All Chapters of 幼なじみでいるのをやめたら、彼は死ぬほど後悔した: Chapter 11

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第11話

袋を握ったまま、私は言った。「ありがとう」「あと……」理玖は少し言いよどんだ。「俺たちの写真、消してない」何も言わずに理玖を見る。「前は、周りに言わないほうが一花のためだと思ってた。変に噂されたりしないようにって」理玖は少し苦く笑った。「でも違ったんだよな。俺が勝手に、一花はずっとそばにいるって思い込んでただけだった。だから、関係をはっきりさせなくても、いちいち説明しなくても平気だって思ってた」声が低くなる。「でも、一花だって、ちゃんと言葉にしてほしかったし、大事にしてほしかったんだよな」少し間が空いた。「ずっと」私は理玖を見つめ、最後に一言だけ返した。「理玖。もう終わったことだよ」理玖はうなずいた。「分かってる」「理玖も、これからは自分のこと大事にして」「うん」もう一度、搭乗案内のアナウンスが流れた。私は振り返り、保安検査場へ向かった。ゲートを通る前に、1度だけ後ろを見る。理玖はまだそこにいた。追いかけてはこなかった。ただ、こちらに向かって小さく手を振っていた。……それからの1年、理玖から連絡が来ることはほとんどなくなった。たまに年末なんかに、『体に気をつけて』と短いメッセージが届く。私は、『ありがとう』とだけ返した。蒼士に告白されたのは、翌年の春だった。論文発表を終えた日。階段に腰を下ろし、資料を足元に置いていると、蒼士がペットボトルの水を差し出した。「常温だよ」受け取る。「ありがとう」蒼士も隣に座った。「一花、話したいことあるんだけど」「うん」「好きだよ」手の中で、ペットボトルが小さく音を立てた。蒼士は私ではなく、まっすぐ前を見ている。両手は膝の上に置いたままだった。「一花が誰かに世話してもらわなきゃいけないからじゃない。こっちで1人なのがかわいそうだからでもない」少し間を置く。「自分でちゃんと道を探そうとする一花が好き」私は黙って聞いていた。「一花が嫌じゃなければ、これからは隣で一緒に探したい」手元のキャップを見つめた。「蒼士」「うん」「私、すぐには付き合えないかもしれない」「いいよ」「まだ昔のこと、全部整理できたわけじゃない」「知ってる」「すご
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