「もういい」達也は顔をしかめて言った。「凛だって俺たちの妹だろ。そんなに死ぬ死ぬって言うなよ。まさか本当に、凛に何かあってほしいと思ってるわけじゃないよな?」「兄貴、俺も最初は凛が病気になったことを可哀想に思っていたし、帰ってきてほしいって心から思っていた。なのに、どうだ?兄貴も見ただろ?凛の心は石みたいに冷たくて、俺たちがどんなに温めても温まらない!まるで俺たちを仇みたいに扱うし、一緒に死んであげないと、こっちが悪者みたいな感じだよな。ねえ、兄貴、こんな家族がこの世の中にいると思う?」そう言いながら、誠也はまたくしゃみを一つし、鼻をこすりながらぶつぶつと呟いた。「彼女が容赦しないような
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