All Chapters of 学園のお嬢様なのにカースト底辺の汗クサ小太り男子の匂いでオ◯ニーしちゃってます💦:香の檻-Cage of Scent: Chapter 11 - Chapter 17

17 Chapters

第11話:勇気と代償

夜、香織は自宅の書斎で父親と向き合った。彼女の目には涙が滲み、声が震える。「お父様……お願いがあるの。学校で大切な人を助けたいの」父親は娘の様子に驚き、穏やかに尋ねた。「香織、どうしたんだ? 何かあったなら、ちゃんと話してくれ」香織は深呼吸し、体育館裏での出来事を説明した。強い意志が芽生えた今なら、話すことができる。男達の暴行、唇を奪われ、性器で口腔を犯された屈辱、拓海の救出、そして彼が背負う処罰の危機。父親は話を聞くうちに顔を強張らせ、娘が暴行の詳細を語り終えると、立ち上がって声を荒げた。「お前がそんな目に遭っていたとは……そいつらめ、許せん! よくも私の娘を……!」彼は拳を握り、書斎の机を叩いた。目に怒りと涙が浮かび、しばらく息を荒くしていた。一方で、当の香織は父親より少しだけ冷静だった。彼の息が徐々に落ち着きを取り戻す中、声を詰まらせながら懇願した。「柳井くんは私を守ってくれたのに、停学になるなんて許せない。お父様、理事長に掛け合って、彼を助けてください」父親は大きく息を吐いて感情を整えた後、娘の肩に手を置いて優しく言葉を返した。「……よく、父さんに辛い出来事を話してくれたな。確かにその柳井という生徒がやったことは正しいし、こちらとしては感謝しなければならない。
last updateLast Updated : 2025-07-19
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第12話:深まる絆

香織と拓海の関係は確実に変わっていた。拓海が復学し、部活に復帰したあの日から、二人はより頻繁に庭園で会うようになった。薔薇の香りが漂う静かな場所で、香織は拓海の汗と土の匂いに安心感を覚えていた。彼のそばにいると、あの体育館裏の悪夢が少しずつ薄れていく気がした。ある雨の日、香織は庭園の木陰で拓海を待っていた。傘を手に持つ彼女の制服は少し濡れ、髪が頬に張り付いている。拓海が走って現れ、息を切らせた。「藤堂さん、ごめん! 部活が長引いて……」彼の体操服は雨と汗でびしょ濡れで、小太りな体に貼り付いている。香織は彼の姿を見て微笑む。「気にしないで、私も少し待ってただけ。でも、雨の中での練習だったの?」「まさか。グラウンドは使えないから、階段の昇り降りとか、体力づくりだよ。でも普段やらないから……余計しんどかったかも」ニッと拓海が笑う。口の中に、不揃いの歯が覗いていた。一般的には、歯並びが悪いとされるものだろう。しかし心惹かれる相手であれば、それさえも個性的で愛しいと思えるのが不思議だ――。"愛しい”? 今、私は彼を"愛しい”と、そう思ったのか? 香織は急に、自分の頬がポッと熱を帯び、赤くなっていくのを感じた。隣に拓海が座ると、雨に濡れた彼の匂いが漂う。汗と土、そして雨の湿気が混
last updateLast Updated : 2025-07-20
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第15話:“おっぱい”の魔法

数日後、香織は庭園のベンチで拓海を待っていた。夏の陽射しが薔薇の香りを濃くし、彼女の胸は微かな緊張で高鳴っていた。テスト試合を目前に控え、拓海が日に日に押しつぶされそうになっていることを、香織も感じ取っていた。(拓海の頑張りを、ただ待つだけじゃ足りない。私が彼を支えなきゃ……)拓海が現れた。汗で濡れた体操服が小太りな体に貼り付き、疲れ切った顔に無理やり笑みを浮かべている。香織を見つけ、ベンチに腰を下ろした。「香織……今日もこうして会えて、嬉しいよ……」“嬉しい”と言いながらも、彼の声は力なく、汗と土の匂いが濃密に漂う。香織は水筒を差し出し、穏やかに尋ねた。「練習、きつかったでしょ? テスト試合、近づいてるものね」拓海は苦笑し、俯いた。「うん……コーチに『今のお前じゃ無理だ』って言われてさ。ライバル連中も僕のことバカにして……僕、ほんとにレギュラーなんてなれるのかな……」彼の弱音と、匂い――汗と土、疲れ果てて決意が揺らぐようなニュアンス――が、彼女の心を揺さぶる。言葉だけでは足りない。もっと近くで、彼を支えたい。「拓海……ちょっと、こっちに来て」香織は立ち上がり、拓海の手を引い
last updateLast Updated : 2025-07-23
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第16話:もっと近くに

テスト試合の前日、香織は図書室で彩花と話していた。彩花は頬を染め、興奮気味に切り出した。「香織、聞いて! サッカー部の新入部員に、めっちゃかっこいい子がいるの! 明日のテスト試合、絶対応援したいんだけど……一人じゃ恥ずかしくて。ね、付き合ってよ!」香織の心臓がドキンと鳴った。拓海も出る試合だ――彼の試練を近くで見たいが、内緒の恋愛は守らねば。香織は微笑み、彩花の熱意に押される形で答えた。「ふふ、そこまで言うなら付き合うわ。応援、楽しそうね」彩花が目を輝かせ、抱きつく。「やった! 香織と一緒なら、絶対楽しいよ!」香織自身も心の中では楽しみすぎて叫び出したい衝動に駆られながら、努めて冷静なお嬢様を装った。試合当日、香織は彩花と共に観客席に座った。夏の陽射しがグラウンドを照らし、拓海の姿が遠くに見える。彼は緊張した顔でフィールドに立ち、補欠ゆえの不慣れな動きが目立つ。「やっぱりあの新入部員、かっこいい!」彩花がそう興奮して叫ぶ中、香織は拓海の匂いを想像し、心で応援した。試合は拓海のチームが劣勢だった。ライバルの新入部員がドリブルで突破し、ゴールをキメる。守備で追われるばかりの拓海に
last updateLast Updated : 2025-07-24
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