All Chapters of 心が女だったので、女の子に生まれ変わって幸せです!: Chapter 31 - Chapter 40

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第三十一話 六月十五日(金) ダブルデートで幸せ!

「なーなー、ユー!」「なぁに、レィナちゃん?」「明日、ダブルデートしねー?」 ひょわっ!? お昼休み、四人でおしゃべりを楽しんでいると、唐突にそんな話を振られました。「えと、わたしは……」 エレンちゃん、ユシャンちゃんと視線を移す。「私は賛成」「あたしも」 それぞれ挙手。「じゃあ、わたしも……」 おずおずと手を挙げる。「よーし、けってーい! 明日十二時、公園の南入口な! 弁当持参!」 リーダー気質なレィナちゃんが、さくさく決定。 特に反対意見もなく、午後の授業に備えるのでした。 ◆ ◆ ◆「おっす!」 わたしとユシャンちゃんが入口に向かうと、レィナちゃんが本を読みながら、時間つぶししてたみたい。「ずいぶん早く来たんだね?」「まーな! ユシャンとのデートだもんよ!」 そう言うと、照れくさそうにするユシャンちゃん。わたしも、最近は自然体で彼女と接せられるようになって、ありがたい。「今回も、エレンが最後か」「家が、公園から少し遠いからね」 ごまかすようにエレンちゃんの話に切り替えるユシャンちゃんに、彼女の事情を話す。「お、噂をすれば」 レィナちゃんが手をかざして遠くを見るので、わたしたちもそうすると、黒い影――エレンちゃんが、徐々に近づいて来るのがわかりました。 みんなで、手を振ってアピール。「ごめんなさい、待った?」「ううん、ほとんど今来たとこ」 一同見渡すと、頷いてくれる。「それにしても、今日もきれいだね!」 さっそく、エレンちゃんの黒主体のフェミニンな衣装を褒める。「ふふ、ユーもかわいいよ」「レィナも、今日もかっこいいな!」「ユシャンも、かわいいぜ!」 互いに、パートナーの褒め合い。「じゃ、さっそく場所探そうぜ」 レィナちゃんを先頭に、てくてくと園内を歩いていく。 ややすると、いい感じの木陰を発見。「ここ、どう?」「いいね。ここにしよう」 レジャーシートを芝生に敷いて、四隅に重しを乗せる。「かんせーい! 腹減ったよ。飯にしようぜ!」 わたしもお腹ぺこぺこなので、大賛成!「ユーは、サンドイッチだね」 正確には、プチトマトとブロッコリーもね!「エレンちゃんも、サンドイッチだね」「持ち運べるのっていうと、どうしてもね」 苦笑する彼女。「とりあえず、なにか取り替え
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第三十二話 六月十七日(日) レィナちゃんとユシャンちゃんがラブラブで幸せ!

 今日は祝日。とは言っても、ケーキ屋さんである我が家は普通に営業中。 まだケーキをお客さんにお出しできるほどの腕前ではないので、店のお掃除で貢献! お菓子作りに精を出すお父さんたちに代わり、窓の拭き掃除や、床の掃除。「ユーちゃん」 お父さんが、ひょっこりこちらへやって来ました。「そろそろ出ないと、レィナちゃんの試合、間に合わないんじゃない?」 うっかりしてた! 今日は、レィナちゃんの晴れ舞台! 急いで支度しないと!「はい、お茶とお弁当」「ありがと!」 お母さんから、それらと交通費を受け取り、慌ててバス停へGO! ◆ ◆ ◆「レィナちゃん、遅くなってゴメン! ……って、ウォームアップ中か」 よく見ると、レィナちゃんはレーンの脇で準備運動をしていました。「こんちゃ」「こんにちは」 ユシャンちゃんとエレンちゃんから挨拶されるので、「こんにちは」とご挨拶返し。 それにしても、カーリング場は冷えるねえ。厚手の一枚羽織ってても、まだちょっと寒い。「もうすぐ、始まるよ」 ユシャンちゃんが言うので見てみると、各選手、レーン中央に集まっている。 そして、それぞれ配置につく。 レィナちゃんチーム先手で第一投。後手を取れなかったのは辛いな。 ゲームはやはり後手有利に進んでいき、三点取れば勝ちだけど、と言う状態。 しかし、カーリングで三点はとても高い壁。 果たして、レィナちゃんチームは 一点差で敗北してしまいました。「か~! 負けたー!」 健闘を称え合い、反省会を済ませると、悔しそうに天を仰ぎながら、レィナちゃんがこっちにやってきました。 さっそく、ホットレモネードで暖を取る彼女。「お疲れ。負けたけど、かっこよかったよ」「うんうん!」 みんなで励ます。「あんがとな。腹減ったわ」「あ、これ約束の……」 ユシャンちゃんがお弁当箱を出す。「唐揚げと、ごはんは冷えるとあんまよくないから、サンドイッチにした」 あらま! 愛妻弁当!「お、やっぱ、運動の後はチキンだよな! サンクス!」 美味しそうに食べる彼女。「あたしたちも、いただこうぜ」 自分のお弁当を取り出し、提案する。 というわけで、もぐもぐタイム。 愛妻弁当か~。わたしも、エレンちゃんに作ろうかな~。「ねえ、ユーに愛妻弁当、作っていいかな?」 ほえ!? 先
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第三十三話 六月十八日(月) アユムさんの妹さんと知り合って幸せ!

「もしもし?」「あ、その声ユーちゃん? ボクボク、アユム」 夜にテレビを見ていると、電話がかかってきて、かけてきたのはアユムさん。あや。珍しいですね。「また、おしゃべりしようというお話でしょうか?」「それはそうなんだけど、うちの妹、ハーシル……ハーちゃんってボクは呼んでるんだけど、ユーちゃんと同い年だから、気が合うかなって思ってね。会わせようかなって」 ほえ~。妹さんがいるって、話にはちらっと聞いたけど、同い年なんだ。「ちょっと、興味ありますね」「お、ノリがいーい! 明日とか、例のカフェでどう?」 アユムさん、ちょい食い気味。「いいですね! 四時でいいですか?」「うん。ハーちゃんのお友達も、できたら連れて行くね!」 その後も、相互の状況についておしゃべり。「あ、もうこんな時間! すみません、宿題しないと!」「おっと、ボクもだ。じゃあ、また明日」 ふ~。アユムさんの妹さんか~。アユムさんに似て、ボーイッシュなのかなあ? そのお友達とくると、どんな人なんだろう。 レィナちゃんの友人がわたしたちだから、案外フツーだったりして。 とりあえず、明日のためにも、宿題やっつけましょっと! ◆ ◆ ◆ カフェにやってくると、アユムさんと、ブロンドサイドテールの子と、黒髪お下げの子が来ていました。「こんにちはー」 声をかけると、三人からも挨拶をもらう。「おまたせしました?」「いや、いま来たところ」 なんて、デートみたいなやり取り。「紹介するね。こっちのブロンドの子がハーちゃん。ハーシル・トマルナー。で、そのお隣が、フーちゃんこと、フローラ・ルルナーシュちゃん」「ハーシルです。はじめまして」「フローラです。はじめまして」 意外と、普通のお嬢さんたちだ。わたしも、自己紹介する。 わたしたちが揃ったのを見て、ウェイターさんが注文を取りに来たので、みなでそれぞれ好きな飲み物を頼む。「えーと……」 話題に困っていると、「ユーちゃん、家がお菓子屋なんだって」と、アユムさんがきっかけを作ってくれた。「いいなー! お菓子食べ放題だったりする!?」 ハーシルさんが、食い気味に聞いてくる。「いやー、食べ放題なほど売れ残っちゃったら、大変だから。売れ残りは、少し食後のデザートにして、残りは廃棄かな。食べ過ぎたら、プクプクになっちゃうし」
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第三十四話 六月二十日(水) エレンちゃんと、例によってイチャイチャのイチャイチャで幸せ!

 最近、水曜日はエレンちゃんといちゃつく日になっている。 今日は、彼女の家でなく、うちでおもてなし。 親の目……というか、耳があるから、あんまりハデなことできないけど。「ユー。ハグとキスしよ」 さすがエレンちゃん。開幕グイグイ来る。わたしもやぶさかではないので、抱きしめてキス。 ああ、エレンちゃん、唇も体も柔らかいなあ。なんか、同性愛者で良かったって思う。 どのぐらい、そうしていただろう。もう、キリがなくて、いつまでもこうしていたい。 ぷはっ! 互いに息苦しくなって、唇を離して、唾液をティッシュで拭う。「やっぱり、ユーと私、相性サイコーだね」 くすりと、ミステリアスな笑みを浮かべる彼女。「飲み物ぬるくなっちゃうし、ケーキ食べない?」 ちょっと照れくさくなって、ケーキと紅茶を勧める。「そうね。いただきましょう」 ケーキと紅茶を楽しみながら、学校でのことや、こないだ知り合った、ハーちゃんフーちゃんコンビについて話す。「へー。お友達の輪が広がってるね。私にも、紹介してもらおうかな」「うん! それにしても、誕生日楽しみだなー」 今週日曜の、誕生日に思いを馳せる。「ユーの誕生日、誰が来るの?」「えーと、エレンちゃんはもちろん、ユシャンちゃん、レィナちゃんでしょ? あとリャンさん一家は来ると思う。アユムさんたちは申し訳ないけど、席がないんで、お知らせだけかなー?」 もっと、広かったら良かったんだけどね、うち。「賑やかだね。ユーを独占できないのが残念」 ひょわ! ダイタンですよ、お嬢さん!「それはさておき、あ~ん」 エレンちゃんのムーブは、ケーキだろうと変わらない。 ぱくっ。甘くて美味しい。そして、照れくさい。「エレンちゃんも。あ~ん」 恥ずかしげもなく、ぱくっといく彼女。鋼メンタル。「美味しいね。ユーに食べさせてもらうとひとしおだよ」 あーん、もう! この前向きさんは!「もっかいキスとハグしよ。ふふ、ユーの唇見てたら、ムラムラしちゃった」 ひゃう! このダイタンさん~! でも、わたしもやぶさかじゃない。 さっそく、互いを抱きしめ、舌を絡ませる。 あむっ……! んむっ……! 気持ちいいよお……。とろけちゃいそう。 すると、スリッパの音がぺったんぺったんと近づいてくるので、慌てて離れる。 ノック。「誰ー?」
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第三十五話 六月二十一日(木) イメチェンで幸せ!

「おはよー……って、どした急に!?」 朝、ユシャンちゃんを迎えに行くと、鳩が豆鉄砲食らったようなお顔。「うふふ~? 似合う?」 わたし、ツインテールにしました! もとが、ウェービーロングだから、結構なボリューム感。「似合ってる、似合ってる。やっぱ、ユーはそういうのサマになるなー」「ええへ~。ありがとー!」 ツインテールは、女の子、それも子供のうちじゃないとできない髪型! 一回、やってみたかったんだ~。 「クラスのみんなの反応が、楽しみだな~」なんて、ユシャンちゃんとおしゃべりしながら、学校へ向かうのでした。 ◆ ◆ ◆「うお、どしたユー!?」「えへへ~。イメチェン~」「似合ってるよ。触っていい?」 レィナちゃん、びっくり。エレンちゃんは落ち着いたもので、髪を触りたがるので、もちろんオーケー。「お……おう……似合ってるじゃねーか」「あら、ありがとねユベール。オンナゴコロがわかってきたかな?」 ふっふーんと、ドヤ顔。あのユベールでも、褒められて悪い気はしない。 その後も、クラスの女子から、やいのやいのと心境の変化を尋ねられたり。ただのイメチェンだよ~と言うと、納得してくれる。 んふふ~。朝から注目の的で、いい気分! ◆ ◆ ◆「ねえ、今日もどう?」 お昼休み、エレンちゃんから例のミステリアスな笑みで尋ねられる。 「も」というからには、昨日の続きというワケで。ぼっと、頬が熱くなる。「それもいいんだけどー。ちょっと今日の宿題、ニガテな理科と算数なんだよね。教えてもらえる?」 彼女自慢じゃないけど、エレンちゃんは頭がいい。「お安い御用。どっちの家でやる?」「今日は、エレンちゃんちがいいかな」「OK」 そんなこんなで、いちゃラブ勉強会の予約と相成りました。 ◆ ◆ ◆「終わり!」「はやっ! 早いよエレンちゃん!」 あっという間に、宿題をやっつけてしまったエレンちゃん。さすがというか……。「私、いつもこのぐらいでやるし。そうじゃないと、教えられないでしょ?」「それもそうだけど……」「どれ、どこで詰まってるのかな?」「この、面積の求め方なんだけど……ひゃう!?」 背後に回り込まれて、髪を手漉きで梳かれてしまいました。大声に、お膝のアメリちゃんもびっくり。「いきなりはやめて~」「ごめん。アメリもごめんね。
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第三十六話 六月二十二日(金) ユシャンちゃんとまったりで幸せ!

「なー、ユー」「なーに?」 今日は、久しぶりに、ユシャンちゃんのおうちでまったり。 マオちゃんを撫で撫でしながら、少女小説を読書中。 ユシャンちゃんが本から目を上げ、私に話しかけてきました。「あたしの敗因ってなんぞ?」 意味不明な質問に、お目々ぱちくり。「いやな、エレンとあたし、どこでユー的に勝敗が分かれたのかなーって。未練があるわけじゃねーけど、ふと気になった」「ああ、なるほど。なんだろなー……? ミステリアスな笑顔?」「ああ、あれかー。あれは、あたしでもちょっと、魅力的に感じるわ」 うんうんと頷く彼女。「あとは……なんだろ? 距離が近すぎて、あこがれとして見れなかった的な?」「そーゆーもんか?」「多分」 ため息ユシャンちゃん。幸せ逃しちゃって、ごめんね。「なあ」「うん?」「一回だけ、キスしてみたいって言ったらどうする?」 ひょわっ!?「え、えええ?」「気持ち悪いか?」「いや、そういうことないけど、浮気するみたいで……」 うんうん唸る。「ダメか。挨拶のキスぐらいの気持ちでいいんだけどな」「うーん……一回だけだよ?」「ありがとな」 目をつぶると、ややあって、唇に柔らかい感触がありました。「もう、目、開けていいよ。なんていうか、これでほんとのほんとに未練なくなったわ」 頭の後ろで手を組んで、照れくさそうにする彼女。「キスといえば、レィナちゃんとは、あれからどう?」「ディープまでいった」「おお!」 思わず、前のめり。「ユーたち、あんな気持ちいい事してたんだな」「えへへ……。恥ずかしいね」 頬を、人差し指で掻く。「そうだ。今日、うちで食べていきなよ。唐揚げだぜ」「ほんと!? わあ……ちょっと、お父さんたちに相談してくる!」 というわけで、チャン家から一旦退出。「おとーさん、おかーさん! ユシャンちゃんから、晩ごはん誘われたんだけど、向こうで食べていい!?」「ああ、いいよ。じゃ、今日は夫婦水入らずでワインでも愉しもうかな」「ありがと!」 また、パタパタと舞い戻るわたし。「いいって!」「お、やったじゃん。母さんに確認したら、チャーハンも作るってよ」「わあ……。チャーハンも美味しいよねえ……」 こうして、お夕飯の時間まで、マオちゃんをじゃらしたり、読書やおしゃべりをして遊ぶ
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第三十七話 六月二十三日(土) 映画館デートで幸せ!

「ねえ、ユー。映画観に行かない?」 そんな電話が、エレンちゃんから、朝かかってきました。「いいけど、わたし、ちょっとおサイフ厳しいよ?」「私の奢り。一日早いけど、これが誕生日プレゼント」 ほむ。「アニメでも見るの?」「恋愛映画よ? それも女同士の」 ひょわ!? また、前衛的な!「ちょっと……観たいかも。でも、小学生だけで見れるのかなあ?」「いざとなったら、私が中学生ってことにしとく。少し高くなっちゃうけど」 さすが、エレンちゃん。策士だな~。「わかった。メイクしてから行くね。お昼はどうしよう?」「ポップコーンぐらいだったら、それも奢っちゃうよ」「わあ、ありがとう!」 そんなわけで、駅ビルの映画館でデートとなりました! ◆ ◆ ◆「待った?」 エレンちゃんが先に来ていたので、まずはお約束の言葉。「ううん。せいぜい五分ぐらい。ユー、メイク決まってるね」 そこは「いま来たとこ」じゃないのね。それはさておき、許してくれてるみたいで良かった。「エレンちゃんも、きれいだよ」「ありがと。入ろ」 特に視聴制限とかはないようで、小学生だけでも見れるよう。 ポップコーンとコーラっぽい飲み物を片手に上映を待っていると、照明が暗くなってきました。 予告編や注意事項のあと、ついにはじまりはじまり~!「私、好きな人がいます。でもそれを打ち明けていいのか、いつも悩むんです」 そんなモノローグから開始。 どうやら、親友を好きになってしまった少女の物語みたい。 恋心を打ち明けたら、今の良好な関係が壊れてしまうかもしれない。 そんな恐れと、孤独な戦いをする主人公。 やがて、別の級友も主人公への想いを打ち明けてきて……。 なんだか、わたしたちみたいだな。ユシャンちゃんも、こんな葛藤を抱えてたんだな……。すごい勇気が必要だったんだろうな。 ごめんね。 そんなことを考えていると、エレンちゃんが手を握ってきたので、きゅっと握り返す。 恋心を打ち明ける決心をし、それが無事受け入れられて、二人は幸せなキスをして終了。 どうしよう。感動で涙出てきちゃった……。 余韻を残すスタッフロールも終わったので、わたしたちも席を立つ。「感動で、思わず泣いちゃった」「メイク、崩れてる」「えっ、ちょっと直してくる」 せっかくなので、エレンちゃんもお付
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第三十八話 六月二十四日(日) お誕生日パーティーで幸せ!

 今日は、朝から大忙し! わたしは、サンドイッチを作る係! ハムタマゴサンド、ツナきゅうりサンド、トマトレタスサンドを作っています。 パンが水分を吸っちゃうといけないので、この順番。今、ツナきゅうりのところ。 お父さん、リブロースの仕込み。これが、おっきいの! 今日は、お店も臨時休業! なにしろ、エレンちゃんたち、チャン夫妻、そして、アユムさんたちまで来るんだから! お母さんは、飾り付け。夫婦合作のケーキは、すでに冷蔵庫で冷やしてあります。 それにしても、料理って力仕事よね。サンドイッチだけで、へばりそうだもん。女の子趣味のイメージなのになあ。 早くしないと~! ……できた! 時間ピッタリ! まずやって来たのはチャン一家。さっそく、ご挨拶とおもてなし。 続いて、レィナちゃんとエレンちゃん。そして、アユムさんたちも続々来訪! さすがに座るところがなくて、わたしたち一家の自室から、椅子を持ってきて急場をしのいでいます。「今日は、わたしの誕生日にいらしてくださり、ありがとうございます! 精一杯おもてなししますので、楽しんでください!」 力強くお辞儀。ツインテールが、ブン! と揺れる。 一同から拍手。 まずは、お母さんがケーキの用意。美味しそうなチョコケーキ。 みんなにお祝いの歌を歌ってもらい、ふーっと吹き消すと、また拍手をもらう。 一部の人達にはテーブルがないので、申し訳ないけどそのままお皿を持って食べてもらうことに。恐縮デス。 うん! さっすがお父さんたちのケーキ! 甘くて、それでいて軽くて! みんなにも、大好評! お父さんは、同時進行でリブロースを焼いていて、香ばしい匂いが漂ってきます。 その間、チャン夫妻にはワインを。子供組にはジュースをサーブしつつ、サンドイッチをつまんでもらう。「美味しいねえ!」「それ、わたしが作ったんです」 アユムさんの称賛に応えると、「さすがだね!」と、大いに感心されてしまいました。えへへ。「メインディッシュ、どうぞ」 切り分けられたリブロースが、お父さんとお母さんの手で配られます。 実に、お肉! って感じで、歯ごたえがあって、ジューシィ! これまた、大好評! お父さんたちも、やっとひと仕事終え、チャン夫妻と赤ワインを愉しんでいます。「ボクも、十三歳の誕生日は、ほんと嬉しかったよ」 前
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第三十九話 六月二十五日(月) ユシャンちゃんが幸せで、幸せ!

「ごめんね、ユー。私、答辞の練習があって」 うにゅうと、しょんぼりするわたし。 エレンちゃんといちゃつこうと思ったら、彼女は卒業式の答辞を頼まれているのだそうで。来たばかりの転校生なのに、すごいね。 そんなカノジョに、ちょっと鼻高々になりつつも、それはそれとして困った。気分なのに。「なー、ユー。それだったら、久々に三人で親交を深めよーぜ」「いいの? わたし、お邪魔じゃない?」 レィナちゃんの提案に、遠慮する。「だって、三人でつるむの久々だし。いいよな、ユシャン?」「ん」 これは断れないな。エレンちゃんに視線を送ると、「行っておいでよ」と、微笑む。 まあ、久々に三人でってのもいいか!「じゃあ、どこ行く?」「たまにゃ、アタシんちでどうよ?」 呼びかけ人でもある、レィナちゃんの鶴の一声で決まりました。 ◆ ◆ ◆「おじゃましまーす」「遠慮せず入って」 ご両親は、留守みたい。レィナちゃんに招かれるまま、上がり込みます。「レィナちゃんち、なんだか久しぶりな気がするね」「そーだな。ユシャンはよく来てたけど。アタシらも、カノジョできてから、ちょっとサイクル合わなくなってきてるなー」 寂しいこと言わないでよ。……事実だけど。「二人きりだと、どんな感じなの?」 レィナちゃんの自室で椅子に腰掛けると、素朴な疑問を呈する。「見せよっか?」 えっ!?「ユシャン」「うわ、ホンキか。お前、かなり吹っ切れてるな」 そんな事を言いながら、ディープキスを始めてしまいました! ひょえー! レィナちゃんたち、正気なの~!? ど、どうしよう!? 止めたほうがいいのかな!? でも、見てるこっちまでムズムズするよう! まごまごしているうちに、やっと唇を離す二人。「どうよ!?」 どうよとおっしゃられましても、レィナさん。「アタシら、ラブラブだろ?」 ぐっと抱き寄せられたユシャンちゃんは、とても幸せそう。 二人がバカップルなのは、わかったけどー……。なんで唐突に。 何か、深い意味があるの? 深い意味……。(アタシら、ラブラブだろ?) そう言われて、幸せそうに身を寄せるユシャンちゃん。 あっ……。 もしかして、わたしがいつまでも彼女を引きずってるから?「そっか……。ユシャンちゃん、幸せなんだね」「うん、サイッコーに幸
last updateLast Updated : 2026-07-13
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第四十話 六月二十八日(木) 卒業式を控えて、幸せ!

「早いもんだなー。もう、卒業かー」 放課後、レィナちゃんが天井を見ながら、頭の後ろで指を組んでつぶやく。「そうだねー。あっという間だったね」 わたしも、同意。「私なんか、こないだ来たと思ったら、もう卒業だもん。感慨も何もないのに、答辞作るの大変だったよ」 珍しく、エレンちゃんがぼやく。「でも、ユーと出会えたのはサイコーだったかな」 もう、恥ずかしいこと平気で言う~。「我が、学び舎かあ。ここに、六年世話になったんだなあ」 ユシャンちゃんも、思い出に浸っている。 初めての、女子としての体育。 同じく、水泳。 女子ならではの、色々な体験をしてきた。 そして、レィナちゃんと、エレンちゃんとの出会い。 それら全部、宝物のような思い出だ。 中学も学区的に同じになるだろうから、また、四人一緒にいられる。それが、とても嬉しい。 同じクラスになれるかは、わからないけど。 教科書なんかも、少しずつ持ち帰って、ロッカーは空っぽ。 もう、最後なんだなと、ほんとに思う。「ね、今日はうちで集まらない? うち、お菓子には困らないし!」 ぽんと手を叩き、提案すると、一同賛成! それでは我が家に、れっつごー! ◆ ◆ ◆「しかし、ユーってあんま、ゲームに興味ないよな」 お茶菓子をつまみながら、四人で雑談していると、不意にレィナちゃんがそんなことを言いました。「んー……だって、可愛いゲーム、ないんだもん。一見可愛いのに、すっごい難しかったりとか」「あー、たしかにな」 うんうんと頷く、質問者。 こっちでも、恋愛ゲームとか、早く発明されたらいいのにな。「卒業したら、二ヶ月夏休み! なにすっかなー?」「また、アクィアヘーウン行くか?」 そんな提案をする、レィユシャカップル。「今度は、アユムさんたちも誘おうよ!」「いいね」 エレンちゃんが、同意してくれる。レィユシャカップルも、「異議なーし」と、賛同。「じゃあ、日程調整はわたしがやるね」 こういうとき、チャットソフトとかあったら便利なんだけどなー。「なーなー。ところで二人のキスってどんなカンジ?」 ひょわっ!? レィナちゃんが、目をらんらんと輝かせて、とんでもないことを尋ねてきた。「どうって……フツーだよ、ねえ?」 対応に困って、エレンちゃんに視線
last updateLast Updated : 2026-07-13
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