「あ、貴方もしかして、スイ……?」
「え、ええっ?」
雫さんの言葉に俺は思わず驚いてしまう。
煌びやかな青のドレスを身に纏ったエルフの統治者らしき人物。
よく見ると確かにスイさんに瓜二つだった。
(ま、まじ⁉ このエ〇フもとい、エルフの女王らしき人ってあのスイさんなのか……? それにそうだとしたら何故彼女が此処に……?)
当然再び会えた嬉しさもあった。
が、何故スイさんがファイラス残党兵と共闘しているのかなどの疑問を俺は抱き、「……スイさんは何故此処に? そ、それにさっきの話は……?」と、問う。
「ああ、ごめんなさい。挨拶がまだだったわ、お久しぶりね? そして時間が勿体ないから担当直入に聞くわね。貴方達『Fプロジェクト』って知ってる?」
苦笑いしながらも、俺の問いに対する答えをはぐらかし、ジッと俺を見つめるスイさん。
俺はあまりにも自分勝手すぎるスイさんの物言いとその行動に警戒し、「……知らないな?」と、返す。
(時間が無いから? ふ、ふざけるなよっ! 学や沢山の人が目の前で死んでるんだぞ! それに『Fプロジェクト』だって? なんなんだよそれっ⁉)
「やっぱ知らないか。……じゃ、別の質問。学さんが人造人間だということは?」
ため息をつき落胆しているスイさんに、俺は思わず「……は?」という言葉がでてしまう。
(スイさんはさっきからなにを言っているんだ?)
正直俺にはさっきから彼女が言っている意味が全く理解出来なかった。
分かっている事は逆にスイさんは俺達の様子を見て、何やら色々確認作業していること。
「はあ、ホントに何も知らなかったみたいね……。学さんは貴方を護衛するために『Fプロジェクト』で作られた人造人間なのよ?」
雫さんは「え、仮にそれが本当だとしたら女性型のってこと?」と、スイさんによくわからない質問を返す、っ……て⁉
「えっ、え? さっきからホント何の話?」
俺は訳が分からなくなり、思わずそれが言葉に出てしまう。
色々確認したいことが多いが、何事にも優先順序ってものがある。
と、とりあえず学がおっぱ……じゃなくて女性かどうか確認したい。
「あ、あの、も、もしかして、あの時に雫さんが学と車で喧嘩した理由って……」
「そ、俺は女性って言われ触って確認したのよね……。見事に胸にサラシを巻いていたわ」
(な、成程……。あの時、後