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Home / ファンタジー / 異世界で配信始めます〜滑舌が悪くなるスキルのせいで、魔王を倒すことになりました。勇者じゃなくて勇太なんだが?〜 / こんにちは

こんにちは

Author: 伊藤ほほほ
2025-04-08 18:10:20

「しゅみゃにゃいぎゃ、みじゅをみょっちぇきちぇきゅりぇにゃいきゃ?」

※すまないが、水を持ってきてくれないか?

「はっ!」

 アルの体から大量の水分が汗として放出されてしまっているので、心配そうに見守っていた兵士に水をお願いした。

 ほっと安堵の息を吐き、アルの額に滲む汗を手拭いで吸い取ってやる。

 アルは、長いまつげをたくわえたまぶたを伏せると、弱々しくへにゃりと笑った。

 その目元には涙が滲でいた。

「ありが……とう……ございます……。良くなった……気がします……」

 再び苦しそうな表情を浮かべたアルのひたいから、大量の汗が噴き出す。

 アルを抱える俺の腕も湿ってきていることから、症状が治まっていないのが分かる。

 明らかに強がりを言っている。

 ハイポーションの効果が出るのには時間が掛かるのだろうか。

 いや、そんなはずが無い。

 俺が溺れた時、ランデルは俺にハイポーションを飲ませてすぐに、俺が助かったと確信していた。

 万能薬でも治せないような絶望的な状態なのかもしれない。

「勇者殿、水をお持ちしました!」

 兵士が水を持ってきてくれた。

 水差しからコップに注いでもらい、アルに水を飲ませる。

 一瞬安らいだような表情を浮かべたが、すぐに歯を食いしばるように苦しみだしてしまった。

 アルの体は熱を持ち、薄らとピンク色に染まっている。

 胸部が苦しそうに上下し、首筋から流れた汗が胸元を伝う。

 俺に癒しを与えてくれる唯一の存在が目の前で苦しんでいるのに、これ以上何も出来ないのが歯痒い。

 水を飲ませて、汗を拭いてあげることしか出来ない。

「ぢょうしちゃりゃ……」

※どうしたら……

「勇者……様……。手を…&hel

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