推しゴト!!

推しゴト!!

last updateLast Updated : 2026-07-27
By:  朱音小夏Updated just now
Language: Japanese
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大学受験に失敗して家に引こもるようになってしまった"桃瀬 美幸"(モモセ ヨシユキ)。ヒキニート化してしまった弟を見かねて、芸能プロダクションを営む姉はとあるアイドルグループの世話係を命じる。そのアイドルグループ"LUMINOUS"(ルミナス)は美幸が箱推ししているアイドルグループで、ひとつ屋根の下で彼らと過ごしていくうちに、メンバー達から様々な感情を向けられるようになりー 主人公 桃瀬 美幸(モモセ ヨシユキ) LUMINOUS 赤羽 翔汰(アカバネ ショウタ)オレ様系 青柳 理(アオヤナギ サトル)パワー系 黄田 晴(キダ ハル)王子様系 緑川 澪里(ミドリカワ ミオリ)あざとい系 紫藤 聖(シドウ キヨシ)おっとり系

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Chapter 1

Prologue

彼らを初めて見たのは高校生の頃。芸能プロダクションを営む姉に、バイトスタッフとして連れられて行ったライブであった。まだ小さな箱ではあったが、ステージ上で歌い踊る彼らはキラキラと輝いて見えた。

「凄い......。キラキラしてる......」

「まだまだ駆け出しだけどね。伸びるわよ、あの子達」

「将来はドーム公演も夢じゃないわ」そう言う姉にオレは小さく頷いた。

「オレ、このグループ好きだな......」

「あら。貴方も見る目があるわね。流石私の弟。あの子達は世の中の"光"になってほしいのよ。だから、"LUMINOUS"と名付けたわ」

「ルミナス......。ラテン語が語源で、英語で"光る"、"輝く"だね」

「よく知ってるじゃない」

姉はそう言うとオレの頭をくしゃりと撫でた。子供の頃から姉はオレを褒める時、こうして頭を撫でる癖があった。オレは恥ずかしくもそんな姉の愛情表現が好きだった。

「そう言えば受験勉強は進んでいるの?」

「ボチボチ、かな?でも模試はA判定だったよ」

「んー!私の弟は頭が良いわね!それになんでも出来ちゃう!お姉ちゃん鼻が高いわぁ!」

「ちょ、抱きつくのはやめてよ!ホラ、LUMINOUSの出番終わったよ?」

オレはドリンクとタオルの入った袋を持って姉と一緒に彼らがステージ袖にやって来るのを待った。そして彼らがステージから下がって来ると、オレは一人一人にドリンクとタオルを手渡していった。

「ありがとうございます。あれ?初めて見る顔ですね?」

「あ?ホントだ。なんだこのちんちくりん」

「ち、ちんちくりん?!」

「こらこら。私の可愛い弟になんてこと言うの」

「社長!......社長の弟さんなんですか?」

「そうよ?こう見えて高校3年生なんだからね!」

「......姉さん。こう見えてって何?初めまして。桃瀬 美幸です」

「よっしーかぁ。オレとタメじゃん」

「こら、聖。そう言ったあだ名は初対面の人にするものではありませんよ?」

......キラキラだ......。王子様が5人もいる。オレはその眩しさに目が眩みそうになった。

「お前髪邪魔じゃね?メガネももっさいし。取れよ」

「あ!ちょっと!」

「翔汰!ウチの美幸に何するの!」

「だってこんなオタク......ぽ、い......」

先程オレを"ちんちくりん"呼ばわりした"翔汰"と呼ばれたメンバーはオレのメガネを奪い前髪を上げると固まった。

「ちょ、社長!なんでコイツこんな勿体ない格好してるんだよ!」

「......ハァ......。この子、子供の頃から変なのに絡まれるから自衛としてわざとこう言う格好しているのよ」

「悪い......。その、美幸」

「いえ、大丈夫です。えっと......」

「翔汰。赤羽 翔汰だ。それでコイツがーー」

翔汰からLUMINOUSのメンバーを紹介してもらい、オレはライブに感動したという思いを伝えた。すると彼らは笑顔で「ありがとう」とお礼を言ってくれた。その眩しい笑顔に、先程のライブの光景が蘇ってきて、オレは決めた。彼らの、"LUMINOUS"の箱推しになろう、と。

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Prologue
彼らを初めて見たのは高校生の頃。芸能プロダクションを営む姉に、バイトスタッフとして連れられて行ったライブであった。まだ小さな箱ではあったが、ステージ上で歌い踊る彼らはキラキラと輝いて見えた。「凄い......。キラキラしてる......」「まだまだ駆け出しだけどね。伸びるわよ、あの子達」「将来はドーム公演も夢じゃないわ」そう言う姉にオレは小さく頷いた。「オレ、このグループ好きだな......」「あら。貴方も見る目があるわね。流石私の弟。あの子達は世の中の"光"になってほしいのよ。だから、"LUMINOUS"と名付けたわ」「ルミナス......。ラテン語が語源で、英語で"光る"、"輝く"だね」「よく知ってるじゃない」姉はそう言うとオレの頭をくしゃりと撫でた。子供の頃から姉はオレを褒める時、こうして頭を撫でる癖があった。オレは恥ずかしくもそんな姉の愛情表現が好きだった。「そう言えば受験勉強は進んでいるの?」「ボチボチ、かな?でも模試はA判定だったよ」「んー!私の弟は頭が良いわね!それになんでも出来ちゃう!お姉ちゃん鼻が高いわぁ!」「ちょ、抱きつくのはやめてよ!ホラ、LUMINOUSの出番終わったよ?」オレはドリンクとタオルの入った袋を持って姉と一緒に彼らがステージ袖にやって来るのを待った。そして彼らがステージから下がって来ると、オレは一人一人にドリンクとタオルを手渡していった。「ありがとうございます。あれ?初めて見る顔ですね?」「あ?ホントだ。なんだこのちんちくりん」「ち、ちんちくりん?!」「こらこら。私の可愛い弟になんてこと言うの」「社長!......社長の弟さんなんですか?」「そうよ?こう見えて高校3年生なんだからね!」「......姉さん。こう見えてって何?初めまして。桃瀬 美幸です」「よっしーかぁ。オレとタメじゃん」「こら、聖。そう言ったあだ名は初対面の人にするものではありませんよ?」......キラキラだ......。王子様が5人もいる。オレはその眩しさに目が眩みそうになった。「お前髪邪魔じゃね?メガネももっさいし。取れよ」「あ!ちょっと!」「翔汰!ウチの美幸に何するの!」「だってこんなオタク......ぽ、い......」先程オレを"ちんちくりん"呼ばわりした"翔汰"と呼ばれたメンバーはオレのメガネを
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episode1
美幸は絶望の縁に立っていた。模試でもA判定だったし、家族や教師からも期待されていたのに。なのに無いのだ。合格発表の掲示板に美幸の番号が。美幸は目の前が真っ暗になったかのようになり、どうやって家まで帰ってきたか分からない。気がつけば自室のベッドの上で天井を見つめていた。「ハァ......。何のために頑張って来たんだろう......」「もう頑張りたくない」そう言って美幸は目を閉じた。そうして1日、2日、1週間...。必要以上部屋からは出ず、高校の卒業式にも参加しなかった。美幸は言わば"ヒキニート"と化してしまっていた。今日も今日とて"LUMINOUS"の曲を流しながらPCゲームをしていた。美幸の部屋はLUMINOUSのCDやポスター、アクスタなどで溢れかえっていた。「ヨッシャー!クエストクリア、アメジストさんありがとう!」「いいよー。いつもオレのがお世話になってっし。クンツァイト君まだ時間大丈夫ー?」「だい......」"アメジスト"と呼んだ相手から時間を問われ、「大丈夫」と応えようとしたその時だった。部屋の扉がコンコンと叩かれたのだった。「ごめん!家族が呼んでるから今日は落ちるね!もしかしたらスマホでログインするかもだけど......」「わかったー。じゃーねー」ボイスチャットをオフにすると同時に扉がバーンと開かれた。「美幸!いつまでこんな生活送るつもりなの!ゲームばっかりして!父さんと母さんに心配かけないように......」「うっさい!そもそも、皆がプレッシャーかけるから......!!」美幸がそう叫ぶと、姉の喜子は一瞬悲しそうな顔をした。それに気がつき、美幸は「......ごめん」と呟いた。「私の方こそごめんなさい。でもね、貴方が心配なのは本当なのよ?ご飯だって一緒に食べてるけど会話してくれないし、すぐに部屋に籠っちゃうんだもの」「......オレも引くに引けなくて......。バイトも考えたけど不安で...。そうしているうちにどんどん日だけが過ぎていくんだ......」そう口にすると知らず知らずに涙が流れてきた。「大学に落ちたのが本当に申し訳なくって......」と言うと喜子は美幸を優しく抱きしめた。「ねぇ。今も流してるくらいだからLUMINOUSのことはまだ好きなのよね?」「当たり前だよ!姉さんが期待を込めて頑張って育ててきた
last updateLast Updated : 2026-07-27
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episode2
「お世話って何?」「美幸、家事得意でしょう?あの子達、生活力皆無だからお世話してほしいのよ」「......そう言う業者に頼めば良いんじゃないの?」「それも考えたんだけど......。あまりアイドルの私生活を一般人に見せたくないのよ」「オレも一般人ですけど?!」美幸の言葉に喜子は「まぁまぁ」と言い、「でもあの子達と会ったことあるでしょ?」と続けた。「会ったって言ってもオレの事なんて覚えてないだろうし、オレはただの一ファンだよ?逆に迷惑だって」「......仕方ない。これは言わないでって言われたんだけど......」「?」「あの子達、また貴方に会いたいって前々から言っていたのよ。だからお願い!貴方もこのままでいるよりはいいと思うのよ!」たしかに、いつまでもニートをしている訳にはいかない。でも社会復帰がアイドルのお世話だなんてハードルが高すぎる......!!そう考えていると、美幸の心を読んだかのように喜子が猛烈に説得をしてきた。「滅多に経験出来る事じゃないのよ!それにこの話しをのんでくれれば、ウチのプロダクションの一社員として迎え入れるわ!......住み込みだから家から出る事にはなるけれど......。私もたまに様子を見に行くし!」「女性には頼めないし、火事の出来る男性なかなかいないのよ!」と言われてしまえば断りずらい。美幸は「ハァ」とため息をつくと、喜子の手を握り返し、「分かったよ」と返事をした。「ホント?!」「ホント。だって姉さん、オレがやるって言うまで絶対折れないでしょう?」「勿論よ!さて、そうと決まれば色々と準備しなくちゃね!」「準備って荷造り?オレ、そんなに荷物無いから......」「何言ってるの!まずはそのだらしない髪を切りに行くのよ!」喜子はそう言うと、「私達の行きつけの美容室に連れて行ってあげる!」と美幸の手を引いて部屋を出ようとした。「いやいや!髪の毛なんて別に今のままでも困らないでしょう?!」「昔、翔汰に"もっさい"って言われたの、私覚えてるんだからね?長さは変えなくてもいいけど、せめてすいて整えるくらいしなくちゃ。ね?」喜子はやると言えばやる人間である。美幸はため息をつくと、「分かったから着替えくらいはさせて」と言って喜子を部屋の外へと追いやった。「まったく......。姉さんは強引なんだから...。
last updateLast Updated : 2026-07-27
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episode3
「こんな感じでどうですかね?」美容室に着くなり、美幸は美容師と喜子のされるがままに髪の毛を弄られスタイリングをされた。美容師は「なかなかに切る甲斐のある髪でした。」と言い、喜子も「うん、良い感じじゃない?ホラ、鏡をちゃんと見て」と外していたメガネを渡してきた。美幸がメガネをかけ、鏡を見ると、ボリューミーになっていた毛量は丁度良くなり、髪型はウルフカットにされていた。前髪も長いままではあるが、スタイリングでセンター分けにされていてスッキリとした印象になっていた。「......まるで別人になったみたい......」「素敵になったわよ。これで後はコンタクトに......」「それはイヤ」「なんでよー」とブーたれる喜子に「これだけ髪型を変えたんだから別に良いでしょ」と言った。本音を言えば、コンタクトを目に入れるのと、素顔を晒すのが怖いからである。コンタクトは慣れてしまえば良いんだろうけれど...。素顔は幼い頃のトラウマで表に出す勇気が出ないのである。喜子もそれは理解しているので、美幸がイヤだと言えば無理強いはしない。「で?後は何かする事あるの?」「そうね......。コンタクトは諦めるわ。だったらせめてお洒落なメガネに替えない?ね?」「まぁ......、それなら」たしかにこれは中学の頃から使っていた物で顔を隠すのをメインで選んだ為、デザインは野暮ったい物である。メガネを替えるくらいなら聞いてあげても良いかと思い、美幸は喜子の願いを受け入れた。「丁度この辺りにメガネショップがあるからそこへ行きましょう」「分かった。......でも、あんまり派手なのにはしないでよね?」そう言うと二人はメガネショップへと足を向けた。ショップに着くなり、店員から様々なメガネを勧められたが、その中にあったスクエア型のフレームレスのメガネに目が留まり、試着をして喜子に見せる。すると喜子も店員もパタリと動かなくなった。「......ウチの弟の色気が......メガネによってこんなに助長されるなんて......」「......何言ってるの?え、変?オレ結構気に入ったんだけど......」「い、いえ!大変お似合いですよ!そちらにされますか?」「あ、ハイ」「では、度数等検査致しましょう」と言われ、後は店員に言われるがままにされていた。一通り検査を終えると、丁度レンズの在庫が有
last updateLast Updated : 2026-07-27
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episode4
東京都新宿区某所、某日。とある事務所に集められた五人の男子達。五人が五人ともそれぞれ系統の違った華やかさがあった。皆、何故事務所に集められたか分からないと言った有様であった。「おい、マネージャー。今日はなんなんだ?」「そ、それが自分も何も聞かされていなくて......。君らを事務所に呼ぶようにと社長直々のお達しで......」「オレ筋トレしたかったんだけど」「オレもゲームしたかったー」「3人とも。白田さんを責めるんじゃありませんよ」「......晴。お前オフなのに"王子"やってて疲れないん?」「別に僕はいつも通りですよ?」「僕お菓子食べたーい!晴君、1個!1個だけダメ?」「......澪里。僕にあざとさ見せなくて良いんですよ」「えー?なんの事ー?」「ハァ......。頭が痛い」と晴、"黄田 晴"が言うと同時に事務所の扉がガチャリと開かれた。「皆ー、揃ってるわね?」「「社長!」」「うんうん。皆元気で結構!貴方達の事だからオフに呼ばれて文句ダラダラでしょうけど、今日はどうしても紹介したい子がいるの。美幸、入ってらっしゃい」喜子に呼ばれて美幸が事務所に入っていく。すると五人はザワついた。「美幸って......、ずっと前にライブに来てた?」「あのもったいない、もさメガネ?」と口々に声を上げた。その中に美幸が入っていくと、五人は口をあんぐりと開けて美幸を見た。昔の面影が無いからだ。「えっと......桃瀬 美幸です」「皆昔のライブで面識あるわよね?実は今日から貴方達の生活のお世話をお願いする事にしたの。貴方達、アイドルなのに食生活乱れてるし、掃除も洗濯も出来ないでしょう?いつまでもマネージャーの白田君に任せる訳にはいかないし......。この子、家事の腕前はピカイチだから安心してちょうだい」「......要するに家政夫って事か?」「そうね。ちなみに住み込みだから」「仲良くやってちょうだい」と喜子はそう言うと、美幸の背中をトンと押した。「えっと......美幸君?改めまして。黄田 晴です。メンバーの中では"王子"って呼ばれてます。よろしくお願いしますね?」「久々だなぁ、もさメガネ!赤羽 翔汰だ!一応オレ様キャラやってる!」「青柳 理。筋トレが趣味のパワー系。」「僕ね、緑川 澪里!なんでかあざといって言われるんだよねぇ」「オレは
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