「敵に塩を送る」という日本の故事を英語圏の文化に落とし込むなら、'Give your enemy salt'といった直訳ではニュアンスが伝わりにくいでしょうね。むしろ『The nobility of aiding an adversary in need』(苦境にある敵を助ける高潔さ)と概念化した方が、国際社会での普遍性を表現できる気がします。
『ワンピース』の白ひげが敵であった海軍本部を海賊たちから守ったエピソードや、『ハリー・ポッター』シリーズでスネイプが常に対立しながらも最終的にハリーを庇い続けた行動は、この精神を現代風に解釈した好例です。戦略的な寛容さは、『Game of Thrones』でタイリオンが「敵を倒すときは全力で、だが倒した後は手を差し伸べろ」と語る場面にも通じます。
歴史的に見れば、ナポレオン戦争後にウィーン会議で敗戦国フランスを締め出さずに対等に扱ったメッテルニヒの外交も、国際政治における「塩を送る」行為と言えるかもしれません。現代のビジネス交渉で競合企業と協業するケースにも、この考え方は生きています。