用』『視覚的要素(例:トゲ、赤い布など)』『発言者』『仮説タグ(動機/起源/象徴)』『確度(0〜5)』に分けて、あとからフィルターをかけられるようにしておく。こうするとイバラが単なる背景か重要なメタファーかを判別しやすくなる。
視覚・言語・行動の三軸で分類する方法も使っている。視覚的反復(トゲの描写)が多ければ象徴性を重視、登場人物の台詞に結びつくなら動機や関係図の再検討が必要だ。『ベルセルク』のように伏線が長期化する作品は、発見した時点で仮説を立て、証拠を時系列で追っていくことが奏功する。私はこのやり方で、些細に見えた描写が重大な転換点に繋がる瞬間を何度も体験してきた。繰り返しの整理が最終的に謎解きの近道になると信じている。