古い戯曲や政治詩の機知を音で味わいたい時、ベルント・ブレヒトの詩とクルト・ヴァイルの音楽が出会った『The Threepenny Opera』は外せない選択だ。ここでは詩の辛辣さや皮肉が音楽によって滑らかに、しかし鋭く表現されている。代表曲『Mack the Knife』(原題は『Die Moritat von Mackie Messer』)は、路上の物語や社会の暗部を洒落たメロディに乗せて語ることで、詩が持つ風刺性がより強烈に耳に残るように仕立てられている。
同じ作曲家の別作品である『Songs and Proverbs of William Blake』は、ウィリアム・ブレイクの短詩と断章をつなぎ合わせて、バリトンとピアノで詩の寓意を深く掘り下げる。ブリテンは詩の内面に寄り添いつつ、しばしば鋭い音響的アクセントで言葉の輪郭を際立たせるから、テキストと音が共鳴する瞬間の豊かさを味わえる。