翌朝、朝食を六人でとっていると、チャイムが"ピンポーン"と鳴らされた。インターフォンを確認すると、白田と黒川が立っていた。美幸がパタパタと玄関へと向かうと、二人が「おはようございます」と言って入って来た。「翔汰達はもう起きていますか?」「はい。今は朝食を食べてますよ」「コーヒー飲みますか?」と尋ねると、二人共「いただきます」と言ってリビングのソファーへと腰掛けた。「黒川さんも一緒にいると言う事は......」「お察しの通り、私は美幸と翔汰の迎えに来ました。先方が撮影前に一度お会いしたいと仰っているので」「な、なる程......」「そう固くならなくて大丈夫ですよ。......ちょっと変わった人らしいのですが......」"変わった人"と言う発言に美幸は少し不安になるが、黒川の"大丈夫"と言う言葉を信じる事にした。「あ、あの今更なんですけど......」「?なんでしょう?」「モデルって一体なんのモデルなんでしょうか?」美幸がそう言うと、みそ汁を飲んでいた翔汰がみそ汁を吹き出しそうになった。ゴホッゴホッとむせて、落ち着きを取り戻すと、翔汰は大声で美幸を責め立てた。「お、お前!何も知らないで仕事受けたんかよ!信じらんねー!!」「そ、そこまで言わなくてもいいでしょう!」「そうですよ翔汰。私も"モデル"としか言わなかったのがいけなかったんですから」黒川はそう言うと、コーヒーカップをテーブルに置き、美幸を見やった。「今回は香水のイメージモデルです。男性の色気と魅力を引き立たせると言うモチーフだそうです」「い、色気、ですか?」「はい。色気です」美幸は急にやれるか心配になった。自分に色気があるとは思えない。そう感じたからだ。「美幸。ビビってんじゃねーよ。安心しろ。オレがお前の色気を引き出してやるよ」翔汰はそう言うとニヤリと笑った。「と、言う訳です。大丈夫。翔汰に任せておけば自然と世界に入り込めます」「翔汰は他人の魅力を引き出すのに長けていますから」黒川はそう言うと残りのコーヒーを飲み干した。そうしている間に全員がちょを食べ終えた。「さぁさ、皆さん!今日も楽しいお仕事が待っていますよ!」白田がそう言うと全員が動き始める。今日も今日とて、美幸にとって目新しい一日が始まる。
Última actualización : 2026-08-12 Leer más