All Chapters of 転生したら首が揺れる系ヒロインだったので、首を揺らすのを止めたら溺愛が待っていた!: Chapter 11 - Chapter 14

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第十一話:元凶はあの女!? 転生事故の真相

結局その後、並本雪花は“職場の風紀を乱した”という理由で契約を切られたらしい。 ……まぁ、当然の結果だろう。でも彼女のおかげで、鬱憤が溜まっていた営業部の女子たちが私たち経理フロアにやって来て、まるで憂さ晴らしのように文句を言っていった。結果的に『昨日の敵は今日の友』状態。彼女が去った後の職場は、見違えるように平和になった。ちなみに、営業部の一部のバカ男子と部長はこう言っていた。 「雪ちゃんは、嫌われ役を演じて女子たちを仲良くさせたんだよ」 ……どんな聖母設定よ。どこをどう見ても、ただのクラッシャー女でしょ。 (クラッシャー女って、どんだけよ)彼女が辞めた後も、後味の悪さは残った。そして、こんな伝説までできた。 「ずっと首が揺れてる女って、女の敵よね!」 ──そのとき、私は初めて“首が揺れてる女”というワードを知った。後に部長に連れて行かれたスナックでも、ホステスさんが同じことを言っていた。 「首が揺れてないとモテないんだって」 ……いや、どんな理屈!?想像すると、頭に浮かぶのはお土産屋の“赤べこ”しかない。でも、思い返せば──前世で死ぬ間際、婚約者の背後から顔を出した彼女の首は……確かに揺れていた。そして今、ソフィアになった私の首も揺れている。 「でも、なんで彼女は私だけ攻撃対象にしたの?」思わず、女神に問い詰めた。 「あなたの婚約者、ホテルから出てきたのは浮気したからじゃないのよ」 「え?」 「むしろ、彼女のことなんて相手にしてなかったの」 思わず目を丸くした。 「どういうことでしょう?」女神の話によると、彼はしつこく送られてきたメッセージをすべて無視していたらしい。あの日も、彼女から“渡良瀬さんが他の男とホテルに入っていくのを見た”と連絡があり、確かめに行ったら嘘
last updateLast Updated : 2026-04-25
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第十二話:泣く女神、走るソフィアとバカ王子 ~生理的に無理!~

この女神、どうしてこうも緊張感がないのかしら。私はいぶかしげに彼女を見ながら尋ねた。 「なんで、そこまでしてくれるの?」女神は少し寂しそうに微笑んだ。 「本来あなたは、婚約者と結婚して幸せになるはずだったのです。 それを──元ソフィアである彼女のせいで……」そこで突然、女神が涙をこぼした。 「えぇっ!? 泣きたいのはこっちなんですけど!!」思わずツッコミを入れる私。 「だってぇ……! あんな女に好き勝手されるなんて耐えられないのです!あなたにはこの世界で幸せになってほしいのです!」その真剣な訴えに、私は頬をかきながら小さく笑った。 「……ありがとう。女神様の気持ち、受け取らせていただくわ」 「大丈夫! あなたなら、絶対に幸せな未来を掴めますからっ!」 ……その元気だけは、本物みたいね。 ──そして学園に到着。女子たちからは遠巻きに見られ、ヒソヒソ話が飛び交う。まさに、針のむしろ状態だ。彼女、よくこんな環境で平気だったわね。ある意味、鋼メンタルよ。 「あら。今日は他の殿方をはべらせていらっしゃらないのですね」 その声に振り返ると、悪役令嬢・レミリア様が立っていた。気の強そうな吊り目、美しい真紅の髪にルビーの瞳。 そう──漫画版『キミセカ』で真のヒロインとして描かれていた存在。その完璧な美貌に、思わず見惚れてしまった。 「あら、あなた。今日は首が揺れていませんのね」 ……おおっ!? 気付いてくださった!!そう、あの後、女神にお願いして“首が揺れない”ようにしてもらったのだ。首が揺れるのは赤べこだけで十分。しかも、あれで世界を見ると酔うのよね。 (うん! 揺れてない! 私、勝った!!)──そんな私の努力に気付いてくれ
last updateLast Updated : 2026-04-26
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第十三話:私、食べても美味しくないです!

逃げ出した私は、裏庭のベンチに腰を下ろして、乱れた呼吸を整えていた。 (あの女、どこまで男好きなのよ……!) クリフォード王子から逃げている間にも、知らない男子生徒に何人も声を掛けられて、ようやく、この場所に逃げ込めた。 息が落ち着いてきた──そう思った、その瞬間。 『パキッ』 枝が折れる音。 思わず視線を向けると、そこに立っていたのは── 胸元まで伸びた艶やかな黒髪の、美しい男だった。 切れ長の奥二重。吸い込まれそうな漆黒の瞳。 その瞳が、じっと私を見つめながら近づいてくる。 (だ……誰?) 怯え気味に睨み返す私に、彼は低く、甘い声で言った。 「貴様、何を企んでいる?」 「な、何の話ですか?」 「貴様の話だが?」 睨む視線が鋭い。 でも、ここで負けたら駄目だ。 視線を外したら負けだとでも言うように、私も彼を真っ直ぐ見返した。 すると── 彼はニヤリと笑い、「なるほど、そう来るか」と呟いて、ぐいっと顔を近づけてきた。 (ちょっと! 至近距離のイケメン、無理!) 思わず顔を逸らす私に、彼はポツリと呟いた。 「まるで別人だな」 「そうなんです!」 思わず食いつくように、胸ぐらを掴んで叫んでしまった。 驚いたように目を見開いた彼は、すぐに意地悪そうな笑みを浮かべた。 「ほう……俺の胸ぐらを掴むとは、不埒な奴だな」 そう言うなり、私の顎を掴み、上を向かせる。 (こ、これが噂の顎クイ!?) 「まあ
last updateLast Updated : 2026-04-27
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第十四話:顔圧が強いんです、お兄様!

「え?」「……やっぱり」驚く私と、なぜか納得しているレミリア様。「やはり、お前もそう感じたか」「はい。彼女が放つオーラも、纏う空気も変わっておりましたから……」え、何それ。オーラ? 空気?私、いつの間に“見える系”の何かになったの?当の本人を置き去りに、二人だけで話が進んでいく。(いやいやいや、ちょっと待って? 私、ここにいるんですけど!?)完全に蚊帳の外なんですけど!そして次の瞬間。二人して同時に、私の顔を見る。(なんで同時!? 息ピッタリすぎない!?)「とりあえず、何がどうなっているのか──本人から聞き出さないとな」「ですわね」……え、なに?なんでそんな刑事ドラマみたいな流れになってるの?(いや、私、犯人じゃないんですけど!?)息ぴったりな兄妹は顔を見合わせて頷くと、私の両腕をがっちりホールドした。「じゃあ、生徒会室でじっくりと聞かせてもらおうか?」「まぁ、お兄様! 奇遇ですわ! 私も同じことを考えておりましたの!」二人とも笑顔。——怖いほどの笑顔。(やめて!? そのシンクロ笑顔やめて!?)「ははははは」「おほほほほ」……笑顔が怖いんですけど!?(ていうか、なんでこんなに楽しそうなの……?)——けど。ほんの一瞬だけ、胸の奥がざわついた。(……なんで?)さっきから、あの人の視線だけが妙に引っかかる。——まるで、私を知っているみたいで。こうして私は、兄妹コンビに両腕をがっちり掴まれたまま、ずるずると引きずられるように生徒会室へ連行された。(チーン……)
last updateLast Updated : 2026-04-28
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