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Home / 青春 / (改訂版)夜勤族の妄想物語 / 3. 「異世界ほのぼの日記」㊲

3. 「異世界ほのぼの日記」㊲

Author: 佐行 院
2025-02-11 11:35:03

-㊲子供達のために?-

 異世界に来てどれ位経っただろうか、光はコーヒーを片手にふと思った。神様には何もしなくていいと言われたが今まで色々ありすぎて自分で言うのも何だがそれなりに活躍してきたと胸を張って言える気がする。

 しかしそれなりにこっちでの催しや遊びも楽しんできた、結構日本に近い物を感じていたが異世界なりの変化もあったのでそれはそれで良しとした。

 1人の大人として楽しく過ごしてはいたが疑問に思う事がある。

 この国に子供たちの為の遊び場ってあっただろうか、と。

 大人たちは街の西側にあるレース場公園夜銭湯や呑み屋で楽しめるが、子供達が遊べる公園や遊園地などの遊び場は見当たらない。

 たまに田畑の端を走り回る姿は見かけたがそれ以外は殆ど見ていない。

 そこで、教会に行き、アーク・ビショップのメイスに相談を持ち掛けてみる事にした。

メイス「確かにその通りかも知れませんね、隣国では公園や遊園地などで友達を得る子供達が多いですから。」

 教会は孤児院を兼ねていて、子供達が勉学を学ぶ施設や少し狭めだが小学校の様に遊具のある運動場も併設している。

 そこでメイスが国王のエラノダに相談を持ち掛ける事にした、アーク・ビショップには国王以上の権威や権利のある人間達もいてメイスもその内の1人だった。

 翌日、メイスは王宮へエラノダに直接会いに行った。

エラノダ「そうですか・・・、それは盲点でしたね・・・。」

メイス「子供たちにはお友達やご家族の方々との楽しい交流の場が必要とされています、この機会にご検討をお願いいたします。」

 エラノダは即決断し王国軍の将軍達を集め作業の指示を出した。初めの第1歩として光の家がある住宅地近くに公園を作った、決して大きくはないがブランコや滑り台、そしてジャングルジムなど子供達が楽しめる遊具が設置された公園だ。

 次にインパクトのあるものをと考え、銭湯の向かいの駐車場の端に山の斜面を活かしたローラー滑り台を作ると一瞬にして子供たちの注目の場になった。

 そして銭湯に引いている温泉を利用し年中通える温水プールを建設して親子連れでワイワイしながら楽しめる場所とした。

 メイスはエラノダに直接相談を持ち掛けて正解だと思った、まさかこんなに早く解決するのは予想外だったがこれも王国軍の仕事の早さの賜物だ。

 温水プールの利用客の為、街の洋品店が水着やプー
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