曲を聴くとき、いつもまず人物像から音を想像する癖があって、クロエ=反骨心と寂しさが同居するキャラクター像が浮かぶ。だからおすすめの一つ目は、'Life is Strange'のオフィシャル・サウンドトラックに収録されているインディー寄りの楽曲たち。特にSyd Mattersの「To All of You」はクロエの切なさと希望の揺らぎをよく表現していて、何度聴いても胸が締め付けられる。
次にスコア面では、ゲーム内でクロエの出番に多用されるアコースティック主体の短いフレーズ群を追ってみてほしい。ジャンルで言えばフォーク寄りのギターや控えめなストリングスがクロエの繊細さを際立たせるので、シーンごとに流れる短いスコア曲を断片的に聴き比べるだけでも新しい発見がある。僕にとっては、この組み合わせがクロエ像を最も生き生きと感じさせてくれる。最後に、ゲーム外でのカバーやアレンジも侮れないので、ピアノやギターソロのインストアレンジもチェックしてみてほしい。
『卑劣様』のサウンドトラックの中で特に印象に残っているのは、主人公の決意シーンで流れる『Rise of the Underdog』です。激しいビートとオーケストラの融合が、逆境から這い上がるキャラクターの心情を完璧に表現しています。
この曲は戦闘シーンだけでなく、重要なキャラクター成長の瞬間にも使用されていて、何度聴いても鳥肌が立ちます。特に2分30秒あたりからの弦楽器の盛り上がりは、作品のテーマである「復讐と再生」を象徴しているようで、サウンドトラック単体でも十分に物語を感じさせてくれます。
音楽監督がインタビューで「楽器編成に能管を取り入れた」と語っていたのが興味深く、伝統と現代の融合が作品の世界観をさらに深めています。
サウンドトラックの世界で特に心に刺さる陰鬱な曲といえば、'ベルセルク'の『Guts' Theme』が真っ先に思い浮かぶ。あの重苦しいチェロの旋律は、主人公の苦悩と闘いの歴史をそのまま音にしたようで、聴くたびに胸が締め付けられる。
一方で、'Dark Souls'シリーズのボス戦音楽も深い哀愁をたたえている。特に『Gwyn, Lord of Cinder』のピアノ曲は、栄光から転落した王の悲哀がシンプルな旋律に込められていて、ゲームの世界観と見事に調和している。こうした曲は、単に暗いだけでなく、物語の重みを感じさせる点で特別だ。