掘り下げれば、限定版『
花車』の中でも特に価値が跳ね上がるのは“直筆サイン入りのオリジナル原画(色紙や複製原画でも直筆サインがあるもの)”だと強く感じている。
僕が追いかけてきた感覚だと、作者や主要キャストの直筆が入っている物は希少性と真贋の双方で目に見えて差がつく。特に制作初期に発行されたナンバリング入りの複製原画や、限定部数が明示されたリトグラフは保存状態が良ければオークションで高騰しやすい。ここで大事なのは「来歴(プロヴェナンス)」で、イベント配布であることが証明できる台紙のスタンプや発行元の証明書が付いていると買い手の信頼がぐっと上がる。
もうひとつ外せないのが“初期試作の立体サンプル(彩色前の原型、試作フィギュアのサンプル)”だ。量産前の原型や展示用のワンオフサンプルは製造ラインに乗った通常版と違い、数が極端に少なく、原型師の手が残ることが多い。細部の仕上げや塗装パターンが一つしか存在しないため、コレクター間での希少価値が高い。状態評価は通常の未開封基準だけでなく、変色やパーティングライン、補修の有無なども厳密に見るべきだ。
最後に見落としがちな高価値アイテムとして“イベント限定の小冊子や設定資料集(限定表紙、キャストのサイン入り、限定番号付き)”を挙げたい。見た目は地味に見えても、公式の設定資料や言及がまとまっているものは研究用途でも重宝され、コレクションの重要な核になる。どれも共通しているのは「希少性」「真贋の証明」「保存状態」の三要素。これらを満たしていれば、限定版『花車』関連のどのアイテムでも将来的な価値は期待できると考えている。