author-banner
坂森大我
坂森大我
Author

坂森大我 的作品

聖女の身代わりとして死ぬ運命だったけど、どうしてか俺は成り上がって終末世界で無双しています

聖女の身代わりとして死ぬ運命だったけど、どうしてか俺は成り上がって終末世界で無双しています

異世界ファンタジーハッピーエンド泣けるゲームヒーロー終末世界転生
ルカ・アルフィスは不思議な夢を見た。 ゲームという世界があり、それをプレイする過程が流れ続ける夢。途中までは興味を惹いていたのだが、唐突に自分が登場し夢は悪夢へと変貌する。 なぜなら、夢に出てきたルカはリィナというキャラクターのために死んでしまうのだ。 夢のルカはリィナに一目惚れをし、リィナもまたルカが好きだと言った。だが、リィナは病に冒され死を待つだけの身体。ところが、ルカには彼女を救う術があった。 リィナが息絶える場面。ゲーム内の選択は一つしかなかった。 リィナの身代わりとしてルカが死ぬという選択しか。ルカは唯一持っていた他者の運命を奪うスキルの行使にてリィナを救ってしまう。
閱讀
Chapter: 029 朝チュン?
 朝が来たようだ。 俺は一睡もしていない。すやすやと眠るリィナに気を取られ、集中していないと暴発してしまう恐れがあったからだ。「ゲームと違いすぎる……」 元気一杯の少女。穢れのない聖女イメージを抱いていたというのに、実際に出会った彼女は婆やという毒物によって侵食されていた。妙な固定概念を植え付けられ、男というものを彼女は誤解している。「まあ、俺自身もゲームとは違うしな。十五歳で旅立つなんて設定はないし、何より勇者だから……」 俺が知っている世界線とは異なる。全ては歯車が狂ったせいだろう。定められた運命の通りに、俺がリィナの代行者となっていないのだから。「お父様、お母様、ごめんなさい……」 おっと、そうしている間にも思い込みの激しい彼女が目を覚ましたらしい。  起き抜けに懺悔するなんて、今度は一体何を妄想しているのやら。「おはよう、リィナ……」 俺が声をかけると、リィナは驚いていた。けれど、別に怯えるような感じではない。ようやく俺が安全な男だと理解したのだろうか。「おはよう。ルカって意外と家庭的だったのね? 昨晩はルカが一流のシェフだということが分かったわ」 あれ? やはり、この娘はおかしい。 明らかに上位貴族であり、住む世界が異なる。しかし、異世界からやって来たとしか思えないほど、リィナとの会話が成り立たない。 俺が小首を傾げていると、彼女は続けた。「昨日は美味しく料理されちゃったし……」「この子、絶対におかしいって!!」 妄想が過ぎるのか、それとも婆やに洗脳されているだけか。  言葉のセレクトが老婆の押し付けにしか思えねぇよ。「俺がいつ料理したよ? 寝ぼけてないで、さっさと起きろ」「婆やが言ってたんだもの! 男は時に超一流のシェフになるって!」「婆やの話は忘れてくれぇぇ!」 どうにかしてリィナの思考をリセットしないことには、この先が思いやられる。 俺だって料理できるものならしてみたいけど、経験がないのだから大惨事は目に見えているのだ。「リィナ、少しずつ階段を昇っていこう?」「駆け上がったばかりなのに!? この上に何階あるというの!?」「落ち着け。昨日は本当に何もしてない。一緒のベッドで寝ただけだ……」「嘘よ!? 男は息を吐くように妊娠させるって婆やが言ってたもの!」 婆やへの信頼感は何なのだろう。 俺の言
最後更新: 2026-08-14
Chapter: 028 困惑するリィナ
 私は戸惑っていました。  なぜなら、何もしないと言ったルカが私の手に触れてきたから。 寝てたんじゃないの? やはり婆やの話は間違ってなかったのね?「今のは愛なの!? 愛があったのでしょ!?」 愛なんて、きっと体の良い弁解だわ。  どうしても私の身体が欲しくなった。私が眠った頃を見計らって、襲いかかってくるのね。 ルカは早く寝ろというけれど、眠ってなどいられないわ。  夜の男は獣だと聞きました。つまり私は牙を研いだ狼とベッドを共にしているのよ。「寝てる間になんて嫌よ。きっと私は弄ばれる。恥辱の限りを尽くした行為でお楽しみされてしまうのよ!」「寝返りを打ったときに触れただけだ。何なら俺は床で寝るぞ?」「ぐぬぬ……」 殿方の言い訳は信用できない。私は婆やを信頼しているもの。  とにかく、初めてが床だなんて断固拒否。宿だって、もう少し良い宿を初日に探しておけば良かった。「分かった。でも、一つだけ約束して欲しいの」 明言しておかねばならない。私だって、考えがあってルカを招いているのよ。「痛くしないで……」「ホント、何も聞いてねぇのな!?」 聞いてるわよ!  私は婆やから全てを聞いているもの。野獣と化した男性の魂胆はお見通しなのよ!「ルカ、私は十七歳で死ぬの。素敵な思い出を持って逝きたい。無理矢理だなんて、未練が残りすぎて死霊化してしまうわ」「だから何もしねぇって言ってんのに!」 どうやら、私たちが折り合う隙などないのかもしれない。 彼はただ私の身体を求め、心まで抱くつもりはないらしい。本当に男って野蛮な生き物なのね。「お父様にもお母様にも懺悔を済ませたわ。もう私は諦めた。好きにしたらいい。今のボディタッチで男性が持つ性欲の強さを痛感したもの……」「俺は意思疎通の難しさを痛感してるよ!」 言って私は目を閉じる。  さりとて眠ったふり。彼が私を狙っているのは明らかなんだ。ならば、私は婆やの言い付けを守るしかない。 初めての夜は名を呼び合って、愛を確かめ合うのだと。 見てなさいよ? 絶対に飛び起きて名前を呼ぶのだからね。  色っぽく、それでいて情熱的に。 私は今夜、女として生まれた使命を果たす。心まで愛される女になるのよ……。 ところが、気付けば朝になっていました。  気を張っていたというのに、どうやら私は眠ってし
最後更新: 2026-08-13
Chapter: 027 共に過ごす夜
 俺は焦っていた。  積極的すぎるリィナに。てか、マジで俺を誤解している。 誘われるのは吝かでないのだが、死を覚悟したような目をされてしまってはその限りじゃない。「絶対に君を悲しませたり、傷つけたりしない。俺は女神様に誓おう」 これで良いはずだ。  エクシリア世界において、女神様に誓ったことは絶対なんだ。俺は間違ってもリィナを泣かせたりしない。「分かった。優しく抱いてくれるのね……?」「ちゃんと聞いてましたぁぁ?」 明らかにリィナがおかしい。  どうしてもソッチ方面に思考が誘導されている。そりゃ俺もお願いしたいところだけど、この流れで及ぶのはリィナを傷つけるだけだ。「婆やが言ってたもの! 殿方はあの手この手で身体を求めてくるって!」「諸悪の根元はそいつか!?」 聞けば婆やはメイド長であり、長くサンクティア侯爵家に仕える者らしい。しかし、その婆やはリィナに何を教えてくれたんだよ。「とりあえず休もうぜ。どうしてもベッドで寝るなら、リィナが奥に行けよ」「分かった。奥だと逃げられないものね……」「俺が逃げ出したいくらいだ!」 うん、きっとまた婆やの入れ知恵だろう。 だから聞き流すことにした。亀の甲より年の功とはよくいったものだが、此度に関しては余計なお世話だと声を張りたい。「パジャマ買わねぇとな……」 やはり文明人として寝間着は必要だ。  このような事態が待ち受けているかもしれないのだから。「パンツは買わないんだ……?」「言い忘れただけだから!」 どうにも、おかしい。  俺は確かこの子が好きだったはず。しかし、ゲームとリアルで性格に差異がありすぎる。ひょっとして俺が勇者になった辺りから、運命って奴が動きまくってるんじゃないか? 「貴方も突っ立ってないでベッドに入って……」「リィナ、貴方とは呼ぶな。俺はもっと親しげに呼んで欲しい」 ずっと貴方と呼ばれている。  警戒されているのは承知しているけれど、俺はゲームのように名前で呼んで欲しい。 どうしてか目を丸くしたリィナ。無理難題を突きつけたつもりはないぞ?。「名前で呼んでくれよ。一緒に過ごすことに決めたんだ。よそよそしい貴方呼ばわりなんて俺は嫌だ……」 こうなると、はっきり言うしかない。  婆やに毒されたリィナには明確に告げておくべきだ。「えっ? 名前呼び……?
最後更新: 2026-08-13
Chapter: 026 リィナの覚悟
 宿の一階で食事を取ったあと、私は部屋にルカを案内しています。 過度に脈動する胸。覚悟はしたけれど、どういったことをされるのか不安で仕方がない。 まあでも、男女交際なんて人生で考えもしなかったこと。だから残念に思うよりも、前向きに捉えていきたい。 全てを捧げる人が世界を救うのだと。私が選んだ人は誰よりも尊いはずなのよ。「どどど、どうぞ? 奥が良い? それとも手前?」 ベッドを指さして確認を取ります。手前だとベッドから落ちるかもしれないし、私が手前に行くべきよね?「リィナ、何を勘違いしているのか知らんが、俺は床で寝るつもりだぞ?」「だだ、駄目よ! そんなの駄目だわ……」 私の覚悟に気付かないのか、ルカは床で寝るだなんて話をする。  部屋に招いてまで、床で眠るように私が命じるとでも考えているのかしら?「貴方が床で眠るのなら、私も床で寝るわ!」「いや、君の部屋だろうが……」「私は覚悟してるの。乱暴さえしないのであれば……」 できたら優しくして欲しいわ。 初めてなんだもの。婚前交渉ではあるけれど、事情が事情だし。それに時間がない私は世間体よりも、この人生における美しい思い出にしたいの。「誤解すんなよ? 俺は愛のない行為などしたくない」「嘘よ! フィオナって子で済まそうとしてたじゃない!? 私のことが好きなら私を抱くべきだわ!」「そりゃそうだが、あれは君に嫌われる意味合いもあったんだ。まあ、あわよくばという思いもあったけど……」「ほら、みなさいよ! 私は私だけを見てくれなきゃ嫌なの!」 私は何を口走っているのだろう。 感情に任せて話す台詞は好きとか嫌いとかそういうのじゃなく、まるでルカに迫る痴女みたいだわ……。「とりあえず落ち着けって。君が真っ直ぐな人だって俺は知っている。だからこそ、理由付けしただけだ。俺は誰よりも君のことが大切で、大好きなんだから」 ズルいわ、それ……。  好きとか恥ずかしくて、私には口が裂けても言えそうにない。「真顔で言わないでよ……。流石は美の女神イリア様に魅入られるだけはあるわね」 とにかく誤魔化さなきゃ。顔を赤くしているなんて思われでもしたら……。「知ってたのか? どうしてか分からんが、俺は女神ウケがいいらしい」「分からないの? 私は実感したけど?」「今まで女性と交際したことがないんだぞ? 
最後更新: 2026-08-12
Chapter: 025 初めてのデート
 私はルカと共に服飾店へと来ていました。 装備も必要なんだけど、やはり衣服が先。私の隣を歩くのであれば、身なりくらいは最低限でも整えてもらわないとね。「これが良いんじゃない?」 割と背が高い。痩せているのはスラム生活のせいよね?  だったら、少し大きめが良いのかも。 何だか楽しい。これってデートじゃないの? 彼の服を選んであげるなんて。 だって婆やが言っていたもの。男性は総じてセンスの欠片も持ち合わせていないって。男を磨くのは、いつだって女の使命なのだと。 既製品でしたが、ここは妥協しましょうか。彼にはいち早く服を着てもらわないと、目のやり場に困って仕方がないもの。「金貨五枚!? たっか!」「そう? 貴方も子爵家の人間でしょ? これくらいするって知らないの?」「いやいや、うちは所領の広さだけが取り柄でな。身分ほど財政は良くない。それに父上は税率をかなり低く設定してるからな。おかげで俺は畑仕事や狩りまでさせられていた。こんな高級な服を着て畑仕事なんかできないだろう?」 私は驚いていました。  北部の子爵家に友達がいますけど、侯爵家と変わらない生活をしています。畑仕事だなんて町民よりも下位の人たちがする仕事じゃないの?「本当に? 畑仕事や狩りとかは相応しい人がするものでしょ?」「リィナ、人を区別するな。俺はそれでも幸せだったんだから……」 スラムでの生活で身に染みたのかもしれません。  普通の貴族なら、そのような仕事をするよりも、税率を上げるだけで良いのだから。「そうなのね……。ごめんなさい」「いや、構わん。元より上位貴族の君が知る話じゃないからな」 社会勉強も兼ねての一人旅。ひょんなことから、私の世界は拡がっていました。  ルカ・シエラ・アルフィスが生きてきた世界。それが私に流れ込むことで。「とりあえず、この服にするよ。リィナが見立ててくれたんだし」 言ってルカは更衣室へと入る。私が見立てた服に着替えてくれます。 ほんの僅かな時間。直ぐにカーテンが開かれていました。 驚くほど早いのは当たり前か。彼は脱ぐ必要がなく、新しい服を着るだけなのだし。「えっ……?」 思わず息を呑む。意図せず、私は魅入っていました。  スラリとした長身の彼。その凛々しい顔立ちに。 言葉をなくすとはこのことかも。何だか心を射貫かれた感じ。謁
最後更新: 2026-08-12
Chapter: 024 代行者として
 俺は驚いていた。  助けた女性とイチャコラなんて考えていたけれど、それがリィナだったなんて。 金色に輝くツインテール。幼さを残した美しいご尊顔。よもや見紛うはずもなかった。 彼女は俺の激推しキャラであり、ゲームにおいてヒロインを務めたリィナで間違いない。 出会いたくはなかったけれど、その逆もあった。  理由を問われた俺はリィナに嫌われるため、シエラに聞いたままフィオナの話を口にしている。けれど、拗ねるような彼女が可愛らしくて思わず取り繕ってしまう。「俺は最初から最後までリィナが好きだった。ただ君と一緒にいると……」 現状の俺はフィオナとの接点がない。だからこそ魔国との大戦を睨んで、騎士学校へ彼女が入るまでに出会っておきたかった。当然のこと、それは下心を含む。「たく、どうしようもないわね? 私は貴方より上位の貴族だけど三女だし、そこまで身分を気にしないわ。運命ではあと二年。必死で口説いてみたらどう?」 ここでリィナから提案がある。 それは想像すらしていないこと。ルカの宿命に気付いてから、俺は彼女と疎遠になる方法ばかりを思案していたのだ。「俺がリィナを口説くとか考えたこともなかった」「呆れるわね? しっかりしてよ。セラ様に話を聞いてから、私は貴方のことが気になっていたのに……」「君が俺を……?」「二度と言わないから、よく聞きなさい」 鼓動が速まっていた。 シチュエーションは明確に異なるけれど、何となくゲームと同じ展開になる予感があったんだ。もしかすると、リィナはもう俺のことを……?「真実の愛があるのなら、私は応える用意がある」 好きだと明確に伝えられたなら、俺は間違いなくリィナの手を取った。だが、濁されていた理由も理解している。 俺は勇者だが、子爵家の人間なんだ。  明確に階級で隔たった社会において、ジョブはそれを覆すほどの力がない。何しろ下位貴族は騎士学校へ入ることすら許されないのだ。交際ともなれば敷居がグンと高くなるのは自明の理である。 だけど、リィナは俺の背中を押している。俺の気持ちに応える用意があるのだと。「俺がリィナと……?」 リィナが失われるまで、あと二年ある。  好きなんだったら、俺は突き進むべきじゃないか? リィナと交際しつつ、勇者としての使命を果たしてもいいのではないかと。 ゲームでは騎士学校への入
最後更新: 2026-08-11
探索並免費閱讀 優質小說
GoodNovel APP 免費暢讀海量優秀小說,下載喜歡的書籍,隨時隨地閱讀。
在 APP 免費閱讀書籍
掃碼在 APP 閱讀
DMCA.com Protection Status