海咲はよくわかっていた――あの人物は、自分とも、そして彼女たちとも接触していた。莉花が感情をぶちまけ終えたあとも、海咲は冷静なまま問いかけた。「叔父さんに誘拐されたあの日、現場にはもう一人――女がいたわ。私に顔を知られたくなくて、声を加工していた。あなたたちが私を陥れた裏には黒幕がいるのはわかってる。あの日私を誘拐したのも、もう一人の共犯がいた。私は同一人物だと思ってる。叔父さんを殺した犯人を突き止めるには、あなたたちの証言が必要なの」「でたらめよ、全くの作り話!そんなわけない!」莉花は信じなかった。「そんなことを言うのは、自分を正当化して罪を軽くしようとしてるだけでしょう!」彼女が
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