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Home / ファンタジー / 異世界で配信始めます〜滑舌が悪くなるスキルのせいで、魔王を倒すことになりました。勇者じゃなくて勇太なんだが?〜 / 作戦決行

作戦決行

Author: 伊藤ほほほ
2025-04-05 17:10:10

 玉座には既に王様が腰を下ろしている。

 王様の隣には、大臣らしき男が手を後ろに組んで立っている。

 真っ赤な絨毯の上を進むと、ランデルが膝をついて屈んだ。

 ここで、勇太お休み作戦その一『無法の歩み』を見せる。

 王様に向かって歩き続けるだけなのだが、嫌でも注目を浴びることになる。

 それによって俺の発言に力を持たせるのだ。

「おうしゃ……」

※王さ……

「ランデルより報告があります! モロンダルの坑道にて四天王の一人、狂乱の一角獣ライトニングビーストをユートルディス殿が討ち取りました!」

 ……おい。

 このジジイ、邪魔しやがって!

 まあ、まだ作戦は山程ある。

 勇太お休み作戦そのニ『波状攻撃』を繰り出すことにしよう。

 誰かの言葉に続けて話すことで、相手の聞く意識を持続させるという作戦だ。

「あにょ……」

※あの……

「どの面を下げて戻って来た! 余の言葉を忘れたとは言わせんぞ、ランデル! 貴様の忠誠心、そして王国一と言われた剣の腕を信じた余の顔に泥を塗りおって!」

 ……いやいや。

 俺にも喋らせて欲しいんだが。

 王様がブチギレているから、落ち着くまで少し待った方がいいかもしれない。

 今まで見た人の中で一番怖いかもしれない。

 物凄い剣幕だ。

 あまりの迫力に、びっくりして俺も片膝をついてしまった。

「も、もちろん覚えております。しかし、ネフィスアルバ討伐の為にジークウッドの街に立ち寄りましたところ、ユートルディス殿が四天王の一人、炎眼の死神アルテグラジーナと結婚すると言い出しまして……」

 ……は?

 このハゲ、我が身可愛さに俺を売りやがったんだが。

 全責任を俺に押し付ける気だ。

 結婚はアルから言い出した事であって、
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