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第71話

作者: 白川 露
真帆がここまであっさり承諾するとは思っていなかったのか、龍司は思わず口元に浮かびそうになる笑みを抑えきれなかった。

「じゃ、じゃあ先に帰って荷物をまとめて。お、俺が今夜、仕事終わりに迎えに」

「急かさないで」

真帆は、彼が言い終わる前に言葉を遮った。「あと二日ほど待って」

それを聞いた瞬間、龍司の笑顔はぴたりと固まった。「真帆……」

「二日だけ」

真帆は譲らない。

ただ、引き延ばしていると思われたくはなくて、できるだけ声を柔らかくして説明した。「ずっと知恵の家に住まわせてもらってたし、今は本人もいないでしょう。私が出ていくなら、せめてちゃんと掃除くらいはしておきたいの」

「じゃあ、人を手配するよ」

「いらないわ」

反射的に真帆は断った。「そんなに広い部屋じゃないし、一人で十分だから」

「そうか……」

龍司の目に、一瞬だけ落胆の色がよぎった。

彼には、真帆が時間稼ぎをしていることくらい分かっていた。それでも、ようやく戻ってくると約束してくれた以上、これ以上強くは出られなかった。

「そうだね。親友なんだから、君の方が彼女の好みも分かってるだろうし」

真帆は軽く
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