Semua Bab 嫌われ淫魔は忌み子の悪魔祓いに堕とされる: Bab 31 - Bab 40

50 Bab

31話

 太陽が高い時間帯に空を飛んでいては目立つ。他の悪魔祓いに見つからないように、林の中に降り立つと、羽根と尻尾を消し、歩き出す。「畜生、どこだここ」 無我夢中で飛び回った上に、土地勘があまりない。ヴェルガーはロキを一度おろしておんぶすると、近くに村や街がないか、探し回る。 人間のふりをして助けを求め、ロキの手当をしてもらうためだ。「ん、うぅ……」 耳元で小さな唸り声が聞こえ、立ち止まる。「ロキ、起きたのか?」「ヴェル……? ここは……」 はっと息を呑むのが聞こえた直後、ロキはヴェルガーの背中から飛び降りる。だが、やけどした足ではうまく着地出来ず、そのまま倒れてしまった。「う、くぅ……! 行かなきゃ……」「バカ、その足でどこに行けるってんだよ」 再び抱き上げようと腕を掴むも、すぐに振り払われてしまう。「離して! 彼らを説得しなければ!」「バカか、アイツらは興奮状態だ。お前の話なんか聞かない!」「じゃあどうしろってんだよ!」 ロキの悲痛な叫びに、言葉が詰まる。彼が感情をむき出しにするのを見るのは、これが初めてだ。「あの時から、僕は……」 その声は、蝋燭の火のように、消え入りそう。ヴェルガーは一言も聞き逃すまいと、耳を傾ける。「僕は、なにもしてなかった! 好きでフィニトスを殺したんじゃない! 好きでアルマディナを出たわけじゃない!」 悲痛な叫びが、林に響く。それは幼い頃から押し殺していたロキの本音であり、魂の叫びだ。「逃げてばかりじゃダメだと思って、精一杯尽くして、祈って、研究してきた……。なのに、なんで誰も僕を認めてくれないんだ!」 気づけば、子供のように泣きじゃくるロキを抱きしめていた。ロキは今まで封じてきた感情を爆発させ、ヴェルガーの厚い胸板に小さな拳を何度も叩きつける。(あぁ、コイツも、ひとりだったんだ……) 感情をぶつけるロキを抱きしめながら、ヴェルガーはようやく自分の気持ちに気づいた。自分は間違いなく、ロキに惹かれている。自分と同じ、否、それ以上の嫌われ者なのに、ロキは笑顔を絶やさない。それに、研究のためとはいえ、自分を知ろうとしてくれたのが嬉しかったのだ。「ロキ……。お前は大した奴だよ」 涙が落ち着き、大きく呼吸を繰り返すロキの背中をさすりながら、ぽつりと本音を零す。「ヴェル……、僕は……」「今は何も言う
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-04-28
Baca selengkapnya

32話

 やっとの思いで街に帰ると、不自然なほどに人がいない。だが、奥の方から微かに声がする。「なんか変じゃねぇか?」「あの声、広場から?」「行ってみるか」 広場に行くと、地獄が広がっていた。「や、んああっ! レコルス様、おやめくださ、ひぃ!」「んぐ、うぅ、サフィリス様、正気に戻って……」 若い男女が、堕天した天使ふたりに犯されている。どういうわけか、以前浄化したはずのレコルスと、行方不明になったと言われていたサフィリスが、怯える人間達を無理やり組み敷いていた。「あぁ、やっぱりセックスって気持ちいい♡」「さぁ、皆さん♡ 穴をほぐして待っててくださいねぇ♡」 ふたりの天使は淫欲に塗れ、うっとりしている。 若者は既に犯され、失神した者はそのへんに転がされ、身内らしき人が泣きながら抱きかかえているか、サフィリスの黄金の鎖で拘束され、犯されるのを待っているかのどちらかだ。「これは、一体!? おふたり共、おやめなさい!」 ロキが声を張り上げるも、ふたりの天使は犯すことをやめない。「俺が止めてくる」「ダメだ! レコルスはともかく、サフィリスは王都を任されるほどの実力を持つ! 彼の光魔法が当たったら、君は……」「俺が弱いって言いたいのか?」「違う! 君に消えてほしくないだけだ……!」 腕の中で自分にしがみつき、震えるロキを見て、少しだけ冷静になる。確かにロキの言う通り、小さな街を守るレコルスの力なら、どうにかなるだろう。それに、一度隷属にしたのだから、再び隷属にするのは他愛ない。 だが、サフィリスの力は未知数だ。若者を拘束している鎖から放たれる聖力は凄まじいものだが、あの鎖を具現化させ続けながら、若者を犯す余裕があるということは、サフィリスにとっては大したものではないことは確か。 甘く見積もって、消費が多くても全体の5%。なんなら、鎖の具現化に使っている力は1%にも満たない可能性だってある。 サフィリスとヴェルガーでは、力の差が歴然だろう。「クソ、どうすりゃいいんだ……」 何か方法はないか、必死に考えていると、足音がこちらに近づいてきた。「ロキ様、どういうことですか!? あなたがお守りすると言ったから、教会を明け渡したのに、この有り様!」 怒りに震えるジェフリーが顔を真っ赤にしてロキを睨みつける。彼の手には園芸用の鎌が握られていた。「
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-04-28
Baca selengkapnya

33話

 教会に向かうも、既に人だかりが出来ていた。中年や老人が多い。きっと、天使達に自分の娘や息子、孫を犯された者達だろう。「クソ、どこに行けば良いんだ!?」 人々に気づかれる前に、その場を離れる。 ロキが静かなことに気づいて腕の中を見ると、彼はショックのせいか、再び気を失っていた。「待ってろ、今落ち着ける場所探してるからな」 街から少し離れたところにある森に着くと、小さな池と小屋が見えた。上空から見る限り、小屋はボロボロだ。「少しボロいが、あそこなら……!」 小屋の近くに降り立つと、ロキを片手で抱え直し、ドアを開ける。「ノックくらいしたらどうだ」 お茶を飲んでいたニアスは、不機嫌そうに言うとため息をつく。「なんでここに!?」「ここも俺の隠れ家なんでな。嫌な予感がしたから転送装置でこっちの小屋に逃げてきたんだ。それより、なにがあった?」 小屋の中を軽く見回すと、王都の小屋にもあった謎の装置があった。おそらくこの装置が転送装置なのだろう。「話してやるから、まずはロキの手当をしてくれ。コイツ、足をやけどしてるんだ」「それはいけない。外に出よう。冷やして洗わないといけない」 外に出るとロキをおろし、やけどした足を池に入れる。「うっ……」 染みるのか、ロキはうめき声をあげ、顔をしかめる。「染みるか? 我慢してくれ」 少しでもロキの痛みが緩和することを祈りながら、彼を抱きしめる。ニアスは丁寧に傷口の煤を落とすと、水を軽く拭き取って消毒し、薬を塗って包帯を巻いた。「ベッドに寝かせてやってくれ」「あぁ、分かった」 小屋に戻ると、ロキをベッドに寝かせる。少し遅れて戻ったニアスは、桶に汲んできた水でタオルを濡らし、ロキの汗を拭き取っていく。「あんたがいたことには驚いたが、助かった」「いやいや、こちらこそ。うちの息子を助けてくれてありがとう。さぁ、次は君の番だ」「何がだ?」「おや、気づいてなかったのか? 君もやけどをしている。ほら、右肩だ。あぁ、羽根も少し焦げちゃってるね」 指摘されて肩と羽根を見てみると、ニアスの言う通り、やけどしている。「い、ぐぅ……!」 先程までなんともなかったが、傷を認識した途端、痛みが生じる。「自分も怪我をしたことに気づかないほど、必死でここまで来てくれたんだね。ありがとう」「別に、礼を言われることじゃ
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-04-28
Baca selengkapnya

34話

「あんたの小屋を出た後、大教会に行ったんだ。ロキがエンビディアに挨拶するって言ってたんでな。王都に入った時に、気づけばよかった……。前日より息しやすいことに……」 自分の不甲斐なさに腹が立ち、爪が白くなるほど拳を握る。長く鋭い爪が、手のひらに突き刺さる。ニアスはその手を優しく包んだ。「気持ちは分かるが、そんなことを言ってても仕方がない。打開策を考えないと。そのためにも、何があったのか、正確に話しておくれ」「あぁ、悪い。つい感情的になっちまった」 ヴェルガーは出された水を一気に飲み干すと、息を吐いて気持ちを落ち着かせる。「大教会の外で、俺は待ってたんだ。ロキが、本当に挨拶だけですぐ終わるからって言ってたから。けど、教会の中からの気配が不自然で、嫌な予感がして、中に入ったんだ。ロキが木箱の前に立ってて、火薬の匂いがしたから、急いでロキを引き剥がした。そしたら、その木箱が爆発したんだ……」「随分あからさまな罠だね」「あぁ、まったくだ。教会から出たら、あの大司教と、街の連中がいた。アイツは、ロキが悪魔と結託してるだの、ロキが教会を爆破させただの、好き勝手言いやがった。それと、アイツの相方の天使を誘拐したのも、俺達ってことにされたよ。俺達はエンビディアにハメられたんだ」「やっぱり、エンビディアか……」 ニアスはため息をつく。グラスを握る彼の手は、震えていた。顔にこそ出さないが、怒っているのだろう。「やっぱり? どういうことだ?」「エンビディアは、俺の旧友だ」「なんだと!?」 悪い可能性を考えてしまい、思わず立ち上がる。「待ってくれ、アルマディナが崩壊してからは、付き合いがない」「早とちりした、悪い」「あんなことがあったんだ、神経質になるのも無理はない」 ニアスは座り直すヴェルガーを見て、労るような眼差しをむける。「エンビディアには、リリスという若くて美しい妻がいた。リリスは旅行好きで快活な女性だけど、エンビディアは司教という立場上、王都から離れるわけにはいかなかったんだ。 リリスはひとりで各地を回っては、写真やお土産をエンビディアに渡して、外の世界がどうだったか伝えてた。その場に居合わせたことが何度かあったが、微笑ましい光景だったよ。 王都から動けないエンビディアと、自由に旅行をするリリス。はたから見たら、いつ関係が終わってもおかしく
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-04-29
Baca selengkapnya

35話

「あー、クソ!」 怒りをぶつけるように、石を池に向かって蹴り飛ばす。蹴り飛ばされた石は、ドボンと大きな音を立て、池に落ちる。「人間ってのは、どうしてこうもバカなんだ!」「悪魔にそんなことを言われるとは」 驚いて振り返ると、エンビディアは悪意のこもった邪悪な笑みを浮かべて立っていた。(コイツ、いつの間に!? いや、それより……)「てんめぇ! どのツラ下げてここに来やがった!?」「いやなに、ちょっとした追跡魔法を使ったまで。にしても、悪魔は野蛮ですな。いや、淫魔か」「なっ!?」 驚きのあまり、目を見開く。ほとんどの人間は、悪魔と淫魔の違いを知らない。研究をしているロキでさえ、ヴェルガーから聞いて最近知ったのだ。「悪魔と淫魔について研究していたのは、ロキだけではない。それに、彼が持ってくる資料は、大いに役立ってくれたよ。この復讐計画でね。まぁ、彼の研究は少々遅れていたが」「どういうことだ!?」「くくく、サフィリスを堕天させるのに、苦労したよ」「全部テメェの自演ってわけか」「あぁ、そうだ。何か問題でも?」「ふざけんのも大概にしろ!」「私は至って真面目だ。あの男がすべてを奪ったのだから、当然の報いだ。因果応報というやつだよ」「因果応報だと? テメェが仕組んだんだろうが!」「だからなんだというのだね? 人々にそれを知らせるとでも? 誰が聞くんだ。天使殺しと淫魔の話など。では、私は失礼するよ。まだ研究の途中なのでね」 エンビディアは鼻で笑うと、魔法を発動させる。彼の体が透けていく。「待ちやがれ!」 ヴェルガーの制止も虚しく、エンビディアは消えてしまった。「クソ野郎!」 再び石を蹴り飛ばし、怒りをぶつける。地面が軽くえぐれ、土と共に落ちていく。 大きく息を吐いてその場に座ると、少し冷静になれた。 腹立たしいが、点と線が繋がってきている。ヴェルガーは、ずっと疑問だった。あれほど力を持つサフィリスを堕天させる淫魔などいるのか? 淫魔は数が少ないが故に、世間が狭い。どうすれば極上の食事をとれるか試行錯誤するために、情報交換をする。ヴェルガーも淫魔になったばかりの頃は、よく世話になったものだ。今も時々顔を出す。 だからこそ、互いの実力はなんとなく分かっていた。すべての淫魔と会ったわけではないが、群を抜いて強い淫魔がいたら、嫌でも耳に入
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-04-29
Baca selengkapnya

36話

 気になることはたくさんあるが、今1番優先すべきはロキだろう。彼の精神状態は、ひどく脆い。何度か深呼吸をして自分を落ち着かせると、小屋に戻る。「ヴェル……」 ロキは上体を起こしていた。虚ろな目をヴェルガーに向けている。 転送装置でどこかに行ったのか、ニアスはどこにもいない。(ロキが弱ってる時に、なにしてやがんだ、あの親父は) 行方をくらませたニアスにイラつきながらも、ロキに近寄る。「ロキ、怪我のほうは……」「もういやだ。何も背負いたくない!」 ロキはヴェルガーの胸板に顔を埋め、子供のように泣きじゃくる。これまで背負いきれない重さの罪や使命を背負ってきたのだろう。 すべて事故なのだ。フィニトスの死も、アルマディナの悲劇も。だが、人は弱い。理解できない事態に直面した時、誰かのせいにしてしまうのが人間だ。その弱さに漬け込み続けていたから、嫌でも分かる。 誰も悪くない。だが、ロキを責める人々を恨まずにはいられないのも事実。「僕は何も望んでない! 悪魔祓いになんか、なりたくなかった! 何者にも、なりたくない! 普通に暮らしたかっただけなのに、なんで……」 孤独の嗚咽が小屋に溢れてくる。ヴェルガーはロキのすべてを受け入れるように、黙って聞くだけ。「なんで皆、僕に押し付けようとするんだよ!」 ロキの悲痛な叫びは、ヴェルガーの胸を締め付ける。これが誰かを想い、愛する気持ちなのだと思うと、存外悪くもない。 ヴェルガーはロキの背中を擦りながら、彼が落ち着くのを待つ。「ごめん、みっともないところ見せた……」「そんなことない。たまには甘えることも必要だろ?」「あはは、ヴェルってこんなに優しかったんだ。でも、今は甘える時じゃない。なんとかする方法、考えないと……」 ロキは顎に手を添え、難しい顔をする。ひとつだけ、ヴェルガーには案があった。「ロキ、お前の力であの天使達を正気に戻せないか?」「え? できなくはないけど、どうやって? 君も見ただろ? 教会には近づけない」「俺ならできる。考えがあるんだ」 ヴェルガーは作戦をロキに伝える。沈んでいたロキの表情は、作戦を聞くにつれ、徐々に明るくなっていった。「君、意外とすごいんだな」「意外とは余計だろ。で、できるのか?」「もちろん。僕は天使殺しのロキ様だよ? ぜぇんぶ祓っちゃうぞ♡」「そうかよ」 
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-05-04
Baca selengkapnya

37話

「あ、ああっ♡」「もっとぉ♡ もっと気持ちよくしてぇ♡」 教会では、ふたりの堕天使と、堕とされた人間達が犯されていた。中年男性や加虐心の強い女性、堕とされなかった若者。そして噂を聞いて駆けつけた別の町の人間が、取り合うように彼らを犯していく。「おら、もっと喉奥締めろ」「んぶ、ふぁい♡」「喉奥突っ込まれて穴も締めたぞ。この変態天使が」「手も使えよ」 レコルスとサフィリスは、口とアナルに陰茎を押し込まれ、両手でも陰茎をしごくことを強要された。「前からテメェのスカしたツラを汚したいと思ってたんだ」「んぐ、ふーっ♡ もっとかけてくれ♡」 色男と持て囃されていた青年は、顔に精液をかけられ、恍惚としている。「ほぉら、いっぱい出しなさい♡ ん、ああっ♡ 僕のナカに、穢れをすべて出すのです♡ あ、あ、あ、ああっ♡ 僕があなたの穢れを、んっ、はぁっ♡ 祓って、あげますからねぇ♡」「ジュード様、出しますよ!」 再び堕とされてしまった悪魔祓いは、男の上で淫らに腰を振る。「あなたには今までの罰を与えないといけませんね」「ひゃうっ♡ んぐっ、ああっ♡ 先生、もっと罰をぉ♡」 女性教師は、堕落した問題児に鞭を振るう。 神聖なはずの教会には、犯される者と犯す者しかいない。まさに地獄絵図だ。 大きな音を響かせながら、扉が開く。人々は新しい玩具が来たのかと期待をし、扉に目を向ける。入ってきたのは身なりの良い悪魔祓いだ。恰幅の良い体をローブで包んだ中年男性は、怯むことなく中へ進む。「私は王都から来た悪魔祓いのライだ。ふたりの堕天使を研究対象として保護しにきた」「チッ、王都の命令じゃ、逆らえないな」「まだ遊びたかったってのによ」 彼らはふたりの堕天使を解放すると、ライの前に放り投げた。「あうっ♡」「ふああっ♡」 床に叩きつけられることさえ快楽として捉えるふたりは、体を痙攣させる。「来い、愚かな天使共」「あなたが次のご主人様?」「いっぱい犯したい、犯されたい♡」 完全に正気を失ったふたりの天使に首輪をつけると、ライは彼らと共に教会を後にした。「はぁ、玩具を取り上げやがって」「まぁいい。まだこんなにあるんだ」 彼らは残された人間に手を伸ばした。 森の奥にある小屋に着くと、ライはドアを開けて堕天使達を放り投げる。「お疲れ様、ヴェル」「意外
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-05-04
Baca selengkapnya

38話

 同時刻の地下研究室。 物々しい装置が並び、薬品の匂いと淫靡な香りが立ち込め、本棚や机の上には、膨大な資料が詰め込まれている。 中央には、男女一組の淫魔が四つん這いで拘束されている。「あ、ああっ♡ もうらめぇ♡」「休ませてぇ♡ 発情やらぁ♡」「まったく、淫魔のくせに情けない」 ひとりの男が、その姿を冷たい目で見ていた。 女性淫魔のミリィと、男性淫魔のユーリは、数ヶ月前に大司教エンビディアに捕まってから、休むことなく淫獄に閉じ込められていた。 アナルとヴァギナには太い張り型が押し込まれ、魔法で抜き差しされている。張り型にはチューブがついており、タンクに繋がっていた。そのタンクの中にはそれぞれ、ふたりから抽出された発情毒が入っていた。 淫魔に自分自身の発情毒は効かないが、別の淫魔の発情毒なら効果があるという研究結果が出ている。それに基づき、エンビディアはふたりの淫魔を捕まえ、互いの発情毒を注がせている。 ふたりが垂らした汗、唾液、精液、愛液などは下の魔法陣を通して、お互いのタンクに入っていく。つまり、ふたりはこの魔法陣が消えない限り、お互いの発情毒で強制的に発情させられているのだ。 ふたりはお互いの発情毒で発情し、新鮮な発情毒を抽出する。そしてその新鮮な発情毒の匂いでも発情し、また発情毒を出す。彼らは人間と違って食事を必要としない。淫欲が食事のようなものだから、こうしてふたり並べて発情させれば、淫獄の永久機関が完成するというわけだ。「どこまでも愚かで醜い生き物だ」 エンビディアは冷めた目で彼らを見下ろすだけ。本来、発情毒が充満したこの部屋にいるだけで、人間は当てられてしまうのだが、自身の言葉を裏付けるかのように、彼の股間は大人しい。「もう気持ちいいのやらぁ♡」「ゆるひて、んひいぃ♡ くるひ、お、おおっ♡」 囚われの淫魔の願いを叶える者など、ここにはいない。ふたり以外にいるのは、淫魔や悪魔はもちろんのこと、自分の相方である天使でさえ、復讐の道具としか見ていない冷徹な男だけなのだから。「さて、次はどこの天使にこれを使ってやるか」 エンビディアはふたりの喘ぎ声を聞きながら、ロキを苦しめる方法を考えた。発情毒は無限に作れる。それに人間なら、ほんの1適でも効果があるのだ。大きなタンクふたつ満たせるほどの発情毒があれば、世界を狂わせるのは簡単だ
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-05-04
Baca selengkapnya

39話

 エンビディアがフードを目深に被って王都に入ると、人々は混乱していた。「サフィリス様が堕天したですって!?」「我々はどうすればいいんだ!?」「はやくあの天使殺しのガキを始末しろ!」 中には筋の通っていない理屈で殴り合いの喧嘩をする者までいる。兵士や悪魔祓いがなだめようとするが、それすら聞き入れられない。それどころか、国民達は「お前達のせいだ」と罵り、兵士や悪魔祓いを殴る始末。「何故このようなことに。どうすればいいのだ?」 国王リシャールは、混乱する人々を城から見下ろし、頭を抱えていた。エンビディアに聞きたいことが山程あるというのに、彼とは連絡が取れない。大臣の中には暴動を恐れて逃げ出す者もいる。「陛下、遅れて申し訳ありません」 リシャールのもとに姿を現したのは、ずっと音信不通だったエンビディアだ。リシャールはすぐさま彼の元へ駆けつけ、肩を掴む。「どこに行っていたのだ、この緊急事態に」「申し訳ありません。いなくなったのはわたくしの相方であるサフィリスです。せめて、彼がどこにいるのか把握しようと、調べていたのです」「それで、サフィリスは?」 リシャールの問いに、エンビディアは悔しそうな顔で首を横に振る。「そんな……。では、いったいどうすればよいのだ」「わたくしに考えがあります。伝達室の使用許可を」「何をするつもりだ?」「民を安心させる、としか言いようがありません。長々と説明している暇などないのです、陛下」「……信じてよいのだな?」「はい」 リシャールとエンビディアは、伝達室に足を踏み入れる。長年使われていなかったため、少々埃っぽいが、気にしている余裕は今のふたりにない。 伝達室というのは、緊急時に正しい情報を伝えるためにある。用途が用途なために、悪用されないように、普段は厳重に閉めてあるため、どうしても埃が積もる。 部屋の中央にある水晶に王族の魔力を注ぐと、王都にある水や硝子、鏡など、何かを反映させるものに映したい人やものを映すことはできるのだ。 リシャールが魔力を注ぐと、エンビディアの姿が王都のいたるところに映し出される。「エンビディア様だ!」「なにか進展があったのかしら?」「なんでもいい。どうにかしてくれ!」 人々は期待と緊張を胸に、一言も聞き逃すまいと近くにある水や鏡に近づく。「国民の皆には、詫びなければなら
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-05-04
Baca selengkapnya

40話

「待て、ソイツは偽物だ!」 伝達室のドアが乱暴に開かれる。振り返ると、息を切らし、汗を流したエンビディアがいる。彼は目に汗が入るのも気にせず。息を整えながらよろよろと室内に入ってくる。「どういうことだ!? エンビディアがふたりだと!?」 リシャールはふたりのエンビディアを交互に見て頭を抱える。もし先程まで演説をしていたエンビディアが偽物だとしたら、大問題だ。リシャールも国王としていられなくなる可能性が十分にある。「陛下! それは私の偽物だ! 偽物の言うことは全部デタラメだ!」 駆けつけた方のエンビディアが、よろめきながら近寄ってくる。演説をした方のエンビディアは、無表情で後から来たエンビディアを見つめている。その冷静さが、余計にリシャールと国民達を困惑させた。「おい、どうなってる!?」「エンビディア様がふたりだと!?」「どっちが偽物なの?」「国王は何やってるんだ!」 非難の声は伝達室には聞こえない。それでも国民が非難轟々なのは、聞かなくても理解できる。「わたしくこそが本物です」 後から来たエンビディアが、大きく1歩近寄り、リシャールに迫る。リシャールはしばらく唸っていたが、偽物を見分ける方法を思いつき、顔を上げた。 「本物のエンビディアなら、光魔法を使えるはずだ。小さな光の玉を出してみせろ」 「本物の証をご覧に入れましょう」 後から来たエンビディアは、得意げに笑い、光魔法で小さな玉を作る。「お前が本物のエンビディアか。では、こちらは偽物というわけだな? 今すぐ兵士を呼んで……」「お待ち下さい、陛下」「どうしたというのだ、エンビディアよ」「確かにわたくしが本物のエンビディアで間違いありません。ですが、この者にチャンスを与えずに裁くというのは、いささか乱暴ではございませんか?」 余裕が生まれたからか、エンビディアはいつもの優しい笑みを浮かべ、リシャールに申し出る。「うむ、お前の言うことも一理ある。こちらが本物で、お前が光魔法を使える偽物という可能性もあるからな。どうだ、光魔法を使えるか?」  演説をしていたエンビディアは、目を閉じ、右手を上げる。この動きにもうひとりのエンビディアは、リシャールをかばうように彼の前に出た。 上げられた右手が指を鳴らすと、薄紫色の光が演説をしていたエンビディアを包む。「ぐ!?」「なんだ、こ
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-05-04
Baca selengkapnya
Sebelumnya
12345
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status