拓斗はマンションの部屋に入ろうとしたが、ベビーシッターが頑なにドアの前に立ちはだかって彼を入れようとしなかった。「ナフィサさん!西村さんがいらっしゃいましたよ!」彼女は部屋の奥に向かって大きな声で叫んだ。拓斗は眉をひそめた。「そんな大声で騒ぐなよ。蘭が起きてびっくりするだろ」そう言って中に入ろうとしたが、シッターはそれでも彼を遮った。「どういうつもりだ?」「ナフィサさんは……まだ着替えが終わっていないんです。男性が今入るのは不都合ですよ」とシッターが弁解した。拓斗は鼻で笑った。「俺はあいつの彼氏で、蘭の父親だぞ。今さら何の不都合があるんだ?」「とにかく、今はダメです!」拓斗もさすがに苛立ち始め、シッターを軽く押し除けて強引に部屋に入った。彼が主寝室の方へ向かおうとした時、隣の子供部屋から蘭の甲高い泣き声が聞こえてきた。彼は即座に方向転換し、子供部屋へと駆け込んだ。蘭はちょうど目を覚ましたばかりのようで、周りに誰もいないことに腹を立てて泣き喚いていた。彼女はふっくらとした小さな足をバタバタと蹴り上げ、短い腕を振り回して、この世の終わりのような凄まじい声で泣き叫んでいた。拓斗は慌てて娘を抱き上げた。少しあやしてやると、「ブブッ」という小さな音が連続して響いた。蘭がうんちをしたのだ。この強烈な臭い……拓斗は思わず鼻をつまんだが、お腹がスッキリして機嫌が良くなったのか、蘭はピタリと泣き止み、彼の頭に抱きついてキャッキャと遊び始めた。「お前ってやつは、パパにこんな仕打ちをするのか」拓斗は娘の鼻をツンと突いてから、彼女をベッドの上に下ろした。そこへシッターが飛んできて、「私がおむつを替えます」と申し出た。「俺がやる」拓斗が言った。「えっ?」シッターは一瞬目を丸くした。「ご自分でできるんですか?」「やり方を教えてくれ」「でも、けっこう汚れますよ」「自分の娘のうんちを汚いなんて思うわけないだろ」シッターの顔に複雑な表情が浮かんだが、とにかく彼をここに足止めしておく口実になると思い、おむつ替えの手順を教え始めた。その作業は想像以上に過酷で、拓斗は何度か吐き気をもよおしそうになったが、「これは俺の愛する娘だ」と自分に言い聞かせて必死に堪えた。シッターの指導通りに慎重にお尻を拭
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