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第 52 話

Penulis: 成功必至
たった一分の間に、彼女の脳裏には数えきれない光景が駆け巡った。

京司の無視、冷淡さ、そして彼の優しい気遣いや、彼女の頭を撫でながら笑顔を見せる姿も。

彼が彼女を愛していないという視点から見れば、その冷たさも無視も、全て道理にかなっているように思えた。

だからこそ、澪はペンを握る手に力を込めた。署名欄に自分の名前を一画一画書き記そうとした。

彼を解放するべきだった。彼が愛する人のもとへ行けるように。

自分も解放するべきだった。この執着から、誰にも言えない恋心から。

【小】の一文字を書き終えたその時、ペンが滑り、協議書に長い線が引かれた。

次の瞬間、離婚協議書は京司の手の中にあった。

「時間切れだ
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