「夕奈とあんなことをするって決めたのはあなた自身だし、過ちを犯したのもあなたでしょ。あなたが言う『嫌なこと』なんて、全部あなたの自業自得よ。私には何の関係もない。でも、私の味わった地獄のような苦しみは――全部、あなたが原因よ」心の底から沸き上がる怒りのせいか、私の声は自分でも驚くほど淀みなく、はっきりと出ていた。「最初から、あなたが私を『夕奈の機嫌を取るための道具』として扱わなければ。私が心身ともにあんなに深く傷つけられることはなかったわ。樹、よく聞いて。私があなたと一緒になることなんて、この先永遠にあり得ない」かつて、彼が体育倉庫で夕奈に向けて吐き捨てた言葉を、そのままそっくり熨斗をつけて返してやった。「私はあなたを見るだけで、夕奈たちに無理やり口をこじ開けられて、屈辱的な動画を撮られたあの悍ましい光景を思い出すの。傍観者を気取って、冷酷に私を見捨てたあなたの姿を……私は一生忘れない。私が許せないのは、『あなたが守ってくれなかったこと』じゃないわ。『私のすべての痛みの元凶が、他でもないあなた自身だということ』よ」私の言葉に、樹の顔から血の気が引いた。「こ、言葉、俺にだってどうしても言えない事情があったんだ!」樹は必死に私にすがりつこうと手を伸ばしてきた。「俺だって、お前を傷つけたくなんかなかった! 冷たく突き放したくもなかった! でも、あの場で俺が表立ってお前を庇えば、夕奈の嫌がらせがもっとエスカレートすると思ったから……っ!だから俺は、裏で委員長の久子に連絡して、お前を助けに行かせただろ!」一気にまくし立てた後、彼は縋るような、哀れで必死な瞳で私を見た。「俺は決して、お前を見捨てたわけじゃないんだ。俺なりに守ろうとしてたんだよ……分かってくれよ、言葉」私は思わず、冷たい嘲笑を漏らした。「……へぇ。あなたが私に近づけば、夕奈が私をターゲットにするってこと、最初から分かってたのね。だったらどうして? 私はあれだけあなたと距離を置こうと努力していたのに。どうしてあなたは、私に近づこうとしたの?あなたとの関わりが、私にとってどれだけの『害』になるか、分かっていたくせに」「抑えられなかったんだよ!」樹は血走った目で私を睨みつけ、半ば咆哮するように叫んだ。「理屈じゃねぇんだ! 気
Read more