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第331話

Auteur: 雪吹(ふぶき)ルリ
予期せぬ出来事があまりに突然で、真夕はぱっと目を上げた。目の前にあったのは、司の気高く端正な顔だった。

さっきのあの一瞬、間一髪のところで飛び込んできたのは司だった。

なんで彼が?

「堀田社長?」

二人の体はまだ勢いよく斜面を転がり続けている。そしてその先には大きな岩がある。二人はすぐにそれにぶつかってしまう。

司は力強い腕で真夕をしっかりと抱きしめ、低く短く言った。「しっかりつかまってろ」

真夕は無意識に彼の体にしがみついた。

ドンッ!次の瞬間、大きな衝撃とともに二人は岩にぶつかって止まった。

真夕は司に抱えられるような格好で、彼の体の上に伏せている。すぐに身を起こした真夕は、慌てて聞いた。「堀田社長、もしかして岩にぶつかっちゃったの?」

さっき岩に当たる直前に彼が全身で彼女を守るように体を回転させた。そのせいで彼は頭が岩に強くぶつかってしまったのだ。

一方、彼女は痛くも痒くもなかった。彼の腕の中にすっぽりと収まっていたから。

だが、司は目を閉じたまま、全く反応がない。

真夕はすっかり慌ててしまった。「堀田社長?堀田社長!ねえ、お願いだから目を開けて、私を驚か
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