Aria

Aria

last updateLast Updated : 2026-06-24
By:  Pearl Monday Ongoing
Language: English
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On the night Aria was born, a storm covered the kingdom and a mysterious mark appeared on her wrist — a mark tied to an ancient prophecy long believed to be forgotten. To protect her from those who feared the prophecy, Aria was taken far away and raised in a quiet village, living a simple life and unaware of the truth about who she really was. But secrets have a way of finding their way back. As strange events begin to follow her and the mysterious mark on her wrist awakens, Aria is forced to leave the only life she has ever known. Hidden powers, ancient spirits, and dangerous enemies begin to surface, all pointing to one terrifying truth: Aria may be the last heir of a forgotten bloodline. Now hunted by those who fear her power and guided by forces she doesn’t yet understand, Aria must uncover the truth about her birth, her destiny, and the prophecy that could either save the kingdom…Or destroy it.

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Chapter 1

The Night of Rejection

早瀬淳弥(はやせ じゅんや)と付き合い始めて八年目、私たちはついに婚約を交わした。

その夜、彼は会社に泊まり、酔いつぶれて帰ってこなかった。

真夜中、私は、彼の酔いが少しでも冷めるようにと、温かい飲み物の入ったポットを手に会社を訪れた。

――けれど、そこで耳にしたのは、彼が隣に座る美しい女性部下に向けて放った、あまりにも冷たい言葉だった。

「あいつは、お前みたいに向上心があるわけじゃない……一生、あんなもんだろう。

でもまあ、八年も一緒にいたからね。プロポーズなんて、正直、成り行きみたいなものさ」

長い時間を経て、ようやく結ばれたのだと信じていた。

けれどそれは、彼の情けによる「施し」でしかなかった。

私は手にしていたポットを静かに床へ捨て、その場で婚約を破棄した。

それからしばらくして――

雪が降りしきる中、玄関先に立ち尽くす淳弥は、荒れた声でこう言った。

「夏希(なつき)……俺が間違っていた、後悔している」

……

婚約披露パーティーが終わると、淳弥はそのまま会社へ戻っていった。

ところが真夜中、彼の部下から「早瀬さんが酔い潰れた」という連絡が入った。

私はすぐに体が温まるものを用意し、車を走らせて会社へと急いだ。

オフィスに到着し、部長室の少し開いたドアに手をかけたその時――中から甘く潤んだ女性の声が聞こえてきた。

「淳弥さん、婚約しちゃったんだね……」

粘りつくようなその口調。私は瞬時にその声の主に気がついた。

さっき私に連絡をよこした部下であり、少し前にデザイン部に異動してきたチームリーダー、篠田莉奈(しのだ りな)だ。

私は反射的に、ドアノブにかけていた手をそっと離した。

淳弥の声は微かに酔いを帯び、少し掠れていた。

「ああ、婚約したよ」

その淡々とした口ぶりに、莉奈はたちまち目元を赤くした。

「ひどい……二人で一緒に頑張って、まだ見ぬ景色を一緒に見に行こうって言ってくれたのに。

結婚なんてされたら、私はどうしたらいいの?」

声は次第に弱まり、切なさを滲ませていった。

淳弥は身を起こすと、優しく莉奈の頭を撫でた。

「結婚しようがしまいが、俺たちの関係は変わらないさ」

それでも唇を尖らせる莉奈を見て、彼は困ったように笑い、手元の引き出しから美しい小箱を取り出して彼女に手渡した。

「ほら、やるよ。お詫びの印だ」

莉奈が手を伸ばして受け取ったその箱は、照明の下で煌びやかに輝いていた。

だが、私はその場に立ち尽くし、心は凍りついていた。

あれは本来、私が目をつけていたネックレスだったはずだ。

数日中に買ってあげると、淳弥はそう言っていた。それなのに今、彼はそれをあっさりと他の女に与えてしまったのだ。

莉奈も当然、それが私への贈り物だったことを知っているはずだ。けれど彼女は何も言わず、ただ満面の笑みを浮かべた。

「ありがとうございます、部長」

そう言うなり、彼女は彼に口づけを落とした。

淳弥はまんざらでもない様子で、口数も多くなっていた。

「夏希は、お前ほど努力家でもないし、向上心もない。まあ、あんなもんだろうよ。

でもまあ、八年も俺についてきたんだから、プロポーズは仕方なくなんだよ。この歳になればケジメとして身分を与えてやる必要がある。まあ、妻なんて大した肩書きでもないさ、心配するようなことじゃない」

彼の言葉は漫然としていたが、毒を塗ったナイフのように、私の胸を深く抉った。

私は自分たちが、紆余曲折を経てようやく結ばれたのだと思っていた。

けれどそれは、彼からのただの「施し」に過ぎなかったのだ。

手元にある温かい飲み物を見つめ、私は自嘲せずにはいられなかった。

それでも湧き上がる感情を必死に抑え、震える指でLINEを開き、淳弥に【いつ帰ってくるの?】とメッセージを送った。

部屋の中から、淳弥のスマホの通知音が聞こえた。

しかし、いつまで経っても返信は来ない。

二人の会話はまだ続いている。

私は続けて二通、メッセージを送った。

その時、莉奈の声がした。

「きっと夏希さんでしょ?返さなくていいの?」

淳弥はそっけなく相槌を打っただけで、スマホを見ようともせず、彼女を抱き寄せた。

莉奈は慌てて彼を押し返し、声を曇らせた。

「二人がケンカするのは嫌……私が代わりに返しておくね」

次の瞬間、私の画面にメッセージが表示された。

【もうすぐ終わる、帰る準備をしてるよ】

あろうことか、語尾にはキスマークのついた可愛らしいスタンプが添えられていた。

無機質な淳弥が、こんな可愛らしいスタンプを使うはずがない。

その画面を見たであろう淳弥が、不機嫌そうに言った。

「誰が送っていいと言った?」

彼が眉をひそめたのを見て、莉奈は目に涙を浮かべた。

「ごめんなさい……」

その涙を前にしても、淳弥の声は少しも和らがない。むしろ、わずかに苛立ちを含んでいた。

「そんなに俺を帰らせたいのか?」

そう、淳弥が気に食わなかったのは、莉奈が勝手にスマホを触って私に連絡したことではなく、彼女が自分を家に帰そうとしたことだったのだ。

その一瞬、彼の本心を悟り、莉奈はふっと笑った。

「だって、今日は婚約したばかりでしょ。彼女が乗り込んで来たら怖いもん」

以前彼が酔いつぶれた時、私が迎えに来たことを知っているのだ。

その可能性に思い至ったのか、淳弥は微かに眉を寄せた。

「……悪かったな」

莉奈は口元を綻ばせ、甘えるように言った。

「来月、城南寺でお祭りがあるんだ。連れて行ってください。今日のお詫びとして、ね?いいでしょ?」

城南寺という言葉を聞いた瞬間、私は思わず拳を握りしめた。

けれど、淳弥の短く、軽い承諾の言葉が聞こえた瞬間、目頭が熱く滲んだ。

彼は覚えているはずだ。そこが、私たちが愛を誓い合った場所だと。

一生、相手しか連れて行かないと約束した場所だと。

それなのに今、彼はこうも簡単に、他の女との約束を交わしてしまった。

八年積み重ねた約束が、一夜にして崩れ去った。

まるで、最初からなかったかのように。

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reviews

Pearl Monday
Pearl Monday
Mind blowing
2026-03-17 09:09:03
0
0
Pearl Monday
Pearl Monday
I get goosebumps with each chapter
2026-03-16 21:22:51
0
0
Debby Khimberly
Debby Khimberly
This is nice.
2026-03-14 17:14:44
1
0
Mutiah
Mutiah
This is such a good book
2026-03-14 23:54:08
1
0
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