心が女だったので、女の子に生まれ変わって幸せです!

心が女だったので、女の子に生まれ変わって幸せです!

last updateآخر تحديث : 2026-07-13
بواسطة:  みなはら つかさمكتمل
لغة: Japanese
goodnovel12goodnovel
لا يكفي التصنيفات
48فصول
151وجهات النظر
قراءة
أضف إلى المكتبة

مشاركة:  

تقرير
ملخص
كتالوج
امسح الكود للقراءة على التطبيق

 心は女、体は男。そんな子供が、我が身を儚んで身を投げた。  そして、女の子として異世界転生!  女の子ライフ、謳歌します! 幸せで、幸せで、幸せな物語!

عرض المزيد

الفصل الأول

第一話 四月一日(火) 幸せで、幸せで、本当に幸せ!

 ん……目覚まし時計が鳴ってる……。

 おはよー。

 朝起きたら、わたしが最初にやること。

 胸とお股を触って、自分が女であることを確認するの。お母さんに見つかったとき、「何やってんの!」って、すごく怒られちゃったけど。

 ああ、それにしても! わたしは女! わたしは女! わたしは女の子!

 ナイトキャップを取って、長い髪を下ろす。この重さも、嬉しい!

 一階に降りて、洗面所へ。

 そこの鏡には、猫耳金髪なゆるふわロングな女の子が映っている。正直、顔もかわいい。

 これが、今のわたし!

 思わず、にへら~と顔が緩んじゃう。

 ……いけない、いけない! 顔、洗わないと!

 わたしの前世の記憶が戻ったのは、三年前。いろんなことが頭にどばっと流れてきて、わたしはとっても混乱してたらしい。

 その記憶にあったのは、心が女、体が男で苦しんでいた自分・・

 それがあまりにも辛くて、思わず電車に……。

 今でも、その最期を思い出すと、背筋がブルっときて、しっぽがぶわってなる。

 辛かったね、前世のわたし。

 心が女なのに、周りから男として扱われるって、辛いよね。ひげが生えてきた時は、一日中泣いてたっけ。

 そして、ごめんなさい。前世のお父さん、お母さん。

 手術とか色々道はあったんだろうけど、大人になるまで待てなかったよ……。

 色々あった、前世のわたし。今の人生では、わたしと一緒に、幸せな人生を送ってね!

 ……って、顔洗う!

 ◆ ◆ ◆

「おはよーございまーす!」

「おはよう、ユーちゃん」

「おはよう。今日も上機嫌ねえ」

 お父さんとお母さんから、挨拶を返される。

 二人とも、猫耳に猫しっぽ。これが、この世界の人間・・

 今日の朝食は、マッシュポテトにソーセージ、オニオンスープ、そしてトースト。

「今日は、どっちが作ったんだろー」

「当ててご覧」

 と、お父さんが言う。うちは、お父さんもお母さんも、二人で仕事も家事もする。もちろん、わたしもできる範囲でお手伝い。

「ん~! お父さん!」

「はーずれー! 私でしたー」

 お母さんとお父さんが、楽しそうにほほえみ合う。ああ、幸せだなあ。

「いただきます」

 キリスト教……この世界にはないけど、それみたいなお祈りのポーズで、いただきますを言う。和洋ごっちゃで変な感じだけど、もう慣れたよ。

 美味しいなあ。

 うちはスイーツショップをやっていて、お父さんとお母さんはパティシエとパティシエール。

「今日、休業日でしょ。学校から帰ったら、お菓子作り教えて!」

「いいとも、いいとも。ユーちゃんは、本当に勉強熱心だねえ」

「だって、こんなに女の子なお仕事してる、家の子供に生まれたんですもの!」

 にこ~っと微笑む。

「おいおい、いつから僕は女の子になったんだい?」

「ほんとに、ユーちゃんは女の子するのが好きよねえ」

「うん! 女に生まれて、ほんとに幸せなんだもん!」

 そう言って、ごはんをもぐもぐ。

「ごちそうさまでした! 美味しかったよー」

 今度も、お祈りポーズでごちそうさま。

 そして、歯磨きと着替えを済ませたら、いざ学校へ!

 ◆ ◆ ◆

 お隣の家のチャイムを鳴らすと、黒髪三つ編みの大親友、ユシャン・チャンちゃんが、「おはよ」と出てきました。

「ユシャンちゃーん、お手々つないでがっこいこー!」

「朝から元気だねー、ユーは。行こか」

「うん!」

 お手々つないで、らんらんと学校へ。周りから、「仲良すぎじゃない?」って冷やかされるけど、実際仲良しだもんねー!

 女の子同士のスキンシップ。これも、前世のわたしが、ずっとやりたかったこと!

「ユシャンちゃんは、今日も昨日の続き?」

「ん。いいとこで寝なきゃいけなくなってさ」

「睡眠はきちんと取らないと、おハダ荒れちゃうよ~?」

 ユシャンちゃんの、すべすべぷにぷにほっぺに、手を当てる。

 彼女の家は、本屋さん。そんなわけか、彼女もたいそう読書家です。

 こんな感じの雑談をしながら、学校へ向かう。

 道すがらの商店前のプランターに、春のお花が咲いている。

 春。私の好きな季節!

 北国であるラドネスグルグこの国の厳しい冬が終わって、いろんな命が芽吹く季節。前世では桜が人気だったけど、この国だと植物園でも行かないと見られないのが残念だな~。

 でも、わたし、風景を眺める登校時間も大好き!

 幸せで、幸せで、本当に幸せ!

توسيع
الفصل التالي
تحميل

أحدث فصل

فصول أخرى
لا توجد تعليقات
48 فصول
第一話 四月一日(火) 幸せで、幸せで、本当に幸せ!
 ん……目覚まし時計が鳴ってる……。 おはよー。 朝起きたら、わたしが最初にやること。 胸とお股を触って、自分が女であることを確認するの。お母さんに見つかったとき、「何やってんの!」って、すごく怒られちゃったけど。 ああ、それにしても! わたしは女! わたしは女! わたしは女の子! ナイトキャップを取って、長い髪を下ろす。この重さも、嬉しい! 一階に降りて、洗面所へ。 そこの鏡には、猫耳金髪なゆるふわロングな女の子が映っている。正直、顔もかわいい。 これが、今のわたし! 思わず、にへら~と顔が緩んじゃう。 ……いけない、いけない! 顔、洗わないと! わたしの前世の記憶が戻ったのは、三年前。いろんなことが頭にどばっと流れてきて、わたしはとっても混乱してたらしい。 その記憶にあったのは、心が女、体が男で苦しんでいた自分。 それがあまりにも辛くて、思わず電車に……。 今でも、その最期を思い出すと、背筋がブルっときて、しっぽがぶわってなる。 辛かったね、前世のわたし。 心が女なのに、周りから男として扱われるって、辛いよね。ひげが生えてきた時は、一日中泣いてたっけ。 そして、ごめんなさい。前世のお父さん、お母さん。 手術とか色々道はあったんだろうけど、大人になるまで待てなかったよ……。 色々あった、前世のわたし。今の人生では、わたしと一緒に、幸せな人生を送ってね! ……って、顔洗う! ◆ ◆ ◆「おはよーございまーす!」「おはよう、ユーちゃん」「おはよう。今日も上機嫌ねえ」 お父さんとお母さんから、挨拶を返される。 二人とも、猫耳に猫しっぽ。これが、この世界の人間。 今日の朝食は、マッシュポテトにソーセージ、オニオンスープ、そしてトースト。「今日は、どっちが作ったんだろー」「当ててご覧」 と、お父さんが言う。うちは、お父さんもお母さんも、二人で仕事も家事もする。もちろん、わたしもできる範囲でお手伝い。「ん~! お父さん!」「はーずれー! 私でしたー」 お母さんとお父さんが、楽しそうにほほえみ合う。ああ、幸せだなあ。「いただきます」 キリスト教……この世界にはないけど、それみたいなお祈りのポーズで、いただきますを言う。和洋ごっちゃで変な感じだけど、もう慣れたよ。 美味しいなあ。 うち
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第二話 四月一日(火) 学校で幸せ!
「おっはよー!」「おはよう」 六年A組の教室に入って、二人で挨拶!「おーう! はよーん!」 と、気さくに返してくれるのは、もう一人の大親友、金髪ショートカットのレィナ・ルシャルちゃん。 男の子みたいなカッコしてるけど、女の子だよ!「なーなー。学校終わったらカーリングしねぇ?」 レィナちゃんが、提案してくる。 この世界にも、サッカーっぽいスポーツ、バスケっぽいスポーツなんかがあって、カーリングっぽいスポーツもあるらしい。細かいルールが一緒か詳しくないけど、なんとなく前世の知識と混じり合って、そう呼ぶことにしてるんだ。「ごめん! わたし、お父さんたちから、スイーツ作り教わる予定なの!」「あたしも、スポーツ苦手なの知ってるでしょ」 わたしたちの残念返答に、「しょーがねーなー」と肩をすくめるレィナちゃん。ごめんね。「ま、いーや。いつものクラブに顔だそーっと」 レィナちゃんが、ストーンを投げる真似をする。 彼女の両親はカーリング選手で、その影響なのか、すごいカーリング好き。 わたしたち、家のお仕事がそのまま趣味になってる。すごいわかりやすさだね。 そんな話をしてると、予鈴が鳴ったので着席。 そして、本鈴。担任の先生が入ってきて、点呼が始まります。「ユーフラジー・マヌエルさん」「はい!」 これが、わたしの名前。かわいいよね。お父さんお母さん、かわいい名前をつけてくれてありがとう! 今日の一時間目は理科。この世界の植物や動物も、あんまり前世の世界と変わらなくて、記憶が混ざったとき、そこは混乱がなくて、逆にびっくりしたっけ。 この国で、前世の桜ぐらい人気なのが、カエデ。公園とか行くと、いっぱい植えてあるんだー。 ただ、この世界、前世とちょっと違うのは、文化はわたしが生きてた二〇二二年頃なんだけど、スマホとかないんだよね。たとえば電話が、ダイヤルの付いた置き電話しかないの。テレビも箱みたいだし。 前世の記憶が戻ったとき、ここが一番混乱したなー。 ……いけないいけない。考え事してないで、授業に集中! ◆ ◆ ◆「男子ー! 遊んでないで掃除しろよー!」 掃除中、レィナちゃんが、ホウキでフェンシングごっこで遊んでる男子に対して、ちょっと大きい声を上げる。「そうだよー。お掃除、真面目にやろー?」 私も、雑巾を動かす手を止め、レィナ
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第三話 四月一日(火) お菓子作りで幸せ!
「ただいまー!」 ユシャンちゃんと別れ、裏口から帰宅~!「おかえりなさい」「おかえり」 二人で、テレビを見てたみたい。この世界、インターネットとかないんだよね。というか、パソコン自体、めちゃくちゃ高いの。「早速始める?」 お母さんが、訪ねてくる。「うん! かばん置いてくる!」 私のお部屋に、たたたと戻る。 ぬいぐるみにお花、かわいらしい家具! わたし、すっごく女の子してる! うふふ。 おっと、浸ってる場合じゃない! 戻りっ!「おまたせー!」「じゃあ、やろうか」 お父さんたちが、テレビを消して立ち上がる。 三角巾して、エプロン着けて~。 このエプロン、猫ちゃん柄でカワイイの! 猫はわたしたちのご先祖様で、その間に猫耳お猿さんに進化したそうです。で、更に進化したのが、わたしたち人間!「今日は、何教えてくれるの?」「んー……。逆に、ユーちゃんは何教わりたい?」 お母さんに、質問で返されちゃった。どうしよう。うーん?「あ、ショートケーキ教わりたい!」 わたしの前世の世界にあったケーキで、もともとこの国にはなかったらしいけど、お母さんたちに教えたのです。 そしたら、わたしレシピ知らなかったのに、二人で再現しちゃって……。ほんと、尊敬しちゃう!「もともと、ユーちゃんが教えてくれたものだもんね。よし、それにしよう!」 冷蔵庫から、材料を取り出すお母さん。わくわく!「じゃあ、基本のスポンジから」 二人の指導を受けて、ダマができないように、泡立て器でわしゃわしゃと生地作り。ふう、重労働! お父さんたち、ほんと偉いなあ。この世界でも、電動のハンドミキサーが発明されてたらなー。「できた! 焼くね~」 オーブンにイン! 後は待つのみ~。「お母さん、わたし、いいママになれるかな?」 何度となくしてきた質問を、今日も繰り返す。「うん、ユーちゃんならなれる! お母さんが保証します!」 テーブルの向かいで、どん! と、自分の胸を叩くお母さん。えへへ。 わたしは、お母さんに、わたしを産んで、育ててきた話を何度も聞いている。 何もかもわからないことだらけで、不安だったけど、実家のお婆ちゃんのアドバイスを受けたりして乗り切ったらしい。 あと、出産そのものがほんと大変だったって。 お母さんってすごいな。わたしも、立派な母親になりた
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第四話 四月一日(火) 女友達のお部屋で幸せ!
「おかーさーん、ユーからこれ~。んで、部屋に行って遊ぶわ。お隣に、連絡しといて」 おばさんに、ケーキを手渡すユシャンちゃん。「あらー、いつもありがとうー。後で。おいしくいただくわね。飲み物とお菓子、後で持っていくから」「いえいえ、お気遣いなく!」「子供が遠慮しないの! ね」 うにゅう。そういうなら、ありがたくいただきましょー。「はい、ありがとうございます」「じゃあ、上で待っててちょうだいね」「はーい」 二人でお返事。おばさんにぺこりと頭を下げ、親友のお部屋へ。 ◆ ◆ ◆ ユシャンちゃんのお部屋は、本だらけだ。少女小説から、なんだか難しそうな専門書まで!「また、本増えた?」「うん。ユーも、なにか適当に読みなよ」 さっそく、手近な本を取ってベッドに腰掛け読み始める彼女。 わたしも、読みかけの少女小説を手に取り、彼女の横に掛ける。わたしたちの遊びは、だいたいこんな感じだ。 ユシャンちゃんの部屋も、本だらけというわけでもなくて、年頃の女の子してる、かわいらしい家具で揃えられている。ただ、わたしよりは若干趣味が大人っぽいかな? 机の上の、ミニサボテンがかわいらしい。 女友達のお部屋に上がって、まったり……。前世では出来なかった、幸せムーブ~。「ユーさー」 本から目を上げずに、彼女が話しかけてくる。「なーに?」 わたしは、読書しながら会話できるほど器用じゃないので、栞をはさみ直して、ユシャンちゃんに視線を向ける。「まさかとは思うけど、ユベールはやめときなよー」 一瞬意味がわからなかったけど、少ししてから理解して、「ないない! ユベールはないよー」と、くすくす笑う。「そーう? いや、今日のアレさ、まさかと思って」 彼女も、話に集中する気になったのか、本から目を上げ、こちらを見る。「わたしは、女扱いされたのが、心の底から幸せなだけなんだ~。ほんと、そんだけだよ~」 にゅいんっと、伸びをする。「ユーのそれも、よくわからないよね。やっぱ、前世の影響ってやつ?」 ユシャンちゃんは、私の前世に半信半疑。でも、この世界のものではない知識を色々話して聞かせてるので、否定できないって感じかな。「だねぇー。前世の子がね、凄く苦しんでたから。多分、当事者になるか、わたしみたいに一心同体になるかしないと、わかんないと思う」「ふーむ……
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第五話 四月一日(火) 一日が幸せ!
「ただいまー!」 ユシャンちゃんのおうちから、るんるんと帰宅!「おかえりなさい」「おかえりー。楽しかったみたいだね」 お母さんと一緒にテレビを見ていたお父さんが話しかけてくる。「うん! 月餅、ごちそうになっちゃった。ケーキいただいてるから、お礼は大丈夫ですって」「そうか。ちょっと、お礼の電話をしてこよう」 電話に向かうお父さん。「じゃあ、晩御飯作りましょっか」「わたしも手伝う!」 お母さんがソファから立ち上がるので、ハイハイと挙手!「偉いわねえ。じゃ、一緒に作りましょ」「はーい!」 手をきれいにして、エプロン装着!「今日は何?」「チキンのクリーム煮のパイ包みと、アスパラのバター風味。ユーちゃん、アスパラやってくれる?」「うん!」 アスパラガスの皮を削いで、ぐつぐつ茹でる。くたっとならない程度に茹でるのがコツ。ふふん、わたし、お菓子作りだけじゃないのよ? 同時に、ゆで卵も。「やあ。ケーキ、おいしくいただいてくださったそうだよ。よかったね、ユーちゃん」 電話から戻ってきたお父さん。「ほんと!? やったあ! もっと上手くなるぞー」 胸の前で、指を組んで、女の子ポーズ!「その意気、その意気!」 お母さんも、にっこり笑顔。「僕、やれることありそう?」「ユーちゃんを見てあげてくださいな」「りょーかーい!」 お父さんの指導を受けながら、茹でアスパラを仕上げていく。 バターで風味付けて、刻んだゆで卵をまぶして……。「できた!」「やあ~! すごいすごい! 上手だね、ユーちゃん!」「あら、食べるのが楽しみねえ」 えへへ~。二人に褒められちゃった。 食器を置いたら、後片付け。お母さんのほうも、順調そう! 今のうちに、調理器具を洗う。入れ替わって、お父さんが、フライドポテトを揚げ始める。 お母さんも、フィニッシュ! おいしそうなパイ包み! これに、お父さんのポテトを添える。「じゃあ、いただきましょう」 三人でお祈りポーズして、いただきますの合唱!「ユーちゃん、アスパラ良く出来てるよー」「ほんと!? ありがとう!」 お父さんに、太鼓判もらっちゃった。お母さんも、サムズアップ。 もぐもぐ……うん、我ながら上出来! 次に、パイ包み。……クリーミィで、おいし~い! さすが、お母さん! お父さんのポテトもお見事
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第六話 四月二日(水) 親友がかっこよくて幸せ!
「じゃ、行こーぜ!」 放課後、レィナちゃんの号令で、バス停へ。 バスに揺られて、彼女が所属する、カーリングクラブの練習場に着きました! カーリング場は冷えるので、セーターを持ってきています。 こちらのカーリングも、不思議なことに、前世のカーリングとほぼ同じ。しいていえば、エンドが六と、前世の約半分ぐらいなことかな。 ちなみにわたし、前世では「北海道」というところに住んでいたらしくて、そこでもわりとカーリングが盛んで、色々知っているのです。「ちーっす!」 コーチとチームメイトに挨拶して、準備運動に入るレィナちゃん。わたしたちは、端っこのベンチで応援係! こっちのカーリングのルールを簡単に説明すると、石を滑らせて、ハウスの中心に近い位置に石がある方が勝ち。これを、先行後攻で六エンドやれば試合終了。 後攻が圧倒的に有利な競技なので、公の試合ではともかく、こういった小さな試合では、コイントスで後攻を決める。まあ、エンドが約半分なこと以外は、ほとんど一緒だねー。「こんにちは~」 あ。相手チームがやってきましたよ。 互いに握手した後、ウォームアップ続行。 ややすると、それも終わりました。 キャプテンのコイントス。やった! レィナちゃんのチームが後攻だ! 幸先いいね! 相手の第一投。ガードストーンを置いたね。これ、重要な石なの。詳しくは省くけど。「ユーも飲むか?」 ユシャンちゃんが、魔法瓶から温かいお茶を注いでくれます。準備いいねー。「ありがとう」 あったまる~。女の子同士って、間接キスにあまり抵抗ないのよね。ふふ。わたしも女の子の仲間に入れたんだなあ。 ゲームは進んでいき、レィナちゃんの出番!「がんばってー!」と、二人で声援を飛ばす。 レィナちゃん……投げた!「……ヤーップ! ヤーップ!」 これは「擦って」の合図。逆に、擦ってほしくないときは、「ウォー」って声をかけるの。 ブラシで擦った方向に石が曲がり、相手の一番 (中心に一番近い石)を押し出す! 上手~! このエンドは、レィナちゃんたちが三点取りました! すごい! カーリングって、三点取れたら、ものすごいことなんだよ! そんなこんなで試合は順調に進んでいき、ゲームセット。レィナちゃんチームの勝利! あ、レィナちゃんチームって言ってるけど、キャプテンは別の
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第七話 四月三日(木) 転生仲間を知って幸せ!?
「あ、そだ。ユー、ちょっと売り場行こ」 ユシャンちゃんのお部屋で、少女小説の続きを読んでいると、彼女が不意に立ち上がり、そう言う。「悪いけど、特になにか買う予定ないよ?」「いいから、いいから」 首を傾げつつ後をついていく。「こんにちは」「こんにちは」 売り場に出ると、おじさんに声をかけられたので、お返事。「これなんだけどさ」 ユシャンちゃんが手に取ったのは、オカルト雑誌。なんか、転生者の私でも、アレな感じがする代物。「これにさ、読者投稿コーナーがあんのよ。でさ、ここ」 彼女が指差す先には、投稿が一つ。読んでいくと……。 え! これ、私の前世知識と丸かぶりしてる! 何この人!? どう見ても、二〇二二年の日本のことだ……! インターネットとか、スマホとかも、この人知ってる……。 名前を見ると、P.N.ゲンキさん。男の人かな? これだけの情報じゃわからないけど。「な。ユーが普段してる話に、そっくりっしょ? でさ、文通相手の募集コーナーあるじゃん? 出してみたら?」 どうしよう。 このコーナー……というか、ラドネスブルグは個人情報の感覚がゆるくて、こういったコーナーに、平気で住所氏名が載っていたりする。他の国も、そうなのかわかんないけど。 でも、前世が同じ世界、同じ時代の人だったなら、知り合いになってみたい……!「少し、考えてみる。おじさーん、一冊買いまーす!」「お友達価格でお願い」「いいとも。じゃあ……」 というわけで、急いでお財布取ってきて、お値打ち価格で、手がかりとなる本が買えました。 ◆ ◆ ◆「いいんじゃない? 文通ぐらい」 夕食の席で、お母さんに相談すると、あっさり後押しされてしまいました。ほんとに、個人情報の感覚がゆるい……。「お母さんも、昔よくやったっけなー。あの子、今どうしてるんだろ」 なんか、お母さんが遠い目をし始めてしまいました。 まあ、親の許可はもらえたし、怖いけどやってみよう! ◆ ◆ ◆(ゲンキさん。前世のお話、わたしの前世にそっくりです。文通しませんか? わたしの世界と一緒なら……) 証拠となる前世情報も書く。こんなもんかな? あとは、住所氏名を書いて……怖いなあ。でも、今のわたしは、好奇心が勝っている! 明日、学校行く途中にポストに入れよっと。 ◆ ◆ ◆ ひと月後。 わ
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第八話 五月六日(火) 転校生と仲良くなって幸せ!
「エレン・フェルマインです。よろしくお願いします」 黒板に名前を書いた後、転校生がぺこりと頭を下げる。ずいぶん、落ち着いた子だな。「では、あの空いてる席に座ってください」「はい」 先生の指示で、わたしの二つ後ろの席に向かう彼女。 ふと、目が合った。 微笑むエレンさん。その微笑みが……なんというか、なんというかミステリアスで、思わず瞳に吸い込まれそうになってしまう。 なに、この感覚……? なんだか、心臓がドキドキいってる。あれ? あれあれ? 戸惑う私をよそに、彼女は着席しておすまし。何だったんだろ、今の変な感じ……。  ◆ ◆ ◆  休み時間、女子たちが、エレンさんを質問攻めにする。わたしたちぐらいの歳になると、男子って距離取ってくるよね。 わたし、こうして女子の輪に加われるのが幸せ!「ねえねえ、お父さんたちは何やってる人?」 質問すると彼女、あの吸い込まれる瞳で見つめてくる。トクン……。心臓が、なんかヘン。「二人とも、会社勤めだよ」 そう言って、微笑む。なんでもないやり取りのはずなのに、なんとなく。なんとなく。 ユシャンちゃんやレィナちゃんも、質問の輪に加わって、あれこれと。「あと、エレンさん」「エレンでいいよ」 さん付けで呼びかけると、微笑んで答える彼女。この微笑みがね、何かうまくいえないんだけど、やっぱりミステリアス。「じゃあ、エレンちゃんでいいかな? わたし、あまり呼び捨てってしないから」「うん、いいよ」 なんだろう、彼女の瞳と微笑みには、ほんとに吸い寄せられる。  ◆ ◆ ◆  わたしたち三人ばかり質問攻めにするわけにもいかないので、ちょっと輪を外れる。「なんか、不思議な子だね。瞳と、微笑みに、吸い込まれそうになるの」「へえ? 詩人だね。あたしゃ、そこまでの印象はないかなあ。フツーの可愛い子だと思うよ」「ユーはまあ、えらく気に入ったわけだ」 うんうんと、頷く二人。「うん、まあ。お友達になりたいね」「下校の方向が一緒なら、誘ってみれば?」「そうだね」  ◆ ◆ ◆  そんなこんなで、お昼休み。「エレンちゃん、わたしとユシャンちゃんは商業地区に、レィナちゃんは西住宅街に帰るんだけど、一緒に下校できそう?」「私は、南の住宅街なの」「あ、じゃあ途中まで一緒に帰れるね!」 楽しみ
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第九話 五月六日(火) エレンちゃんのおうちで幸せ!
 エレンちゃんは、いろんな女子グループで引っ張りだこになり、最終的に、わたしたちのグループに入りました。「なーなー。せっかくだから、エレンち行ってみねえ?」「ええ!? 突然行ったら、ご迷惑だよ!」 唐突なレィナちゃんの提案に、苦言するわたし。「うちは構わないよ。誰もいないし」 そう言うエレンちゃんの横顔は、気のせいか、少し寂しそうに見えました。しかし、なんだろう。それが妙にまた、ミステリアスで。「じゃー、決まりー! 電話借りていーかー?」「ええ」 というわけで、四人で彼女の家へ。「入って」 おじゃましまーすと、上がるわたしたち。「ここが、私の部屋。飲み物取ってくるから、適当に座ってて」 ラドネスブルグは、靴文化。屋内でも靴のまま。 とりあえず、テーブルを囲む。「おまたせ」 コーラっぽい飲み物が、ラドネスブルグにもあって、それを配膳してくれます。 皆で、いただきますと口をつける。 改めて、室内を見渡す。ユシャンちゃんほどじゃないけど、結構な数の本。推理小説が多いみたい。あとは、カーリング観戦が好きだと言うだけあって、その雑誌も。 あとは、テレビ。ラドネスブルグではまだ、自分用テレビを持ってる子は少ない。 あとは、ベッドの枕元に、猫ちゃんのぬいぐるみ。「やっぱり、十二にもなって、ぬいぐるみとかおかしいかな?」 私の視線に気づいたエレンちゃんが、照れくさそうに、もじもじ上目遣いで尋ねてくる。か、可愛い~……!!「そんなことないよ! わたしのお部屋も、ぬいぐるみだらけだもん!」 さっとフォロー!「うん。ユーって、女の子っぽいこと全般好きでさ。ほんとリリアンしたり、花育てたりとか大好きなんよ」 ユシャンちゃんが、補足する。「そうなんだ。中でも、一番興味あることって何?」 吸い込まれそうな瞳で見つめられ、ドキドキしてしまう。「あ、うん。お菓子作りかな。うち、両親がパティシエとパティシエールだから」「へえ、素敵だね」 くりくりとした瞳に見つめられる。やだ、なんかドキドキするよう……。「おいおい、ユーだけじゃなく、アタシらのことも訊いてくれよな」「ごめん、つい。レィナちゃんは何が好きなの?」「そりゃもう、カーリングよ! 両親が選手でさ! アタシも自然とな!」 エレンちゃんもカーリング好き。たちまち、大盛り上がり。
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
第十話 五月六日(火) 初恋で幸せ!?
「ただいまーっ!」 元気に帰宅! あまり遅くならずに、帰れてよかったー!「おかえり」「おかえりなさい」 テレビを見ていたお父さんたちが、お返事してくれる。「新しいお友達とは、上手くいってるみたいだね」 笑顔のわたしを見て、そう言うお父さん。電話で、エレンちゃんのおうちに寄っていたことは、話してあります。「うん! なんかね、うまく言えないんだけど、なんか素敵な子なの!」 語彙力ゼロ! あう~。「素敵な子だったのね。よかったわねえ」 そんな、ダメダメなわたしに、素直な喜びとともに、微笑んでくれるお母さん。二人の愛情が、身にしみるよぅ……。「ところで、今日はお菓子作りどうするんだい?」 ん~……。早めに切り上げてきたといっても、もう夕方なんだよね。「今日はやめとく! ありがとうね! お風呂、用意してきまーす!」 今日は、ゆっくり休むことに決めるのでした。  ◆ ◆ ◆  ちゃぷん。 ふうぅ~。お風呂って気持ちいいなあ。 何といっても、自分が女であることを、再確認できる時間の一つ! それって、とっても幸せなこと! それにしても。 なんだってわたし、あんなにエレンちゃんに対して、上手く言えない感情が湧き上がってくるんだろう。 わたし、この感情に、心当たりがある気がするんだよね。なんか、心の奥底の、古い記憶に……。 ユシャンちゃんや、レィナちゃんにも、こんな感じの気持ちを抱いたことがあるけれど、エレンちゃんに対しては、何ていうか、それがよりいっそう強い……。 なんていうのかな、胸が暖かくなって、ちょっとドキドキして。不思議な感覚なんだけど、なぜか身に覚えがある。 お風呂というリラックス空間で、自分の「中」を見つめてみる。きっと、そこに答えがあるはず。 小学校低学年時代。……心当たりナシ。 保育園時代……これも、心当たりナシ。 赤ちゃん時代……さすがに、全然思い出せない。 じゃあ、もっと前は? 前世を思い出してみる。 かっこよくて、性格もいい、同級生の男子……。「あっ!!」 思わず、大声を出してしまう。 これ、恋だ! 前世で、心が女だったわたしが、彼に抱いた気持ち。ほわほわして、ドキドキして、彼のことしか考えられなくて。でも、嫌われたり、気持ち悪がられるのが怖くて、告白できなくって……。 わたしが、苦しみのあ
last updateآخر تحديث : 2026-07-11
اقرأ المزيد
استكشاف وقراءة روايات جيدة مجانية
الوصول المجاني إلى عدد كبير من الروايات الجيدة على تطبيق GoodNovel. تنزيل الكتب التي تحبها وقراءتها كلما وأينما أردت
اقرأ الكتب مجانا في التطبيق
امسح الكود للقراءة على التطبيق
DMCA.com Protection Status