All Chapters of 竜と鬼姫の末裔: Chapter 11 - Chapter 20

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第九章 部活対抗魔法武術祭 前編

【どうして、私の争奪戦になるのですか?】私は驚きが隠せずそんな質問をした。「どうしてって、筆記、実技ともに満点で無詠唱魔法すら使える子が入ってきたのよ?そりゃあみんな欲しがるでしょ。」アローナ部長が説明しているとラーナ副部長が補足するように言う。「で、私たちがテネレッツァを勝ち取ったから、ほかの部たちが嫌がらせをし始めたのよ。」迷惑なものである。私には関係ないのに。そんなことを考えているとふと思ったことがある。【それって、1年生も出れるのですか】「ええ、出れるわよ。だからあの子たちもこんなことをしてきたのでしょうね。」マリア先生が半分呆れた顔で答えてくれる。 私は決心した。あいつらにやり返してやると。この母上が買ってくれた制服を汚し傷つけたあいつらをぼこぼこにしてやると。 そして、私はある魔法を発動した。(もういいよね。やってやる、「リバース」)「あ、あああー。ふう、これで私の声が聞こえますか?」全員が目を丸くした。それもそのはずである。あのエリカ様でさえ治すことが出来なかったバダゴーラの呪いをまだ幼い子が自分で直しているのだから。「初めて使ったけどうまくいきましたね。」「いったい何をしたのですか?」アリューシア様が私に尋ねてくる。「リバースという支援魔法の応用です。もともとは罠の魔法陣や攻撃魔法陣を消すのに使う魔法なのですが、自分にかけられているバダゴーラの呪いを魔法陣に置き換えて消しました。」
last updateLast Updated : 2026-07-20
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第九章 部活対抗魔法武術祭 後編

待機室にて、「ふう、なんとか私の手の内を見せるだけで済んだね。次はラーナの手の内だけで勝ちたいわね。」「やあ、頑張ってるじゃないか」三人で話をしていると、タルトナ先生が入ってきた。「おかげさまでなんとか一回戦は突破できました」「まあ、油断するんじゃないよ。って言っても無駄か。テネレッツァいるしね。」タルトナ先生は私に期待に満ちた目でこちらを見つめてくる。「言われなくてもわかっています。タルトナ先生。ちょっと本気を出すのは剣術部と対戦する時だけですから。」4人で次の試合の話をしているとヤーラが呼びに来てくれた。「次の試合が始まるよ。みんなで見に行こう!」ヤーラに連れられて、観客席に行くと、もう試合は始まっていた。「クアデルノ、リブロ、行くわよ!」「「はい!」」「テラバース」「印魔法、業火球」「フィードバーニア」3つの魔法が相手に向かって飛んでいく。「「「アクリライト」」」対する美術部も魔法を唱え、自分たちを囲むように展開していく。「顕現魔法、ゴーレム」エテルニテは、水魔法の詠唱をしながら、顕現魔法を発動させた。なんと二重詠唱である。その間にもお互いがお互いに向かって魔法を行使している。そのさなか、アルティが戦局を変える魔法を放った。
last updateLast Updated : 2026-07-24
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第十章 決勝戦

「これより、決勝戦を行います!選手の入場です!」右側からは、剣術部の三人が出てきた。「さあ、どう料理してくれようか。」スパーナが悪だくみをするような顔をしていると、「まあ、二人は機能してないので、あの一年のガキをボコボコにしてやりましょう」クガンはやる気満々の声で答えていた。「そして、新進気鋭の魔法技術研究部の入場です。」そして、魔法技術研究部の選手が入ってくると、会場にどよめきが走る。観客席から見ていた、クロノアやアクア、そして四神たちもが驚いている。「は?一人?なめているのか?」スクードは相手が一人できたことに腹を立てているようだった。「で、では、決勝戦、始め!」「さあ、蹂躙してあげましょう。」テネレッツァは試合開始の合図とともに、空に飛び上がった。そして、プーラ・エルドゥーラを構える。「プーラ・エルドゥーラ 氷砲、アイス・カヴェア(氷檻)」テネレッツァが、引き金を引く。すると、プーラ・エルドゥーラから弾が三発放たれた。スパーナ達の周りに着弾すると同時に氷の檻が形成される。「な、なんだ。これは、さっさとここからだせ!」スクードが檻を壊そうと足掻くが、氷の檻はびくともしない。「プーラ・エルドゥーラ 爆砲 フラルゴ・サジタ(爆発の矢)」生成された檻の隙間にどんどん魔法弾をぶち込んでいく。
last updateLast Updated : 2026-07-27
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第十一章 驚愕の事実

あの怪物との闘いのあと、表彰式は日を改めて行われた。その日は後処理で先生達がとても忙しそうだった。ちなみにあの三人はと言うと「くそ、なぜ我がこんな目に合わなくてはならないのだ。」三人とも反乱の容疑で王都警備隊の牢にぶち込まれていた。「えー、では表彰式を行います。優勝した魔法技術研究部!前へ」少しおめかしをした三人が前へ出てきた。「うう、めっちゃ、緊張する。」「同感よ、アローナ、私お腹痛くなってきた。」それもそのはずで、壇上には女王陛下及び四神がいるのだから。「テネレッツァは緊張しないの?」「私にとってはいつものことですので。」「ああ、そうだったわね。」ラーナ様とそんな話をしながら、壇上に上がった。「表彰状、魔法技術研究部、そなたらは日ごろの成果を見事に発揮して、優勝した。よってここにその名誉を称え、表彰状を送る。」クロノア様から直接渡された表彰状を、貰ったアローナ様はガチガチに固まっていた。「そして、優勝した者は願いを一つかなえることが出来る。さあ、お前たちの願いを言ってみよ。」はっ、と三人は思い出した。いろいろありすぎて忘れていたが、優勝チームは願いをかなえてもらうことが出来るのだ。「テネレッツァ、自分の願いをいいな。今回、一番頑張ったのはテネレッツァなのだから。」「そうよ、私とアローナは、タルトナ先生に何かしてもらうから。」二人に言われ、正直に自分の願いをつげることに
last updateLast Updated : 2026-07-31
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第十二章 テネレッツァの新しい日々

私は今、王国を出てある「場所」に向かっている。トレースの魔法を使ったときに出た場所だ。「はあ、また一人か。」そんな独り言をつぶやいていると、どこからともなく声がした「一人ではありませんよ。テネレッツァ様。」出てきたのは、エルバフィーアだった。「お久しぶりです。エルバフィーア様。」「様はよしてください。今は貴方の従者なのですから。」こうして、テネレッツァとエルバフィーアの二人旅が始まった。―王城の応接室―「で、話とはなんじゃ。アクアよ。」不機嫌そうな顔をしながらアクアに問いかけると、アクアは恐縮したように答えた。「実は、皆様に話しておかなければならないことがあります。恐らくもうそんなに時間がありません。」その言葉に5人は息を吞んだ。「今日はこの辺りで一泊しましょうか。」二人がたどり着いたのは「竜の森」と呼ばれる森の中腹部あたりの川であった。一人で、アイテムポーチから野営用の道具を出し、準備をする。ちなみに、エルバフィーアは薪を取りに行った。「なんだか懐かしいなあ、昔はヴィゴーレ様と二人で野営したこともあったっけ。」感傷に浸りながら、焚火の準備をしていると、エルバフィーアが戻ってきた「そういえばエルバフィーアって、呼びにくいよね。エルって呼んでもいい?
last updateLast Updated : 2026-08-03
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第十三章 修行

「あ、ああああ」フラウムが頭を抱えている。「その言葉、本当なの?」ウチェロが鬼気迫る表情で私の肩を掴んでくる。「ほ、本当です。」(我にはもう時間がない、後は頼んだぞ。)そう言い残して、死竜は灰となって消えていった。「と、取り敢えず、家に戻りましょう。話はそれからよ。」家に帰ってから、フラウムは自室で休むといって出ていった。今この場には私とエル、そして、ラーナ、ヴェント、ウチェロ、フィオレの6人がいる。「あなた、テンペンシア連邦国の王女様なのね。いや「だった」の方が正しいか。」驚いた、ウチェロは私が追放された身であることを知っているのだ。そして、ウチェロは、ぽつり、ぽつりと14年前のことを語り始めた。~14年前~「た、大変でございます!第二王子が、何者かにさらわれました!」その報告をうけた朱夏は顔から血の気が引いていった。「大変です!魔物が!「獄」が攻めてきました!」次々と最悪な報告され、全員が絶望にそまっていく「一体どうなっているのだ。」朱夏は兵士に問うが、答えることが出来なかった。「よりによって、フラウムのいない時に。」それから、襲撃は一晩中続いた。朱夏や魔小隊、騎士隊の活躍も虚しく、どんどん押されていく。「一旦引いて態勢を立て直せ!何としても王
last updateLast Updated : 2026-08-07
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第十四章 ルミエール教国へ 前編

神世の樹から帰ってきた私たちは、戦いの傷を癒すため「温泉」と言われるところに来てきた。「「おんせん」ってなんですか?」「あったかいお水がでる、疲れを癒してくれる池みたいなものよ。」フラウムの説明に、ふーんと思いながら歩いていく。いつもの景色とは違い少し開けた、岩山の中を進んでいく。30分ほど歩いていくと、煙が少しずつ見えてきた。「あ、着いた。」吹き抜ける風の先には目を見張るほどの絶景と、湯気の立ちのぼる「おんせん」があった。「この、目の前に見えるのって、「海」ですか?」「ええ、そうよ。テネレッツァは初めて見る?」「いえ、昔一度だけ見たことがあります。」この海を見て、懐かしくも苦しい思い出が蘇る。「どうしたの?テネレッツァ、涙を流して。」気づかぬうちに私は泣いていたようだ。それでも、あふれ出る涙は止まらない。止めようとしても、悲しみで涙があふれ出る。「そうか、そうだよね。あなたにとってはとてもつらい景色だものね。」フラウムはゆっくり穏やかに私のことを慰めてくれた。「さあ、温泉に入りましょ。入れば辛いことなんて吹っ飛ぶくらい気持ちがいいから!」服を脱ぎ、体を洗い、温泉に入る。ただのお湯のはずなのにとても気持ちよく感じるのはなぜだろう。「にゃぁぁ」温泉でゆっくりしていると見慣れた猫がひょっこり出
last updateLast Updated : 2026-08-10
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第十四章 ルミエール教国へ 後編

さて次の問題は誰が創聖女様の馬車に乗るか、ということである。「年も近そうですし、マイルーナ、乗ってあげなさい。」エルに面倒な位置を押し付けれられ渋々馬車に乗る。走り出した馬車の中から外を眺める。「もう二度と乗ることはないと思っていたけど。」「うん?どうかされましたか?」心の中で言ったつもりだったが、どうやら小声で出ていたらしい。「ううん。なんでもないです。気にしないでください。」外を眺めるテネレッツァを見ていたアルノマリアは、仮面で顔を隠し表情を見せないようにしているのを不思議に思っていた。だけど、顔を隠していても悲壮感だけは感じ取れる。「なにか、あったのですか?」思わず聞いてしまった。不躾だっただろうか、怒られるかな、と思っていると「あ、いや、まだ完全に立ち直れていないだけです。お気になさらず。さっきのこともありますし、どうぞお休みください、侍女の方もどうぞ。私が周りを警戒しておりますので。」あの方はそれだけ言うとまた外を眺め始めた。そのマイルーナ様のお言葉に甘えて侍女のお膝で寝ることにした。「ふふ、微笑ましい光景ですね。」馬車の窓から見た騎士団長は二人の姿を見て笑顔になっていった。(あれ、探査魔法に引っかからない場所がある。しかもこの馬車の通り道に。)念のため調べてみることにした。「御者様、少し馬車を止めてください。騎士団の皆様馬車の周りの警護をお願いします。」
last updateLast Updated : 2026-08-14
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第十五章 バングラス帝国の暗躍 前編

「おい、きさまらどこのもんだ!」私がエルからの治療を受けている横で、バグナが黒装束に向かって怒鳴りつけている「聞かれて喋る奴がどこにいる。」黒装束たちは捕まっているのにも関わらず、なぜかまだ諦めていない顔をしている。その時、空を割るようなかん高い雄叫びが辺りに響き渡った。「な、何事だ!」辺りを全員で見渡すが何も見えない。「また、こいつらの幻影魔法か?」バグナはより一層きつい顔で黒装束に詰め寄る。無理にでも吐かせようと首を掴んだ瞬間「何か」が私達の頭上を通り過ぎた。その「何か」は真っすぐ教都に向かっていく。空を突き抜けていくその姿はとてもおぞましかった。その化物は竜の姿をしており、全身が紫色だった。「おい!なんだあの化物は!」バグナはさっきから余裕そうにしている黒装束のリーダーらしき人物の首根っこを掴み聞いている。「これで、創聖女の姉もあの教都も終わりだ。」それだけ言うとリーダーはどこから出したか分からない毒を飲んで死んだ。「とりあえず、教都に急ぎましょう!」アルノマリアの一言で我に返ったバグナはすぐに行動を開始した。「きゃああああ!!!」「な、なんだあれは!」いきなり現れた謎の怪物により、いつもは静かな教都も大騒ぎとなっていた。
last updateLast Updated : 2026-08-17
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第十五章 バングラス帝国の暗躍 後編

片付けをしていると、日が傾き始めた。「そろそろ、教殿に戻りますか。」エルにそう言われ、二人で教殿の方に戻っていく。この街の景色を見て、ふと何かに似ていると思った。「この壊れ方、鬼竜国エクセドラに似ていません?」「確かに、あの国も操られた朱夏様によって壊されたのかもしれないですね。」先ほどの光景を思い出しながら、部屋に戻るといきなり誰かに突撃された。「おっかえりー!テネレッツァ!」「あっ」突撃してきたのはフィオレだったが、その後の一言が問題だった。部屋には、アルノマリアやイリス、それにバグナまでいる。その一言何を意味するかはすぐに分かった。「貴様ら、まさか!」バグナが剣を抜き、創聖女様達を守るようにして立つ。「極悪非道な指名手配犯共め!創聖女様まで手にかけようというのか!」バグナは激昂している。一体私たちが何をしたというのか。「お前たちを信じた私がバカだった!ここで成敗してくれるわ!」その怒声が外にまで聞こえたのか、足音が近づいてくる。(やっぱり、こうなるか。もうここにはいられないな)そう思い、窓を蹴破って出ようとすると、「お前たちこそ、その子達の事情も知らないでよくそんなことが言えるわね!」フラウムの透き通るような声が部屋に響き渡った。
last updateLast Updated : 2026-08-21
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