多少時間はかかったが何とかイヤホン屋に辿り着いた俺たちは、前回とは違ってDAP置き場のブースへ足を運んだ。 「なるほど、これがDAPか」 棚の上に並べられているそれはどれも直方体で、一部例外を除いてはデザイン的にはどれも似たようなものであった。 「そうです! これがDAPです」 「小さいスマホみたいだね」 強いて違いを上げるとすれば、スマホより遙かに分厚く、ゴツく、ボリュームボタンがダイヤルだったり筐体側面に再生ボタンなどが設置されている機種が結構多いことである。勿論それらがないものや、ボリュームがボタン式なものもあるのだが、スマホっぽくはあってもスマホではないのがわかる。 中にはタッチパネルではなく昔ながらのボタン式のプレイヤーもちらほら見受けられた。その分画面が小さく、音楽以外の用途はハナから考えられていないのがわかる。 タッチパネルのDAPは独自UIのも多数あったがアンドロイドを使っている機種も多かった。 ……アンドロイド? 「個人的には物理キーがあるやつの方が好きなんですけど、最近はこうしたスマホっぽいやつが主流ですねえ」 「ならスマホでよくね?」 俺は心からの疑問を口にした。 だってスマホみたいなデザインで、UIがアンドロイドだぞ? それこそスマホでいいじゃないか。 「ダメですよ!」 「わあ!」 いきなり激昂するな! 迷惑だろが! しかしそんな突っ込みをするよりも早くアコが猛獣のように噛みついてきた。 「音質が全然違うんですから! 天と地以上ですよ!?」 「マジかよ」 「低音の深いところが出ているか、低音が締まっているか、中音は前に出ているか、ボーカルは生々しいか、アコースティックな楽器はしっかり実在感があるか、金管楽器の伸びは十分か、高音がキラキラしているか、超高音が切れていないか、音場が広いか、解像度が高い、分離はいいか、定位はしっかりしているか、空気感はあるか、オーディオってのはそこまで違うんです!」 「難しいんだね、オーディオって」 正直全然わからんのだが。よく見るとイヤホンジャックが複数あるD
Terakhir Diperbarui : 2026-05-10 Baca selengkapnya