ガタッという音と共に、偶然傍にいた幸さんがこちらを振り向く。もうすぐ開店という時で、わたしたちはちょうど開店準備に取り掛かっていた。今朝は大丈夫だと思ってたのに、どうしてだろう……体がフワフワ浮いてるみたいな。「加藤さん!?大丈夫!?」「あっ……はい。少しよろけただけなので」「本当?随分顔色が悪いけど……」「あっ、大丈夫で……」―――クラッ……あっ、まずい……。また目眩が……世界がグルリと回って、再び壁に手を付きそのまま壁に寄りかかった。気持ちが悪くて、視界もぼやけてくるし、何より体が熱くて……「大丈夫そうじゃないわよ?ここはいいから、医務室に行ってきたら?」「あっ、いえ。大丈……夫……」そこでわたしの意識は途絶えた。―――――――――――――――――………「……んんっ……」目を覚ますと、何故かベッドの上だった。ここは一体何処だろうと思って、辺りをキョロキョロと見渡してみる。頭を動かすたびにズキズキと痛みが走って、すぐに顔をしかめて動きを止めてしまう。「あら?加藤さん、目が覚めたのね。よかったわ」白衣を着た女性がいきなり登場して、再び頭が混乱してきた。「あの……ここは?」「医務室よ。あなた、倒れてここまで運ばれてきたの」
Last Updated : 2025-11-07 Read more