忘れたい。誰しもが1度は願った事があるだろう。それがもし叶うことができたなら、この先どれだけの痛みや後悔を無くすことが出来るだろうか? 逃げたい。 今、僕は人生において、重要な選択の場面だ。 目の前の景色にただ唖然と立ち尽くしている。 現状、何も考えれる余裕などなく、今はただ逃げたい。 逃げた先に後悔しかないと分かっていても逃げたかった。僕が悩んでいるのは、それは。「これじゃ…僕が……」 この事故はどうして起こった? 全部、僕のせいだ。 ちゃりん♪ メダルが落ちる音を聞いて、ふと、我に返った。 何か考え事をしていたような気がするが、上手く思い出せない。清掃作業は退屈すぎて、よく考え事をするのだが、つい意識が遠のく時がある。 メダルが落ちる音、この音はここの職場では違和感があった。落ちているメダルを見ながら何故?と考える間もなく、声が聞こえた。「ハズレか……またサボりですか〜木野先輩?」「…門宮」 ぼーっとしているところを、後輩に見られた挙句、よく分からないメダルを投げつけられたようだ。サボりと指摘してくるところが生意気を超えて、失礼であるが、僕は気にしない。こんな態度にも、もう慣れた。 僕は入社5年目で、門宮は入社1年とちょっとの、ほぼ新社会人だ。 この職場は、プラスチック容器のリサイクル工場であり、僕らの仕事は破砕機や溶融機などの機械オペレーターだ。 機械が止まっている暇な時はメンテナンスと清掃をしている。 門宮は僕の隣に落としたメダルを拾い上げ、僕に見せてきた。「いいっしょコレ〜」「いい物なら職場に持ってこない方がいいだろ。汚れるし」「別にいいですよ、これ先輩にあげる予定なので」「だから汚れてもいいってのか!おい!」 さすがに突っ込んでしまった。舐められすぎだろ僕。慣れてないわ、やっぱり。「まぁ何でもいい。所でそれ何のメダル?」「これは旅行の記念メダルですよ」 見てみると百円玉と同じような色と絵柄で、五百円玉くらいの大きさのメダルだった。「ふーん。どっか行ってきたの?」「はい!実は―――」 はい、始まりました。門宮の俺の彼女めっちゃ可愛いでしょ話、旅行編。 門宮は饒舌に旅行での内容を話始める。何とか島に行ったとか、美味い飯を一緒に食べたとか。これを話し出すと止まらないのである。まぁ一応聞
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-08-20 อ่านเพิ่มเติม