会場には、澪を迎えに来た男が二人いた。最後に、澪は一度だけ俺を見た。それからドレスの裾を持ち上げ、振り返ることなく去っていった。その背中を見送った瞬間、ふと思った。澪がこれまで付き合ってきた男たちの中で、俺はきっと一番目立たない存在だった。それでも澪は、俺と婚約までしてくれた。俺を選んでくれていた。もしあの夜、馬鹿な真似をしなければ。婚約したその日に、自分の醜い感情に負けていなければ。澪は本当に、俺の妻になってくれていたのかもしれない。失って初めて、自分が何を手にしていたのかを思い知った。それからしばらく、俺は半分おかしくなっていた。後悔してもしきれなかった。どうにかして、澪にこ
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