Home / BL / 媚薬ライフから始まる恋 / Kabanata 31 - Kabanata 37

Lahat ng Kabanata ng 媚薬ライフから始まる恋: Kabanata 31 - Kabanata 37

37 Kabanata

31話

「はぁ、どーすっかな……」 テラス席の件から、はやくも1ヶ月経過した。朱音との連絡は未だに取れない。探すにしても、朱音の家も、普段どこにいるのかも分からない。 知っていることと言えば、小説家であること、チョコが好きなこと、28歳で、好奇心で自分のアナルを開発するようなド変態であること。そして、パンセクシャルということくらい。 本名も住んでる場所も知らないのだ。「俺、マジでアイツのこと知らねーのな……」 朱音の情報を何度も書き出してみるが、彼がいそうな場所は思いつかない。強いて言うなら、一緒にエリュシオンに来た男くらいだが、残念ながらあの男は常連というわけではない。月に1回か2回来る程度で、いつ頃来るのか予測がつかない。 前回のようにサイン会で会えないかと調べたが、今のところサイン会が開催される予定はない。「どーすっかな……」 何度目か分からないため息をついていると、通知音が鳴った。朱音かもしれないと思い、急いで確認したが、セフレのひとりで肩を落とす。「いや、待てよ……」 思い直してラインを開く。先程連絡をくれたのは、エリという女性だ。 エリは小さいながらも会社を経営する女社長で、時折息抜きとして修也を呼ぶ。社長をしているだけあって肝が座っており、セフレの中で1番落ち着いている人物だ。 彼女は他のセフレと違って彼女面もしないし、しっかりボーダーを引いてくれる。年齢は30代後半とかなり上だが、落ち着いた部分と美貌に惹かれ、セフレリストの上にいる。 修也はさっそくエリに、相談事がある旨を伝える。『修也くんが相談なんて珍しいね。いいよ、いつもの場所で迎えに行く』 返事はすぐに来た。修也は財布とスマホをポケットにねじ込むと、駅のロータリーに向かった。都会は車を停められる場所が少ない。なので、車持ちの彼女との待ち合わせは、いつもロータリーだった。 待ち合わせ場所に行くと、真っ青なオープンカーを見つける。それがエリの愛車だ。海が好きなエリは、よくあの真っ青なオープンカーで海に行き、海が見える別荘で過ごすのだ。 修也が駆け寄ると、エリはサングラスを外して微笑みかける。「浮かない顔ね」「ラインでも言ったけど、ちょっと、相談したいことがあって……」「いいわよ、乗って」 助手席に乗ると、エリは静かに車を発進させた。排気ガスにまみれた風が、ふたり
Magbasa pa

32話

 別荘に入ると、エリは冷たいお茶を出してくれた。「どういう相談?」「恋愛っつーか……」「あら、遊び人の君が珍しい」「俺も、らしくないとは思うんすけどね……。なんて言ったらいいのか……、その……。相手が相手で……」 相談しようと決めたのに、いざ言おうとすると怖くて口ごもってしまう。「ゆっくりで大丈夫。それに、相手がどんな人でも、私は笑ったりしないから」「やっぱ、エリさんは大人ですね……」 力なく笑うと、自分の両頬を軽く叩き、気持ちを切り替える。「その、俺が好きなの、男なんですよ」「そうだったのね」 思い切って打ち明けるも、驚いたり軽蔑したりしないエリに、修也の方が驚いてしまう。「驚かないんすね」「言ったでしょう。どんな相手でも笑ったりしないって。それに、私のまわりにも結構いるのよね、同性カップル」「そう、なんすか……」「それで、お相手とはどんな感じなの?」「俺、アイツのこと好きなのに、ずっと言えなくて……。それどころか、傷つけちゃったんですよね……」「謝ったの?」「謝りたいんですけど、電話にも出てくれないし、ラインもずっと未読なんすよ……」「具体的に、どう傷つけちゃったの?」「それは……」 修也は1ヶ月前の出来事を、包み隠さずエリに話した。エリはただ、相槌を打って大人しく聞いてくれた。「向こうからしたら、確かにショックね……」「やっぱそうっすよねぇ……。はぁ、どうしよ……」「修也くんとしては、どうしたいの?」「そりゃ、謝りたいですよ」「謝りたいだけ?」 核心を突く言葉に、息が詰まる。お茶を飲んで深呼吸をすると、エリをまっすぐ見つめた。「謝って、本当のことを言いたいです。どんな結果になるとしても、好きだって伝えたい」「なら、やるべきことはひとつじゃない」「でも、どこにいるか分かんないし、サイン会もまだ開きそうにないし……」「ファンレターを送ったら?」「ファンレター?」「修也くんが好きな人、作家さんなんでしょ? それなら、手紙に気持ちを綴って、ファンレターとして送ればいいのよ」「受け取ってくれますかね?」「大丈夫。向こうも、修也くんの本名は知らないんでしょう? それなら、気付かないで読んでくれると思うわ。ファンレターをちゃんと読む人ならね」「まぁ、読む人だとは思いますけど……。俺、手紙なんてほとんど
Magbasa pa

33話

 翌日、修也は大学の帰りに買ってきたレターセットを机の上に広げてみたが、1文も思い浮かばない。ネットで謝罪の手紙の書き方について調べてみるが、ビジネス用ばかり出てきて参考にならない。「手紙ってこんなに難しいのか……」 途方に暮れていると、アラームが鳴る。バイトの準備をする時間だ。「やっぱ、あの男に頼るしかねーか」 以前朱音と一緒にエリュシオンに来た男のことを思い浮かべる。チャンスは少ないが、まったく来ないというわけではない。もし修也が休みの日に来た時に備えて、他のバーテンダーに男の特徴を伝えて、来店したら自分に連絡するように言えば、きっと会えるはずだ。 何時間考えても1文も書けない手紙に頭を抱えるよりも、こっちのほうがずっといい気がする。 支度をして出勤すると、早速マスターに伝えた。「アキトくんくらいデカくて、ガタイのいい30代の男なぁ……。他に特徴は?」「あー……。んー、顔が怖い」「強面のデカい男か。ざっくりしてるなぁ……。ま、お客さんのプライバシーがあるから、写真撮って送ったりはできないけど、それっぽい人来たら、連絡するよ」「ありがとうございます」「いいって。君、出勤日数は少ないけど、頑張ってくれてるし」 マスターはそう言って、キッチンで準備をしている従業員に伝えに行ってくれた。 チャンスというのは、予期せぬタイミングでやってくる。夜10時過ぎ、その男はひとりで来店してきた。その時修也は、奥のテーブルを拭いていて、気付かない。「アキトくん、アキトくん……! もしかして、あの人じゃない?」 小走りで近寄ってきたマスターが、カウンター席に座る男を指差すが、後ろ姿では分からない。「顔見ないと分かんないです」「あ、だよね。じゃ、ここの片付けやっとくから、カウンター戻って」「ありがとうございます」 お言葉に甘えてカウンターに戻り、グラスを拭きながら男の顔を盗み見る。間違いなく朱音と一緒にいた男だ。「すいません、お客様」「ん? あ、シマちゃんの知り合いの。どーかした?」 男は修也に気づくと、人懐こい笑みを浮かべた。「実は、朱音に謝りたいことがあるんですけど、連絡取れなくて……。会わせてくれませんか?」「んー、ちょっと待ってて」 男は考える素振りを見せると、一度店から出ていってしまった。「出てっちゃったけど大丈夫?」 い
Magbasa pa

34話

 男が来たのは有料駐車場だ。黒い普通車の鍵を開けると、修也に振り返る。「先に乗ってて」「あ、はい……」 呆気にとられながらも助手席に座る。程なくして、支払いを終えた男が戻ってきた。「なんで車なんすか? バーに来たのに」「今日はモクテルを飲もうと思ってたんだよ。俺、バーの空気は好きだけど、酒はそんな強くないからさ」「そうだったんすね。あーっと、名前……」「はは、名乗ってなかったっけな。俺は海道晴太。シマちゃんとは同級生なんだ」「それでペンネームにかすらない呼び方だったんすね」 胸のつかえがひとつ取れて安堵する。「でも、なんつーか……」「気が合うように見えない?」「まぁ、そんな感じです。アイツ、インドア派じゃないですか。海道さん、アウトドア派って感じですし、雰囲気とか、全然違うし」「だよねー。ま、実際趣味とか合わないし」「じゃあ、なんで一緒に?」「今でこそ、俺のがシマちゃんよりデカいけどさー。昔は逆だったんだよね」「昔?」「そ、小学生の頃」「それもう、昔の同級生っていうより、幼馴染じゃないっすか」「そういえばそうかもね。俺さー、ガキの頃は体弱くて、体育は見学してたんだよ。休みも多いし、体も小さいし、クラスメイトにからかわれてた。そんな俺を助けてくれたのが、シマちゃん。昔っから毒舌キレッキレでさー。俺の代わりに言い負かせて助けてくれてたんだよ」「海道さんがやられてるのは想像つかないけど、朱音が毒舌キレッキレなのは、なんか想像つきます」「はは、だろうね。まー成長して、体も丈夫になってからは、そういう悩みもなくなったけど。そのかわり、別の悩みが出てきちゃってさ」「別の悩み?」「俺、ゲイなんだよ。それに気づいたのが、高校の頃。初恋相手は、よくつるんでた親友。いいなって思うような女優とかいたし、まさか自分がゲイだったなんて思わなかったから、なかなか受け入れらんなくてさ。それでずっと悩んでた」「気持ちは、分からなくもないっす……」 今まさに、修也も同じことで悩んでいる。当時の晴太の気持ちは痛いほどよく分かる。「君はやさしーね。シマちゃんが気に入るわけだ」「え? 朱音が?」「そー。バーから出てから、アキトくんってこういう子なんだって、嬉しそうに話してたんだよ。あんな楽しそうなシマちゃん、久しぶりに見たよ」「そう、だったんすか…
Magbasa pa

35話

「ここ。さ、降りた降りた」「いや、まだ心の準備が」「いいからいいから」 晴太に無理やり降ろされ、玄関の前まで引っ張られる。身長こそ大差ないが、筋肉量が圧倒的に多い晴太に叶うわけもなく、がっしり腕を掴まれたまま、晴太がインターホンを押してしまった。 玄関は数秒後に開き、少しやつれた朱音が出てきた。朱音は修也を見るなり、目を丸くする。「海道急便でーす。返品不可でーす」 晴太は修也を玄関に押し込み、ドアを閉めてしまう。朱音は避けることも修也を受け止めることもできず、ふたりで玄関に倒れ込む。「いってぇ……」「なんて強引な……。僕の上から退いてもらえますか?」「え? あ、悪い」 朱音に言われて彼の上に倒れ込んでいたことに気づき、慌てて退く。朱音は立ち上がって服の埃をはらい、ため息をつく。「まさか、晴太が君を連れてくるとは……。帰ってくれますか? 君が来るだなんて聞いていませんので」 冷たく言われ、ショックを受ける。こんなに冷たい朱音は、見たことがなかった。(怯むな、俺) 自分に言い聞かせると、朱音の腕を掴む。「海道さん越しで来たの、ホントごめん。でも、こうでもしないと会えないと思って」「残念ながら、作品を書き終えたので、あなたはもう用済みなんですよ。残念でしたね、金づるがなくなって」 嫌味っぽく言う朱音だが、その目には涙が溜まっていた。そのいじらしさに胸が締め付けられ、気づけば彼を抱きしめていた。「ごめん、本当にごめん……。俺、サイテーだった……」「離してください」「頼む、話を聞いてくれ!」 少し体を離し、朱音の目をまっすぐ見つめる。しばらく見つめ合った後、朱音は諦めたようにため息をつく。「……分かりました。ここでは冷えるので、こちらへ」「ありがとう……」 朱音の案内でリビングに行くと、ソファに座るように促される。「お茶を淹れてきます」「お茶なんていい。聞いてくれ」 このまま逃げられてしまう気がして、反射的に腕を掴む。朱音はため息をつきながらも、隣に座ってくれた。「それで、話って?」「あの日のこと、本当にごめん! あの女に言ったのは、全部ウソっていうか……」「へぇ……」 軽蔑の目に気づき、ただでさえ焦っているのに、余計焦ってしまう。「本当はお前のこと好きで、でも、今まで男同士なんて気持ちわりーって思ってたから、
Magbasa pa

36話

「アキトくん、顔を上げてください」 言われて恐る恐る顔を上げると、朱音は優しく微笑んでいた。「僕も、謝らないといけませんね」「お前が謝るようなことなんて、何もないだろ」「いいえ。君が謝ろうとしてくれていたこと、分かってたんです。でも、怖くて拒絶して、謝罪の機会を奪ってしまった……。この1ヶ月、君を苦しめてしまいましたね……。すいません」 深々と頭を下げる朱音の肩を慌ててつかみ、体を起こさせる。「やめてくれって……」「アキトくん……。僕としては、このまま曖昧な関係は続けたくありません。ですので、僕と付き合ってくれますか?」「俺も、お前と付き合いたいって思ってた……」「では、これから恋人として、よろしくおねがいしますね」 ふたりはどちらからともなく唇を重ね、暗黙の了解と共に契約を破棄した。「朱音……!」 感情が高ぶり、思わす彼を押し倒す。朱音は一瞬驚くも、妖艶に微笑んで見せる。「僕は逃げません。だから、焦らないで?」 その仕草で修也の理性は完全に崩れ、朱音の服を剥ぎ取るように脱がせ、1ヶ月ぶりにその体を貪った。 喧嘩の後の仲直りセックスは気持ちいいと、昔誰かが言っていた。どうやらそれは事実なようで、ふたりは時間を忘れ、互いを求めあった……。 翌日の昼、修也は目を覚ました。辺りを見回すと、見慣れない部屋。そして自分の膝を枕にして寝ている、愛しい恋人。「はぁ……。俺って成長しなすぎじゃね?」 気持ちよさそうに眠る朱音の髪を撫でながら、がっくり肩を落とす。若さのせいなのか、朱音があまりにも魅力的だからなのか、つい加減を忘れて朱音が失神するまで抱いてしまう。「でもまぁ、エロ過ぎるコイツも悪いし……」 そっと朱音の頬に触れると、彼の頭をゆっくり持ち上げて自分の膝を抜き、そのかわりにクッションを挟む。 台所を探して冷蔵庫を開けるが、食材はほとんど入っていない。修也はリビングに戻って服を着ると、近くの店で食料品を買い、調理を始める。 朱音は少しやつれていた。きっと、しばらくまともに食べていないのだろう。それは間違いなく自分のせいだ。だったら、少しでも美味しいものを食べさせて罪滅ぼしがしたい。「アキトくん……?」 食材を煮込んでいると、朱音が目をこすりながら台所に入ってくる。「いいにおい……」「今飯作ってるから、もう少し待っててくれ
Magbasa pa

37話

 一方その頃、とある施設のスクリーンルームでは、多くの女性が感動の涙を流し、スクリーンに向かって拍手を送っていた。巨大なスクリーンに映し出されるのは、修也と雪久。ふたりは互いの手を握り、何度もキスをしている。「今回も最高のカプでしたね!」「えぇ、本当に。女たらしバーテンダー攻め、穏やかな小説家受け、ごちそうさまでした」「美奈子さんマジでナイスすぎた。朱音くんの相手、どんな人かずっと悩んでたもんね」 彼女達は金と権力を持て余したBL愛好家。街の監視カメラを一通り買収し、好みの美男子達を見つけては、媚薬ルームに閉じ込めて観察してきた。 今流れている映像も、買収した監視カメラや隠しカメラで撮れた映像を編集でつなぎ合わせ、1本の映画にしたものだ。 修也に睡眠薬をのをませた美奈子も、雪久に睡眠薬を飲ませた新しい担当も、愛好家達の一員だ。「ちょっと、私もいい仕事したと思わない?」 不満そうに言ってワイングラスを傾けるのは、修也のセフレのひとりで、彼の背中を押したエリ。もちろん彼女も一員だ。「そういうこと、自分で言っちゃう?」「まぁまぁ、いいじゃないの。エリさんの協力で、いつもよりいいものが見れたのは確かなんだから」 赤いドレスを身にまとい、シャンパンを傾ける女性が微笑む。「会長! 会長がそうおっしゃるのなら」「大きく貢献してくれたエリさんには、くじをひいてもらいましょうか。特別に2枚引いていいわよ」 会長はエリにくじ箱を差し出す。このくじ箱の中には、美男子リストに書かれた男達の職業と名前が書かれた紙が入っている。くじで選ばれたふたりが、媚薬ルームに閉じ込められ、映画の主役にされる。「ありがとうございます、会長」 エリはくじ箱に手を入れ、2枚の紙を引く。「会長、お願いします」 会長はエリからくじを受け取ると、マイクを片手に持った。「次のターゲットは、フリーターの井上誠と、資産家の雨宮祐介です」
Magbasa pa
PREV
1234
I-scan ang code para mabasa sa App
DMCA.com Protection Status