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第14話

Author: 野菜好きな木偶
隊長が30回電話をかけても博之が応答しなかった時、彼は直接家まで押しかけた。

ノックをしても応答がなく、隊長はやむを得ず、非常解錠の手段を使って電子錠を開けた。

ドアを開けると、部屋中に濃い血の匂いが立ち込めていた。

隊長は一瞬肝を冷やしたが、寝室で意識を失っている博之を見つけた。

腕にはいくつもの切り傷が残っており、それが躊躇いのない自傷によるものだと一目でわかった。

隊長は心の中で悪態をつきながら、慌てて彼を担いで病院へ運んだ。

幸い傷は命に関わるものではなく、もともとの体力もあって、博之はほどなく意識を取り戻した。

隊長はベッドの脇に座り、不機嫌そうに言った。

「死にたいならひと言言え。一発で楽にしてやる」

博之は目を伏せ、何も答えなかった。

隊長はそんな様子を見て、ため息をついた。

「それほどまでに彼女を愛しているなら、どうして一緒にいた頃に、もっと大事にしてやらなかったんだ」

博之は掠れた声で言った。

「考えたことすら、なかった……」

既婚者である隊長は、その言葉の裏にある真意を瞬時に悟ったらしい。

「彼女が、お前から離れていくなんて考えたことも
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