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Home / 青春 / (改訂版)夜勤族の妄想物語 / 3. 「異世界ほのぼの日記」㉝

3. 「異世界ほのぼの日記」㉝

Author: 佐行 院
2025-02-09 09:08:22

-㉝聖職者からの感謝と教会-

 メイスがへべれけの聖職者達と合流してから1時間程経過し、綺麗な月と星が夜空を彩る夜。酒と肴、そして出会った仲間のお陰で光の気分は好調だった。

 メイスはグラスを置き、聖職者達を集め端の方でコソコソと話し合いを始めた。結論が出たのだろうか話し合いを終わらせ各々の席へと戻る、その時光に1本の電話が入った。林田達から合流しないかという連絡だ、光はパン屋のメンバーに確認を取り合流すると答えた。

 数十分後、林田が団体を連れてパン屋の裏へとやって来た、ラリーは料理が足りるか心配してたがネスタが余ったものをタッパに詰めて持って来たので大丈夫だった。

 改まったかのようにメイスが立ち上がり聖職者達に声を掛けた。

メイス「そろそろいいかしらね・・・、あんたたちやるよ。」

 聖職者達と他のメンバーを集めて街の中心部へと歩いて行った、暗闇と静寂が包み噴水の音だけが聞こえるその場所でメイス達が空に杖の先を向けた。

 聖職者達が魔力の玉を空に飛ばすと玉が弾け花の様に綺麗に開いた。それを立て続けに行っていく、そう、花火のスターマインみたいに。

メイス「貰ってばっかりじゃ悪いからね、私たちからのお礼だよ。少ないけど楽しんでおくれ。」

光「これはビール吞みたくなるわ。」

 そう言うとビールを1口呑んで口の周りに泡を付けていた、それを見て皆笑っていた。賑やかな夜が過ぎて行った。

 朝、光は王宮の横にある教会へと向かいメイスの体調等を伺う事にした。扉を開けると数人の信者が祈りを捧げている、信者の前に綺麗な正装を着たメイスが出てきた。

メイス「祈りなさい、さすれば神はあなた方を必ずお救い下さいます。」

 呑んでた時とは全く違う印象のメイスが信者の全員に丁寧に語り掛けていた。信者が涙を流す中、メイスは光に気付くと優しく声を掛けた。

メイス「あ、おはようございます、光さん。昨晩は良い時間でしたね。ありがとうございました。光さんに神のご加護があらん事を・・・、では失礼。」

光「めっちゃ酒強い上にめっちゃ聖職者してるやん・・・。」

 実はこの教会、王族の支援を受け孤児院も兼ねており親に捨てられたり死別した子供達を引き取り寝食を共にして育てていた。

 メイスは孤児院の子供達から慕われ人気者となっていた、メイスを見つけると子供たちは声を揃えて言った。

子供達「メイスおばちゃん、お
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