深まる絆と夜の約束 ふと考えてみれば、サナと出会ってからというもの、彼女はいつも町娘のような可愛らしいワンピースを身に纏っている。買い物に出かける時も、命の危険があるダンジョンに潜る時も、そのスタイルが変わることはなかった。 人のことは言えない。俺自身も町を歩くような軽装のままで、重苦しい防具を身に着けることはない。 サナなら強力なバリアを使いこなせるし、実力的には何ら問題ないはずだ。ただ、周囲から見れば、これから過酷な採集に向かうというよりは、休日の穏やかなお出掛けにしか見えないだろう。(……まあ、自分も似たような格好だし、今さら気にするのはやめよう)「うん。分かった。なくても問題ないならそのままで。でも、気を付けてね」 俺が改めてそう伝えると、サナは少し真剣な表情を浮かべ、俺の手をぎゅっと握り返してきた。「そらも気を付けろよ。な! 絶対だぞ」 まさか、逆に心配されてしまうとは思わなかった。彼女の瞳に宿る真摯な気遣いが、胸の奥をじんわりと温める。その愛らしさと献身的な言葉がたまらなく嬉しくて、俺は思わず彼女の細い体を力いっぱい抱き締めていた。 サナは驚いたように一瞬体を震わせたが、すぐに幸せそうに目を細めた。密着した体温と、眠れない夜 後ろから抱き寄せた拍子に、意図せず彼女の柔らかな胸に手が触れてしまった。驚きと焦りで、火がつくように熱くなった手をすぐに離そうとしたが、サナはその手を自分の両手で上から包み込み、わざと胸の位置に留まらせた。「そうされると落ち着くな。そのままでいてくれ……」 サナは俺の腕の中にすっぽりと収まりながら、吐息のような声で囁いた。「サナが良ければ良いけど……。でも、ボクが……恥ずかしいんだけど」「恥ずかしいか? 誰も見ていないぞ? お前と、わたししかいないのにか?」「そういう問題じゃなくて、ドキドキするというか……」 俺の正直な白状に、サナは少しだけ体を揺らして笑った。背中越しに伝わる彼女の体温が、より一層熱を帯びたように感じる。「ああ、そうだな。ドキドキはするな。……嫌、なのか……?」「嫌じゃないってっ」 そう即答すると、彼女は満足したように、俺の腕から静かに手を離した。「わたしは満足したから、もう良いぞ。そらは満足できたかぁ?」「あ、うん。ありがとね」 少しの寂しさと、大きな高揚感を抱えた
最終更新日 : 2026-03-15 続きを読む