Giyuのような内省的で孤独なキャラクターを深く掘り下げた作品なら、'進撃の巨人'のリヴァイと
エルヴィンの関係性が思い浮かぶ。あの沈黙の中に宿る信頼と葛藤、指揮官と兵士という立場を超えた絆は、柱同士の関係にも通じるものがある。特に地下街編でのリヴァイの過去描写は、Giyuの水の呼吸との向き合い方と重なる部分が多い。
また、'鬼滅の刃'の煉獄と冨岡の交流を描いた同人作品もよく見かける。公式では描かれない、炎と水という相反する性質を持ちながらもお互いを理解しようとする瞬間がたまらない。個人的におすすめなのは、煉獄の死後、Giyuが彼の形見の刀鍔を握りしめるシーンから始まる中編だ。無口な男の心の襞を丁寧に解きほぐす筆致に胸を打たれた。
心理描写に特化した作品を求めるなら、'文豪ストレイドッグス'の太宰とダズンの関係性を扱った作品も外せない。互いの闇を知りすぎているがゆえの距離感は、まさに柱同士の微妙なバランスを連想させる。特に二人だけが理解し合える孤独を描いた作品は、読後しばらく余韻が残る。