All Chapters of ありんすっ‼ ~吉原、華の狂騒曲~: Chapter 81 - Chapter 82

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第八十二話 探偵物語

第八十二話    探偵物語  江戸末期から明治初期にかけて長屋が多くあった。この日、片山が引っ越す。 今までは吉原の中にあった長屋に住んでいた。 「お前が住んでいたから病気の妓女も入れなかったが、ようやくだね……」采はキセルを吹かせながらニコニコしている。  「お婆、拾ってもらって……仕事まで頂き、感謝しています」 片山が頭を下げると 「何、別れみたいなことを言ってるんだい! 明日だって仕事だろうが!」采は片山の頭を叩く。 「そ そうでした……」 片山は引っ越すだけであって、三原屋を出ていく訳ではない。 鳳仙と暮らす為に、荷物運びの為に休みを貰っただけである。  「潤、こことここ…… どの長屋にするんだい?」 采は吉原に通勤できるように近場を選んでいた。  「それにしても、花魁だった鳳仙が長屋暮らしなんてね…… 大丈夫かい?」 「はい。 良い思いはさせて貰いましたから、これからは普通の生活ができればと思います」 鳳仙は目を輝かせている。  今回は下見ということで、目星を付けて帰っていく。吉原に戻り、大門で小夜が許可書を渡すと  「あんな妓女《ひと》いたかしら……」 小夜が見る方向には見慣れない派手な妓女が歩いていた。 
last updateLast Updated : 2026-04-04
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