Todos os capítulos de ありんすっ‼ ~吉原、華の狂騒曲~: Capítulo 131 - Capítulo 132

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第百三十一話 西天楼

第百三十一話 西天楼 明治十一年 二月。 世界では画期的な出来事があった。 エジソンが発明した蓄音機がニューヨークで世界最初の特許権を獲得し、 文明が一段と進歩したのである。 「よろしくお願いいたします……」 東郷が頭を下げると 「じゃ、頼んだよ。 先生……」 キセルを吹かせ、微笑んでいる女性がいる。 その女性は西天楼の遣り手の勢津だ。 西天楼は深川の大見世で、三原屋と同じく大見世の筆頭であった。 「これで吉原の客も深川に向くだろうね。 はっは…… 楽しみだね~」 勢津はキセルを吹かせながら笑っている。 「お婆…… どうして吉原が嫌いなの? わざわざ吉原で妓楼まで買収するなんて」 「おだまり…… これは深川の西天楼が日本一になる為にやっているんだ。 お前は看板娘としていればいいんだよ……」 勢津はニヤッと笑う。 話していたのは勢津の娘であり、看板娘として側近をしている古都である。 大部屋に行くと 「古都ちゃん…… 吉原に行っても警戒されているよ。 花菱楼だって摘発されたしさ……」 妓女たち数人が古都を囲む。 「すみません姐さん…… お婆が言うものですから……」 「そうだけんどさ…… 周りの見世も吉原にちょっかい掛けて花魁に叩かれたじゃないか…… それに、あの看板……」 妓女が説明すると、古都がキョトンとして 「あの看板……?」 「そうだよ……『無風流者は馬の糞である』とか書かれているんだよ。 もし、馬のふんでも投げられたら たまったものじゃないよ……」 吉原では梅乃の立てた看板を見て笑う者が出てきている。 吉原の秩序を乱す者には馬の糞でも投げてやろうと息を巻いている客や妓女が増えていっていた。 「そうですか…… どんな者が立てたか見てみたいですね……」 古都がニヤリと笑う。 その頃、吉原では梅乃が長屋の倉庫を改修していた。 「姐さん…… 下で騒がしなりますが気にしないでくださいね。 それと、窓を開けて換気しますから」 梅乃は病気で臥せっている妓女たちの診察をして窓を開ける。 「梅乃、すまないね……」 妓女が弱気になっていると 「何を言っているんですか。 また元気になって働きましょうね」 梅乃が微笑む。 (本当に、小さなお天道様だよ……) 倉庫から荷物を出して、埃だらけ
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第百三十二話 廓

第百三十二話    廓《くるわ》   “カンカンッ カンカンッ ” 長屋に金づちの音が響く。 「いよいよ完成だな…… 頼んだぞ」 岡田が梅乃の頭を撫でる。   「先生、ありがとうございます…… この恩をどう返していけば良いか悩み中です」 梅乃が照れたように話すと  「もう十分に返してもらっているよ。 お前が医者になってくれた事だけで、俺は満足だよ」 岡田はニコニコしている。 師弟関係を持てたということだけで嬉しかったのだ。   「それに、赤岩先生に報告できた事が大きい。 二人で報告できて良かったよ」 「はい…… 私は二人の師に育てられましたから……」   「どうだ? これでいいか?」 大工が梅乃を呼ぶと 「はい、嬉しいです。 ありがとうございます。 あの…… 三原屋でお茶でも飲んでいってくださいね」 梅乃が頭を下げる。   この日、ついに梅乃の診療所が完成した。 『吉原診療所』である。 三原屋に住み着き、医者として活躍した赤岩や岡田。 その三代目となる梅乃が初めて個人で診療所を作ったのだ。  とは言っても、三原屋の倉庫を借りての開業となる。   この完成の瞬間、多くの人が診療所に駆けつけていた。 「おめでとう!」 拍手と歓声の中、梅乃は何度も頭を下げている。   「最初の患者はお婆から……」 梅乃は采の手を引き
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