夏の定番映画といえば、やっぱり『千と千尋の神隠し』が頭に浮かぶ。あのジブリ独特の湿気を含んだ夏の雰囲気、湯屋の水の音や緑濃い森の描写は、毎年暑さが厳しくなると無性に見たくなる。浴衣を着て縁側でスイカを食べるシーンなんか、日本の夏そのものを切り取ったようで。
もう一つ外せないのが『STAND BY ME』だ。少年たちの冒険と友情の物語は、どこか懐かしくて切ない夏の思い出を呼び起こす。鉄橋のシーンや夜のキャンプファイアーは、暑さの中にもひんやりとした情感があって、何度見ても胸が熱くなる。夏休みの特別な時間の流れを、これほど見事に描いた作品は他にないと思う。
最近では『天気の子』も夏の定番として人気が出てきた。激しい雨と眩しい陽射しのコントラストが、夏の気まぐれな天候と重なる。都会の熱気と少年少女の純粋な気持ちが交錯する様は、暑さでぼんやりした頭にすっと入ってくる。夏に見るたびに、新しい発見がある作品だ。