燃え尽きた恋の果てに「お義母さん。
三年の約束の期限が、もうすぐ終わるわ。
私、もう出ていく」
朝倉梨央(あさくら りお)は床に膝をつき、血の流れる手首を伏し目がちに見つめながら、苦さと寂しさの滲む声で言った。
電話の向こうの義母は、たちまち慌てた。
「梨央、理玖(りく)はあなたを愛していないわけじゃないの。
ただ、自分の気持ちに気づいていないだけよ。
もう一度、あの子に機会をあげて。
もう少し待ってあげられない?」
梨央は苦笑いを浮かべた。
「お義母さん。
私はこの三年、理玖の妻でありながら、ずっと彼に憎まれてきたわ。
もう、本当に疲れたの」
彼女は一瞬言葉をつぐまず、どうにか平静な口調で続けた。
「彼が愛している人も、もうすぐ帰国する。
私も、もう身を引くべきなのよ」