蒼真はスマートフォンを奪い取るように手繰り寄せ、その動画を何度も何度も繰り返し再生した。「できれば一生、二度と思い出さないで」という言葉が、呪いのようにループし続ける。画面の中の陽葵の揺るぎない眼差しを見て、蒼真は瞬く間に目を赤くした。――陽葵は、俺をそれほどまでに憎んでいたのか。一生涯、二度と俺のことなど思い出したくもないほどに。蒼真が勢いよく立ち上がると、栞奈が尋ねた。「蒼真、どこへ行くの?」「陽葵のところだ。このままあいつを失うわけにはいかない」美香はむせび泣くのをこらえながら止めた。「もうやめなさい。あなたはあの子を十分傷つけたじゃない。あの子自身が、永遠に思い出さないでと言っているのよ」蒼真は拳をきつく握り締め、殺意を孕んだ目で栞奈を睨みつけた。今、この女の顔を見るだけで、陽葵に重傷を負わせたあの火事の記憶が蘇り、胸の奥でどす黒い憎悪が煮えたぎる。「昔は確かに俺があいつに酷いことをした。だが今は自分の過ちに気づいたんだ、あいつならきっと俺を許してくれるはずだ。美香さんは、何もしないまま、このままあいつを失ってもいいのか?」「私は……」美香は言葉に詰まった。20年以上も血眼になって探し続けてきた、かけがえのない我が子なのだ。陽葵を取り戻したいと誰よりも痛切に願っているのは、美香自身に他ならなかった。だが、陽葵にこれほど取り返しのつかない傷を与えておいて、どの面下げて付き纏えるというのか。栞奈がすかさず口を挟んだ。「彼女にもいい人が見つかって落ち着いたんだし、昔のことは思い出したくないって言ってるんだから、私たちがわざわざ邪魔しに行くことなんてないでしょ?」「あなたたちがどうしようと勝手だが、俺は絶対に諦めないからな」蒼真はそう吐き捨てると、それ以上留まることなく出て行った。栞奈は蒼真を説得できないと見るや、続けて和彦と美香を取り込もうとした。だが二人はすでに席を立って店を出て行っており、栞奈ともう一言も言葉を交わそうとはしなかった。咲良と清志の婚約パーティーは、1週間後に執り行われることになった。会場の装飾は、咲良が最も好む幻想的なパープルで統一されていた。シンプルな純白のロングドレスに身を包んで入場してきた咲良の美しさに、清志はあわや見惚れて立ち尽くしそうになった。友人たちがからかうよ
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