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第5話

Author: 磨嶋光塔
再び目を開けると、私は全身が信じられないほど軽く感じた。まるで私を覆っていた何かが突然消え去ったかのようだった。

「どうしてこうなったのか、理屈から考えれば、彼女は……」

隣の部屋から母の声がドア越しに聞こえてきた。

私は兄と義姉の部屋のドアの前まで歩いていくと、母がベッドの前に立ち、驚いた表情で、顔に冷や汗を浮かべているのが見えた。

兄も憂いを帯びた顔をしていた。

これは……何が起こったの?

私は無意識に前に進み、母と兄に遮られたベッドの上の奇妙な光景を見た。

義姉は目を固く閉じており、顔色は青白く、腹部が大きく膨れ上がっていた。

よく見ると、その中には生き物のようなものがいて、中で軽く動いているように見えた。

「お兄さん?」

兄は私が部屋に入ってくるのを見ると、その光景に表情が少し険しくなった。

「見ないで、いい子にして。あとで兄さんが義姉さんを医者に連れて行くから、心配しないで。家でおとなしくしていて、うろうろしないでね」

兄は私を外に連れ出し、いつものように優しい口調で言った。

私は「私も一緒に行きたい」と言いたかったが、兄は同意しないだろう。

兄が決めたことは、誰も変えることができない。

そして、その夜、兄と母が義姉を連れて家を出たのを待って、私はこっそり後を追った。

空から薄い雨が降り、暗い環境では視界がさらに悪くなっていた。

兄と母は一言も発せず、黙々と前へ進んでいた。

歩いているうちに。

私はこれが隣の村への方向のようだと気づいた。

もしかして、兄は義姉を連れてあの道士のところへ行くつもりなのだろうか?

そうか、義姉のこの状況は、確かに病気とは思えない。

むしろ、何か超自然的な力によるもののように見える……

例えば……

昨夜の奇妙な夢を思い出して、私はそれ以上考える勇気がなかった。

顔を上げてみると、案の定、一行は道士の家に入っていった。

私は急いで追いかけ、壁のそばに隠れ、中の様子を聞くために耳を澄ませた。

「先生、うちの嫁がどうしてこんな風になってしまったのか見てください」母の声は少し戸惑っていた。

まるで状況が彼女の完全な掌握を超えてしまったかのように不安そうだった。

中は突然静まり返った。

私はすぐに耳をもっと近づけた。

「これが因果応報です!」と道士が突然言った。その言葉に私は困惑した。

「どんな因果応報ですか?」兄が私が聞きたかったことを代わりに尋ねた。

「前にも言ったように、あの術は邪悪で強引なもので、少しでも注意を怠ればひどい報いを受けることになります」

「これは、あの女たちがあなたたちに復讐しようとしている前兆です」

「体を借りて魂を帰す。いずれ時が来れば、彼女たちは彼女の腹から破れ出るでしょう」道士は何度もため息をつき、因果応報だと繰り返し嘆いた。

「なぜこんなことになるんですか?あなたはこの道法の失敗率が非常に低いと言っていたじゃないですか?なぜ?彼の病気も確かに徐々に良くなってきて、今ではほぼ完治していますのに!」と母は焦りながら尋ねた。

「これはすべての始まりに戻る。彼は、手に血を染めたことがないですか?」

「もしそれがなければ、彼の手には怨念が非常に少ない。この道法を使って、3人の女性の命と彼の命を交換し、陰陽を調和させれば、必ず成功するでしょう。だがもし……」道士は言葉を止めた。

そして再び口を開いた。「もし彼が以前に既に人の命を奪ったことがあるのならば」

「そうなると、この状況は厄介なことになります」

「だから、あなたは私に嘘をついていないと確信しますか?」と道士は威圧感を込めた口調で言った。

空気は一瞬で静まり返った。

両者は静かな雨の夜に静かに対峙していた。

「ない」と兄が口を開いた。

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